
ウイングアーク1st株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員CEO:田中潤)が提供するBI×AI活用のデータアプリ基盤「MotionBoard」に関連して、従業員100名以上の企業で勤務し、BIツール・データ活用の導入検討や運用業務に従事している方々を対象とした、AI時代におけるBI選定基準についての実態調査が実施されました。
この記事の目次
調査結果のポイント
本調査では、以下の3つの重要な発見がありました。BIツール・データ活用の導入担当者の9割以上がAIを活用したデータ分析・可視化を経験していること、AI台頭後も「必要性が高まっている」との回答が54.2%に達し、「変わらない」を含めると約9割がBIツールの必要性を支持していること、そしてBIツール選定において93.1%の担当者がAI連携機能の充実度を重要視していることが明らかになっています。
AIを活用したデータ分析・可視化の経験状況
「Q1. あなたの会社では、AIを活用してデータ分析や可視化を行ったことがありますか(生成AI・AIツール問わず)。」という質問(n=550)に対して、「はい」と回答した方が92.9%、「いいえ」と回答した方が6.4%という結果となりました。BIツール・データ活用の導入担当者の92.9%が、すでにAIを活用したデータ分析・可視化を経験していることが判明しています。

AI台頭後のBIツール必要性の変化
「Q2. 生成AIやAIツールの台頭により、あなたの会社におけるBIツールの必要性はどのように変化していると感じますか。」という質問(n=550)では、「必要性が高まっている」が54.2%、「変わらない」が34.9%という回答になりました。導入担当者の半数以上が、AI台頭後もBIツールの「必要性が高まっている」と実感しており、「変わらない」を含めると約9割が必要性を支持しています。

BIツールが必要とされる理由
「Q3. Q2で「必要性が高まっている」と回答した方にお聞きします。AI時代においてもBIツールが必要だと感じる理由を教えてください。(複数回答)」という質問(n=298)に対して、「リアルタイムでのデータ監視や異常検知は、AIだけでは運用が難しいから」が58.7%でトップとなりました。続いて「帳票出力やPDF・Excel形式でのレポート作成は、BIツールの方が適しているから」が55.7%、「社内の複数データソースを一元的に統合・管理するにはBIツールが必要だから」が52.0%という結果になっています。

BIツールの必要性低下を感じる理由
「Q4. Q2で「やや低下している」「大幅に低下している」と回答した方にお聞きします。BIツールの必要性が低下していると感じる理由を教えてください。(複数回答)」という質問(n=58)では、第1位が「自然言語でデータに質問すれば、必要な分析結果が得られるから」で65.5%、第2位が「AIの方がコストを抑えられると考えるから」で51.7%、「BIツールの学習コストや運用負荷を削減できるから」が27.6%という回答となりました。

BIツール選定で重視される基準
「Q5. あなたがAI時代にBIツールを選定・見直す際に、重視する基準を教えてください。(上位3つまで回答可)」という質問(n=550)に対しては、「リアルタイムデータの可視化・モニタリング機能」が53.6%で首位となりました。次いで「AIとの連携・共存ができる拡張性」が39.5%、「導入・運用コストの低さ」が37.1%という結果になっています。

AI連携機能の充実度の重要性
「Q6. BIツール選定において、AI連携機能の充実度は重要だと思いますか。」という質問(n=550)では、「非常にそう思う」が39.5%、「ややそう思う」が53.6%という回答となりました。導入担当者の9割以上が、BIツール選定において「AI連携機能の充実度」を重要視していることが分かります。

BIツールに求められるAI連携機能
「Q7. Q6で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方にお聞きします。BIツールに求めるAI連携機能を教えてください。(複数回答)」という質問(n=512)に対して、「AIによるデータの異常値・傾向の自動検知とアラート」が70.3%と突出して高い結果となりました。続いて「AIを活用した需要予測やトレンド分析」が50.8%、「ダッシュボードやレポートの自動生成・最適化」が39.1%という回答でした。

国産BIツールと海外製BIツールの検討優先度
「Q8. あなたがBIツールを選定する場合、国産BIツールと海外製BIツールのどちらを優先的に検討しますか。」という質問(n=550)では、「国産BIツールを優先的に検討する」が50.5%、「海外製BIツールを優先的に検討する」が30.9%という回答となりました。担当者の半数超が「国産BIツール」を優先検討していることが明らかになっています。

国産BIツールが選ばれる理由
「Q9. Q8で「国産BIツールを優先的に検討する」と回答した方にお聞きします。国産BIツールを優先する理由を教えてください。(複数回答)」という質問(n=278)に対しては、「日本の商習慣や帳票文化に対応した機能があるから」が62.2%に上りました。続いて「日本語でのサポート・問い合わせ対応が充実しているから」が50.4%、「国内のセキュリティ基準やデータガバナンスに準拠しているから」が45.7%という結果になっています。

