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RSL(楽天スーパーロジスティクス)とは?
RSLとは楽天スーパーロジスティクスの略で、楽天市場出店者向けの物流アウトソーシングサービスです。商品の入荷、保管、出荷梱包、配送までの物流業務を一括して委託することができます。ここではRSLのメリットや注意点、料金などをAmazonが提供しているFBAと比較しながら解説します。
結論から先に言いますと、現時点ではRSLの方が料金においてもサービス内容においてもFBAより優れています。RSLがFBAより後発なサービスであるため、ベンチマークをしていることが理由でしょう。楽天市場に出店しているのなら、RSLの導入は検討してみてもいいと思います。
【2024年最新】RSLの利用料金
配送料の他に在庫保管料、出荷作業料、資材料がかかります。北海道や沖縄などの離島であっても、配送料は追加料金が発生しない点はFBAと同じです。RSLならではの特徴としては、60~100サイズであれば、全国一律380円(税抜)という点でしょう。また、このサイズにおける価格帯はFBAより安いです。
サイズ | 配送料 |
---|---|
60 | 380円(税抜) |
80 | 380円(税抜) |
100 | 380円(税抜) |
RSLの物流倉庫の拠点
FBAと比べるとRSLの物流倉庫の施設数は少ないです。
拠点 | 倉庫名 | 住所 |
---|---|---|
千葉県 | ①RFC流山 ②RFC習志野 | ①千葉県流山市南261 GLP ALFALINK 流山3 ②千葉県習志野市東習志野7丁目3-1 Landport東習志野 |
神奈川県 | RFC中央林間 | 神奈川県大和市中央林間7丁目12-2 ニッセイロジスティクスセンター横浜町田 |
大阪府 | ①RFC枚方 ②RFC八尾 | ①大阪府枚方市長尾谷町1-2-1 GLP枚方Ⅲ ②大阪府八尾市郡川1丁目557 GLP八尾Ⅰ |
福岡県 | RFC福岡 | 福岡県糟屋郡粕屋町大字上大隈字部木原758 |
RSLを利用するメリット
メリット1:出荷梱包作業に追われなくなる
物流業務をアウトソースするため、出荷梱包業務から解放されるのは言うまでもありません。特に月曜日やスーパーセール後に出荷作業に追われる心配がないのは嬉しいのではないでしょうか。
メリット2:売上アップに繋がる
業務削減だけではなく、楽天スーパーロジスティクスを利用することで、売上アップにも繋がります。
あす楽対応が可能
当日15時30分までの出荷指示であれば、翌日中の配送してくれます。
⇒FBAの場合、注文確定日から3日以内に商品を配送となっています。
土日の出荷対応
365日出荷対応しているため、年末年始やゴールデンウィーク、お盆も問題ありません。
⇒FBAの場合、出荷日がいつになるか明確に決まっていません。一方、RSLは遅くとも翌日中には出荷してくれます。
梱包や配送のレビューアップ
業界トップ水準の作業品質で顧客満足度アップに繋がります。
⇒FBAは、大手配送会社以外にもさまざまな配送会社と提携しているため、配送の質がバラバラになってしまう可能性が高いです。一方、RSLは日本郵便と提携しているため、配送の質が一定です。ギフト対応やチラシなどの封入が可能ですし、メール便も利用できるのが嬉しいです。
メリット3:楽天市場以外の注文にも対応
楽天市場以外のECモールや自社サイトの出荷にも対応してくれます。しかも追加料金などはかかりません。梱包資材もロゴなしのを利用してくれるのもポイントです。
⇒FBAもマルチチャネルサービスを利用することで、Amazon以外のECモールや自社サイトで出荷することできます。ただし、Amazon向けのFBAと比べて配送料金が高くなるので注意が必要です。またロゴなしの梱包資材を利用したい場合は別途手続きが必要になります。
RSLを利用するにあたっての条件・注意点
RSLの利用条件
・楽天市場に出店していることが前提条件になります。
・倉庫との連携のための受注管理システムの導入が必要です。
※代表的な受注管理システム:BOSS、ネクストエンジン、クロスモール、助ネコ、通販する蔵など
⇒一方、FBAは受注管理システムの導入は不要です。
RSL利用時の注意点
・商品に管理用バーコードが表示されている必要があります。
・危険物や生もの、組み立てが必要なものなどは利用できません。また、冷蔵や冷凍品も取り扱い不可となっています。
・3辺合計160cm以内および25kg以下の商品のみ利用できます。
⇒ 大きな荷物の配送という点では、FBAに軍配があがります。
・商品は空調設備のない環境にて保管されるため、夏場は最大40度程度、冬場は0度程度になります。
・店舗ごとの個別オプション対応やカスタマイズはできません。
・倉庫の状況に応じて物流拠点が決まるため、RSLを利用している最中に稼働拠点が変更になる場合があります。
RSLとFBAはどちらを利用するべきか
FBAと比べた場合、現在はRSLの方が費用は安いです。料金は変わる可能性があるので、公式サイトで確認するようにして下さい。
●RSL(RMSのログインが必要です)
https://mainmenu.rms.rakuten.co.jp/auth/index.phtml?params=navi3/delivery/05_menu013.html&s=¶m2=0
●FBA
https://services.amazon.co.jp/services/fulfillment-by-amazon/mcf-overview.html
FBAを利用しなくとも、RSLを利用すればAmazonのマケプレプライム要件を満たすことができるため、Amazonプライムの対象商品として販売することが可能です。そのため、楽天市場に出店しているなら、FBAよりもRSLを利用した方が総じていいでしょう。ただし、受注管理システムの導入が必須になるため、そこも加味したうえで、RSLかFBAにするか検討してください。
受注管理システムはハングリード社が提供している「BOSS」を利用すると、無料で自動出荷対応もしてくれます。また「BOSS」は楽天市場からの出荷に関しては料金がかからないのも魅力です。
最後に:RSLの導入には時間がかかる
冒頭でもお伝えしたように、RSLはFBAの後発サービスということもあり、基本的には料金、サービス内容ともに勝っています。しかし、RSLを利用するにあたって手続きは早くても1~2か月以上かかるため、物流業務をすぐにでも委託したい場合はFBAや、クラウド型物流アウトソーシングを利用するのがいいでしょう。
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