生成AI利用者の59.2%が「なくなったら困る」と回答、依存度が急速に上昇│ICT総研調査

株式会社ICT総研は、2026年5月に「2026年2月 生成AIサービス利用動向調査」の追加分析結果を発表しました。同調査では、生成AIサービスにおける「価値実感」と「継続意向」に着目し、利用者が生成AIをどのように評価し、今後どのように活用していく意向があるのかを詳細に分析しています。

生成AIが「なくなったら困る」と感じる利用者は59.2%、依存度が急速に上昇

ICT総研が2026年2月に実施したWebアンケート調査において、生成AIサービスの利用経験者を対象に、「もし生成AIサービスが利用できなくなった場合にどの程度困るか」という質問が行われました。その結果、「非常に困る」と答えた人は18.3%、「ある程度困る」と答えた人は40.9%となり、合わせて59.2%が何らかの困難を感じることが明らかになりました。

この59.2%という割合は、生成AIが単なる補助的なツールの域を超えて、日常生活や業務において必要不可欠な存在になりつつあることを示しています。その一方で、「まったく困らない」と回答した人は8.9%、「わからない」と回答した人は4.9%にとどまっています。

継続利用意向は全回答者の55.9%が1年以内に示す、市場拡大の余地は依然として大きい

ICT総研が2026年2月に実施した調査では、全回答者を対象に「生成AIサービスを今後も利用する(もしくはこれから利用してみたい・利用を再開する)意向があるか」を質問しました。「1週間以内に利用したい」と答えた人は30.8%、「1か月以内」は13.9%、「3か月以内」は5.9%、「1年以内」は5.3%となり、1年以内に利用意向を持つ人は合計で55.9%に達しました。

一方、「今後利用する予定はない」と回答した人は15.8%、「わからない・生成AIサービスを知らない」と答えた人は26.0%でした。潜在的な「わからない」層が約4人に1人存在していることは、適切な情報提供や啓発活動によって新規利用者を獲得できる余地が大きいことを意味しています。今後、主要サービスの機能が充実し、利用のハードルが下がることで、さらなる利用意向の高まりが期待されます。

調査結果グラフ

利用頻度は「増加」がChatGPT 67%・Gemini 66%、試し利用から定着へと移行

ICT総研が実施した調査では、現在利用中の生成AIサービスについて、利用頻度が半年前と比較してどのように変化したかを尋ねています。「増えている」または「やや増えている」と回答した割合は、ChatGPT(OpenAI)が67.2%(増えている32.9%、やや増えている34.3%)、Gemini(Google)が66.4%(25.0%、41.4%)となり、主要サービスにおいて利用者の3人に2人が頻度の増加を実感していることが判明しました。

Microsoft Copilotでは57.4%、Gensparkでは60.0%が増加と回答しています。その一方で、Claude(Anthropic)は39.4%と増加率が低めですが、「変わらない」が51.5%と高く、定着した利用パターンを持つユーザーが多い傾向が見られます。全体として、主要サービスの多くで利用者の過半数が利用頻度を増やしており、「試し利用」から「継続・深化利用」への移行が進んでいることが確認されました。

利用頻度変化グラフ

生成AI利用後に「検索エンジンの利用が減った」が41.3%、情報収集行動が変容

同調査では、生成AIを使うようになってから利用頻度が減少したものを尋ねています(複数回答)。最も多かったのは「検索エンジン(Google・Yahoo!など)」で41.3%にのぼりました。次いで「SNS(X、YouTube、掲示板など)」が23.6%、「人に聞く(同僚・友人・家族)」「自分で一から考える・調べる」がそれぞれ21.2%と続きました。

検索エンジンの利用頻度が低下していることは、生成AIが「調べもの」用途において既存の情報収集手段の代替として機能していることを示しています。特定のクエリに対して即座に整理された回答を得られる生成AIの特性が、検索を起点とする従来の情報収集フローを変化させつつあると考えられます。なお、「特に変わらない」は28.8%であり、生成AIと既存ツールが共存しているケースも相当数存在しています。

今後さらに生成AIの性能が向上し、検索エンジン等との連携が深まることで、情報収集行動のパラダイムシフトはより顕著になると予測されます。

利用頻度が減ったもの調査グラフ

今後の生成AIへの期待は「正確な情報提供」が56.6%で最多、機能向上への期待が高い

同調査で「今後、生成AIにより期待していること」を尋ねたところ(複数回答)、最も多かったのは「より正確で信頼できる情報提供」の56.6%でした。次いで「作業時間のさらなる短縮・効率化」が43.0%、「専門知識・スキルの補完」が34.4%、「業務の自動化・代行」が28.5%と続きました。

「より正確で信頼できる情報提供」が最多という結果は、現状の生成AIに対して精度面での改善余地があるとユーザーが認識していることを示すと同時に、情報ツールとして信頼性を高めることへの期待が大きいことを意味しています。一方、「特に期待していない」は7.7%にとどまり、継続利用者の大多数が何らかの機能向上に期待を持っていることが確認されました。

これらの結果から、生成AIサービスは単なる試用段階を超えて、一定の利用者層においては日常的・継続的に活用される段階へと進展していることがうかがえます。今後は「正確性の向上」「業務自動化」「専門支援」といった領域での進化が、さらなる利用の定着を促すものと見込まれます。

今後の期待調査グラフ

出典元:株式会社ICT総研

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