
株式会社マインディアは、全国の生成AI利用者1,200人を対象に実施した「生成AIに関する意識調査」の結果を公表しました。本調査では、15歳から59歳の男女を対象に、生成AIの活用実態や意思決定への影響について詳細な分析が行われています。
調査の結果、若年層を中心に生成AIの利用方法が大きく変化していることが明らかになりました。従来の情報検索や文書作成といった用途に加えて、15歳から24歳の利用者においては、仕事・進路の相談が59%、気持ちの整理が53%、友人関係の悩みが47%など、個人的な問題解決に生成AIを活用する傾向が顕著に現れています。
生成AIが意思決定に与える影響
15歳から24歳の回答者のうち55%が、「生成AIからのアドバイスが自身の行動や判断に影響を与えている」と回答しました。この結果は、生成AIが単なる情報取得の手段を超えて、利用者の意思決定プロセスにおいて重要な役割を果たしている可能性を示唆しています。
生成AIとの対話を通じて思考を整理し、複数の選択肢を比較検討した上で、最終的な行動を決定する。このような活用方法が若年層において広く浸透している実態が浮き彫りになりました。
意思決定プロセス全体での生成AI活用
迷いや悩みが生じた際の生成AI活用方法について質問したところ、15歳から24歳の回答者では「良し悪しを比較する」が78%、「考えを整理する」が72%、「行動に移す」が69%という結果となりました。
これらのデータから、生成AIは情報収集の段階だけでなく、思考の整理、比較検討、そして実際の行動を促す段階まで、意思決定プロセスの全体において幅広く利用されていることが分かります。特に「行動に移す」段階でも約7割という高い利用率が確認されたことは、生成AIが意思決定の最終段階にまで関与している証左といえます。
相談相手としての生成AI
悩みや困りごとが発生した際に最初に相談する相手について尋ねたところ、「親や家族」が26%、「友人」が26%に続いて、「生成AI」が16%で第3位となりました。一方、「ネット検索」は9%で第4位という結果でした。
生成AIがネット検索を上回ったという事実は、若年層が生成AIを単なる情報検索ツールとしてではなく、相談や対話を行う相手として認識していることを示しています。
なお、相談相手としての生成AI利用状況には年代による差異も確認されています。
生成AIへの信頼と限界の認識
深刻な悩みが生じた場合について、「まずは生成AIで気持ちを整理してもよい」と考える回答者は54%と過半数を占めました。
しかし同時に、「深刻な悩みを生成AIだけで判断するのは危険である」と回答した人も65%に達しています。この結果から、若年層は生成AIを相談相手として受け入れつつも、その限界についても適切に認識していることが読み取れます。
生成AIの有用性とリスクの両面を理解した上で利用している姿勢が、今回の調査結果から明確になりました。
調査結果の考察
生成AIはこれまで、検索や要約、文章作成などの効率化を目的としたツールとして捉えられることが一般的でした。しかし今回の調査結果からは、情報を取得するだけでなく、自分自身がどのように考え、どう行動すべきかを整理するためのパートナーとしても活用されている実態が浮かび上がってきました。
また、仕事や進路の相談、気持ちの整理、人間関係の悩みなど、自分自身に深く関わるテーマで活用されている点も特徴的です。生成AIが「答えを探すためのツール」という枠を超えて、「考えを整理するための対話相手」として位置づけられている様子が確認できます。
一方で、「生成AIに相談してもよい」と考える層が一定数存在する反面、「生成AIだけに頼るのは危険」と考える人も半数を超えています。この結果は、若い世代が生成AIを無条件に信頼しているわけではなく、有用性と限界の双方を認識しながら適切に利用している実態を示しています。
今後、企業やサービス提供者にとっては、ユーザーが検索エンジンだけでなく生成AIを通じて情報収集や意思決定を行うことを前提としたコミュニケーション設計が、より一層重要になっていくと考えられます。
今後の展望
株式会社マインディアでは、生成AIが生活者や消費者の行動に与える影響を継続的に把握するため、本調査をシリーズ化し、定点観測を実施していく方針です。
今後は、AIの利用実態に加え、各種購買行動への影響、情報収集行動の変化など、多様なテーマを対象に調査を拡充していく予定です。消費者行動や社会環境にどのような変化がもたらされているのかを網羅的かつ継続的に分析し、企業の意思決定や市場理解に役立つ知見として発信していくとしています。
調査概要
- 調査名:生成AIに関する意識調査 vol.1
- 調査主体:株式会社マインディア
- 調査対象:全国15歳から59歳の男女・生成AI利用者
- サンプル数:1,200人(各400人ずつ 15歳から24歳、25歳から39歳、40歳から59歳)
- 実施時期:2026年6月3日(水)から7日(日)
- 調査手法:インターネット調査
出典元:株式会社マインディア