海外製BIツールが選ばれる理由
「Q10. Q8で「海外製BIツールを優先的に検討する」と回答した方にお聞きします。海外製BIツールを優先する理由を教えてください。(複数回答)」という質問(n=170)では、「グローバルでの導入実績やシェアが高く安心感があるから」が56.5%で最も高い結果となりました。次いで「最新のAI・分析技術をいち早く取り入れているから」が42.4%、「他の海外製SaaSやクラウドサービスとの連携がしやすいから」が28.8%という回答でした。

専門家によるコメント
ウイングアーク1st株式会社 技術本部 VPoEの橋田哲尚氏は、今回の調査について次のようにコメントしています。
今回の調査で特に注目すべきポイントは、AIによるデータ分析が当たり前になった環境下において、導入担当者の過半数がBIツールの必要性をむしろ「高まっている」と感じている点であるとしています。この結果は、AIが得意とする"問いに対する回答の生成"と、BIツールが担う"継続的な業務監視と運用の安定性"が本質的に異なる役割であることを裏付けているとのことです。実際に、BIツールが必要な理由としてリアルタイム監視や帳票出力、複数データソースの統合管理といった項目が上位に並んでおり、これらはいずれもAIの生成能力だけではカバーしきれない、業務運用に直結する領域であると指摘しています。
一方で、必要性の低下を感じる層の理由として「自然言語で質問すれば分析結果が得られる」が65.5%と突出したことについて、これはAIへの期待の高さを示すと同時に、生成された回答の正確性をどう検証するかという課題が見過ごされやすい現実も示唆していると述べています。AIが出した答えを鵜呑みにするのではなく、その妥当性を確認し、業務判断として定着させるプロセスまで含めて設計できるかが、今後のデータ活用の成熟度を分けるポイントになるとしています。
BIツールに求められるAI連携機能として「異常値・傾向の自動検知とアラート」が70.3%と圧倒的だったことも興味深い結果であるとコメントしています。ここに現れているのは、AIに"発見"を任せつつ、その結果を業務判断に接続する確かな基盤を求めるという、現場の合理的な要請であり、AIとBIの関係は代替ではなく、役割の接続なのだということを、現場の担当者はすでに肌で感じ取っているのだと分析しています。
しかしながら、AIとの連携・共存を前提としたツール選定が求められているにもかかわらず、具体的にどのようなAI連携機能を備えるべきかについては企業ごとに判断が分かれている実態も浮き彫りになったとしています。これは技術の問題というよりも、自社の業務プロセスのどこにAIを組み込み、どこをBIツールの運用安定性に委ねるかという「役割分担の設計」がまだ確立されていないことの表れではないかと指摘しています。
今後はAIの分析力とBIツールの運用安定性を組み合わせ、日本の商習慣やガバナンス要件にも対応できる柔軟な基盤を構築することが、データ活用の高度化における鍵となるとしています。その際に重要なのは、AIとBIを対立構図で捉えるのではなく、それぞれの強みを前提にした共存のアーキテクチャとして設計する視点だと述べています。

橋田哲尚氏のプロフィール
ウイングアーク1st株式会社 技術本部 VPoEの橋田哲尚氏は、SIerにて通信インフラ構築、公共系システム開発、モバイルプラットフォーム開発など幅広い領域を経験されています。その後、Webサービスの開発・運営からWebデザイン、マーケティング、大規模システムテストまでを一貫して手がけられました。2013年にウイングアーク1st入社後、約10年にわたりDr.Sumデータベースエンジンの開発に従事し、インメモリやカラムナストレージといったコア技術、分散データ処理、リアルタイム処理などを通じてデータ基盤の深い知見を培われました。その後、データ活用のプロダクト全体のPdM・UX設計を担当し、現在は開発・技術者のトップとして、AI時代のデータ活用におけるビジネス戦略と技術戦略の両面をVPoEとして牽引し、エンジニアリング組織全体の変革を推進されています。
調査概要
調査名称:AI時代のBI選定基準に関する実態調査
調査対象:従業員100名以上の企業に勤務し、BIツール・データ活用の導入検討または運用に携わっている方
有効回答:550名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
調査期間:2026年4月22日〜同年4月22日
調査機関:自社調査(調査委託先:株式会社IDEATECH)
調査方法:オンラインアンケート
企画:ウイングアーク1st
出典元:ウイングアーク1st株式会社












