発送代行を活用してコストダウン!-料金体系のポイントを徹底解説-

ネットショップを運営する上で、多くの事業者が直面するのが物流(発送作業)の問題です。商品の注文が増えるたびに、在庫管理、梱包、発送といった作業に時間と労力を費やさなければなりません。

これらの業務はビジネスの成長に伴い複雑化し、経営者自身が全てを手掛けるのは困難です。そんな中、発送代行サービスの活用が注目されています。発送代行サービスを利用することで、煩雑な物流業務から解放され、商品開発やマーケティングなど、本来のビジネスの成長に必要な活動に集中できるようになるでしょう。また発送代行の活用により、物流費の削減も可能になります。

発送代行のサービス内容については第1回の「EC運営でコストダウンさせる発送代行活用術!-そもそも発送代行とは?-」でご案内しています。

今回は、発送代行の検討をする上で重要なコストについて詳細をご紹介します。

この記事の執筆者

保阪 涼子
株式会社STOCKCREW
Marketing&Sales Team

「世界を面白いモノで埋め尽くす。」をMissionにEC事業者に向けて物流サービスを提供する株式会社STOCKCREWでマーケティング広報を担当。
STOCKCREWは個人・法人などの事業規模に問わず低コスト高品質の物流サービスを650社以上のEC事業者へ提供してきた実績がある。

株式会社STOCKCREW
https://stockcrew.co.jp/

発送代行で発生する3つの代表費用項目

発送代行、物流会社、FBAやRSLなどネットショップの発送代行を行う会社は複数あります。業種が異なるようには見えますが、「倉庫で商品を預かり発送をする」ことに変わりはありません。そして代表的な費用項目は以下3点です。

  • 作業費用
  • 発送費用
  • 保管費用

作業費用が一番細かい!押さえておきたい代表項目

作業費用は発送代行会社によって項目が変わってきますが代表的な作業項目は以下の通りです。

入庫費用

商品を倉庫で受取・保管するまでの作業費用です。相場は10円~150円と幅広く、単位も点数計算から箱計算とさまざまです。

入庫費用については、発生有無と単位・発生条件を確認するようにしましょう。

検品・ピッキング費用

注文がネットショップに入り、その注文内容通りに作業をする際に発生する費用です。

倉庫の保管エリアから該当商品を取る作業(ピッキング)は、1点分は配送費に含まれていて2点目以降から発生する料金体系もあるため、ピッキング費用の発生する点数を確認しましょう。

検品は出荷前に商品が正しいかチェックする作業です。バーコードを読み取るスキャン検品や目視検品など検品方法はさまざまです。出荷検品の費用発生有無と方法は確認してください。

流通加工費用

商品を加工する際に発生する費用です。代表的な作業項目と内容は以下の通りです。

  • シール貼り
    JANコードなど商品をスキャンして特定できるバーコードがない場合に発生する作業
  • プチ巻き
    ワレモノや傷つきやすい商品の場合、商品をプチプチの緩衝材で1点ずつ巻いて保護する作業
  • 袋入れ
    出荷時に袋に入っていない商品を透明の袋などにいれて商品を保護する作業
  • セット組作業
    バラの商品を袋や箱に詰め、1つの商品にする作業(例:福袋)

流通加工の対応は発送代行会社によって範囲が異なります。自社の商品で必要な流通加工が何かを洗い出して発送代行会社に対応可能か確認をすると費用がわかりスムーズです。

発送費用はコストの比較のポイント!

発送費用はネットショップを運営する中で一番重要視される費用です。なぜならお客様の送料設定をする際の基準になるからです。発送費用によっては、セール時期の送料無料など施策を検討することも可能になります。

発送費用も発送会社によって体系がさまざまですが、以下ポイントをご確認ください。

地域別か全国一律かは要チェック!

