「ギフトモール オンラインギフト総研」は、オンラインギフトサービスを通じて、充実した幸福度のある社会の実現を目指している。2023年7月から2024年6月の期間にわたり、全国の10代から50代の男女2,250人を対象に、オンライン及び実店舗を含むギフト購入の実態調査が実施された。この調査を通じて、年代別の分析や過去の調査との比較が行われ、ギフト利用に関する現代の実態が明らかになった。

ギフトモール オンラインギフト総研 所長

小川 安英

1998年にリクルート(現在のリクルートHD)に入社し、様々な業務を経験した後、オンラインギフト市場の成長を見込み、2020年7月にギフトモールに参加。ギフト市場は10兆円に達する規模を誇り、オンラインギフトの普及や市場動向の分析を行いつつ、次世代のギフトの形を模索している。

■調査結果

1.ギフト購入場所の首位は「総合ECサイト」、続いて2位は「デパートや百貨店の店頭」

調査結果によると、ギフトの購入場所において「総合ECサイト」が堂々の1位を獲得。2022年12月の前回調査でも「総合ECサイト」が首位に立ち、その地位が確立されている。続いて2位に「デパートや百貨店の店頭」、3位には「専門店の店頭」、4位には「ショッピングセンター・ショッピングモールの店頭」、5位に「ギフト特化型のECサイト」がランクインした。

2.「総合ECサイト」の利用率最多は40代女性、「百貨店」は20代女性

性別及び年代別のギフト購入場所利用率を分析すると、一般的な認識とは異なる結果が浮かび上がった。「総合ECサイト」の最も多い利用者は40代女性で、次いで30代の女性と男性が続き、30代から40代がこのサイトを多く利用していることが確認された。一方で、「デパートや百貨店」の利用者は20代女性が最多であり、2位には10代女性がランクインした。20代女性は約4年間にわたり百貨店利用率の1位を維持しており、信頼性を感じていることが窺える。

「専門店」が最も支持を受けているのは50代男性であり、「ショッピングセンター」は10代女性、「ギフト特化型のECサイト」は20代女性に多く支持されていた。

30代と40代の利用者はギフト選びに慣れており、商品比較や購入時間の短縮を重視する傾向が見られる。一方、10代や20代は失敗を避けるために実物を見て購入するためにデパートや百貨店を利用する傾向が高い。

調査を通じて、年齢ごとの購入場所の傾向を一概には述べられないことが明らかになった。従来の認識では、若い世代がネット店舗を利用し、中高年層がリアル店舗を利用するというステレオタイプがあるが、本調査ではそのような傾向は見られなかった。実際にはデジタルネイティブ世代の若者たちが、より実店舗でのギフト選びに積極的であるという結果となった。

この結果の背景には、各世代におけるギフト購入の経験の違いが考察される。ギフトを贈る側または受け取る側の経験が増すことで、さまざまなシチュエーションに合わせたギフト選びが可能になり、購入場所の選択肢も多様化すると思われる。

現在、「総合ECサイト」は支持を受けており、その利用が年々拡大しているが、他の購入場所の利用率の著しい減少は考えにくい。デジタル化やギフトの多様化が進む中で、消費者が様々なギフト購入の経験を持つことで、贈る相手やシチュエーション、目的に応じた購入場所の選択肢が増えることが期待される。

出典元:ギフトモール オンラインギフト総研

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