発送費用は発送する梱包サイズによって料金が異なります。そして届け先によっても料金が異なります。○○サイズ関東○○円のようにサイズ別発送先地域別によって細かに発送料金を設定する会社もあれば、全国一律○○サイズ○○円と設定していることもあります。

発送代行会社から見積もりをもらう際は全国一律かどうかを確認しましょう。全国一律の場合でも、沖縄は対象外のことが多いため沖縄運賃は別で確認が必須です。

また、沖縄以外の離島も料金が別になる可能性があるため、確認してください。

地域別の料金設定は地域によっては非常に料金が安価になるメリットがあります。一方、ネットショップのサイト上で送料設定が難しくなるデメリットもあります。

全国一律料金の場合、サイト上の送料設定がわかりやすくなり、物流費の試算が容易になります。

資材費とその他費用は含まれているか??

商品を発送するときには、資材が必ず必要になります。具体的にはダンボールやビニール袋、緩衝材、納品書です。

発送代行会社によってはこれらの費用が発送費用に含まれる料金設定をしている会社や、別項目で単価を設定している会社もあります。別項目になっている場合、一見して安い発送費用でも資材費用を追加すると高くなる可能性もあります。

複数の発送代行会社の料金を比較する場合、1件あたりの費用を算出する必要があるため資材費の取扱いは重要ポイントです!

保管費用は固定費?流動性が高い在庫の場合は要チェック

保管費用の算出方法も発送代行会社によってさまざまですが、最近多い計算方法は以下の通りです。

  • 商品1点あたりの体積にもとづく計算
  • 商品の点数にもとづく計算

従来の物流会社ではパレット単位・坪単位・ラック単位なども計算方法としてよく利用されます。この計算ですと、たとえ預けている商品が1点でも、単位分の保管料金が発生します。

一方、上記の算出方法ですと、保管している商品だけに課金されるため、保管料も変動とさせることが可能です。自社のネットショップの販売形態が在庫型か通過型かを把握して、保管料金の計算単位を検討してください。

また変動費になる計算方法でもう1つ、「三辺サイズ合計」による計算方法もあります。この計算方法は一見わかりやすく感じますが注意が必要です。

例えば、20㎝の立方体と30㎝x25㎝x3㎝の平たいアパレル商品を比較してみます。三辺サイズの合計はともに60サイズになります。

一方、体積計算の場合、20㎝の立方体は8,000㎤に対してアパレルは2,250㎤です。体積計算で比較すると約4倍近い差があります。同じ60サイズで扱われると立方体に近い商品ほど得をして平たい商品は損をしてしまいます。

三辺サイズの合計はあくまで合計のため、正しい商品サイズを把握できないため料金設定も公平な算出が難しい単位であることはこちらを見てわかっていただけたかと思います。

はじめやすい料金設定であるか

ここまで発送代行の代表的な費用項目を説明してきました。最後にもう1点チェック必須の費用項目は初期費用と月額固定費です。

発送代行会社は初期費用ゼロ円が多くなっていますが、契約金や導入設定費用など発送代行サービスを利用開始するために発生する費用がないかは確認をしてください。

また作業費用などとは別に、月額固定費が発生するかも確認が必要です。例えばシステム利用料や事務手数料などの費用項目がこれにあたります。ネットショップの運営をはじめたばかりで発送代行サービスを利用する場合、発送件数がたとえ1件でも固定費がかかってしまうと売上を圧迫しかねません。

発送代行会社のホームページに記載があることが多い費用項目ですが、見積もりを確認する際は固定費か変動費かをチェックしてみてください。

発送代行サービスは物流費のコストダウンになる可能性がある一方、費用請求の単位によってはコスト増になることもあります。

自社で発送するよりも発送費用はコストダウンできるため、各社の見積もり内容をしっかり理解して自社の発送代行サービスを選定してください!

STOCKCREWは初期費用固定費ゼロ円でわかりやすい料金体系で提供しています。料金一覧をご覧になりたい方はこちらへ
https://stockcrew.co.jp/document

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https://stockcrew.co.jp/price-simulation

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