
株式会社クラシェルジュ(東京都世田谷区、代表取締役:中島将太)が、全国の20歳以上の男女500名を対象に実施した「暮らしにまつわる比較検討におけるAI利用実態調査」の結果を発表しました。
生成AIの急速な普及に伴い、電気や通信、保険、日用品の購入といった「比較が煩わしいもの」について、AIに相談する利用者が増加しています。しかしながら、AIの回答精度を定量的に検証したデータはほとんど存在していないとのことです。今回の調査では、消費者がAIをどの程度信頼し、実際にどのような行動をとっているのか、そしてAIの誤回答にどれほど直面しているのかが明らかにされました。
調査概要
調査期間:2026年4月
調査対象:全国の20歳以上の男女500名
調査方法:インターネット調査
調査主体:株式会社クラシェルジュ
主な調査結果
調査結果①:暮らしにまつわるサービスや商品・プランの比較検討にAIを使用した経験がある人は76.8%
調査結果②:AIの回答を信頼している人は55%超。AI回答をもとに実際に契約・購入をしている人も53%に達する
調査結果③:AIに相談した人の65%が誤回答を経験。AIを「信頼して契約した人」では約8割が誤回答経験または正誤未確認
調査結果④:誤回答を経験しながらも、全体の81%が「今後もAIを暮らしにまつわる比較検討に使いたい」と回答。AIで調べた後も62%が公式サイトで再確認
解説者(写真左・長井 写真右・川瀬)
解説者
同社メディア責任者・小売電気アドバイザー:長井(写真左)
同社広報・Webマーケター:川瀬(写真右)
この記事の目次
暮らしにまつわる比較検討にAIを使用した経験がある人は76.8%
まず、暮らしに関するサービスや商品・プランの比較検討(日用品の購入・通信・電気・保険・引っ越し等)について、AIに質問・相談した経験の有無が尋ねられました。
その結果、「ある(日常的に使っている)」が34.0%、「ある(数回程度)」が42.8%となり、合計で76.8%が暮らしに関する比較検討にAIを使用した経験があることが判明しました。
暮らしにまつわる比較検討についてAIに質問・相談したことがある人は76.8%
また、AI利用経験のある384名に対して使用したことがあるAIが質問されたところ、ChatGPTが85.4%と圧倒的なシェアを占めており、Gemini(46.9%)、Copilot(13.3%)が続く結果となりました。
利用したことがあるAIのアンケートからはChatGPTが圧倒的シェアを占めることが判明
AIに相談するジャンルは「家電・日用品の購入」が67%で最多
AIに相談したジャンルについては、「家電・日用品の購入」が67.2%で最も多く、続いて「旅行・宿泊」が39.1%、「スマホ・通信プランの比較」が35.2%という結果になりました。「電気・ガスの契約や乗り換え」(14.8%)や「保険」(15.1%)といった生活インフラ領域においてもAIへの相談が拡大していることが明らかになりました。
AIに相談するジャンルは「家電・日用品の購入」が67%で最多
AIへの相談理由は「調べるのが面倒」が過半数
AIに質問した理由については、「調べるのが面倒・時間をかけたくない」が52.6%、「自分の条件に合った回答がほしい」が49.5%で上位となりました。「検索結果が広告ばかりで信用できない」(13.3%)という回答も見られ、従来の検索・比較サイトへの不信感からAIに移行している層も一定数存在することが分かりました。
AIに質問した理由は「調べるのが面倒・時間をかけたくない」が52.6%で過半数
AIの回答を信頼している人は約55%、AI回答をもとに実際に契約・購入した経験がある人も53%に達する
AI利用経験者384名にAIの回答への信頼度が質問されたところ、「そのまま信じて行動する」が3.6%、「おおむね信じるが、念のため確認する」が51.6%となり、合計で55.2%がAIの回答を信頼していることが明らかになりました。
AIの回答を信頼している人は約55%
さらに、AIの回答をもとに実際にサービスの契約・変更・購入を行った経験の有無が尋ねられたところ、「ある(複数回)」が30.2%、「ある(1回)」が22.9%で、合計53.1%がAIの回答をもとに実際の契約・購入に至っていることが判明しました。AIの回答が消費行動を直接左右している実態が浮き彫りになっています。
AI回答をもとに実際に契約・購入した経験がある人は53%に達する
AIに相談した人の65%が誤った回答を受けた経験あり
AIの回答が間違っていた、または不正確だった経験について質問されたところ、65.1%が「ある」と回答しました。さらに注目すべき点として、19.3%が「わからない(正誤を確認していない)」と答えています。この層は、誤った情報に気づかないまま判断している可能性があります。
AIの回答が間違っていた・不正確だった経験がある人は65.1%
また、誤回答に気づいたきっかけとしては、「公式サイトで確認したら違っていた」が71.2%で最も多い結果となりました。結局のところ、AIに質問した後も公式サイトで自ら調べ直さなければ正確な情報にたどり着けない実態が示されています。
誤回答に気づいたきっかけは「公式サイトで確認したら違っていた」が71.2%で最多
誤回答を経験しながらも、全体の81%が「今後もAIを暮らしのサービスや商品・プランの比較検討に使いたい」と回答
今後の暮らしにまつわる比較検討におけるAI利用意向が質問されたところ、「積極的に使いたい」26.2%と「便利なら使いたい」55.0%を合わせ、81.2%が今後もAIを暮らしのサービスや商品・プランの比較検討に利用したいと回答しました。
今後も暮らしにまつわる比較検討にAIを使いたいと回答した人は81.2%
消費者の声が示す本音「便利だが不安」の葛藤
「AIを暮らしの比較検討に使ううえで感じている不安や要望」が自由記述で尋ねられたところ、500名中191名が「不安」、82名が「間違い」、80名が「正確性」に言及しました。回答者の多くが「情報の正確性」への不安を訴えています。
AIを暮らしのサービスや商品・プランの比較検討に使ううえで感じている不安や要望(一部抜粋)
- 結構平気で嘘の情報を教えてくるので、もっと正確性が上がれば良いなと思います。全く詳しくない分野を質問するとおかしいことにも気づけないので不安です(20代/女性)
- AIは古い情報や誤った情報なども、当然のように提示してくるので全部鵜呑みにするのは危険かなと思います(30代/女性)
- 競合比較や情報が点在している時にまとめてもらえるのが便利だと思います。しかし、何回か聞き方を変えて同じ質問をした際異なる回答をしてくる場合もあるので鵜呑みにしてはいけないと思います(30代/男性)
- おそらく万人受けをする回答をしていると思うので(中略)AIを信じ貫いてしまう人が増えることは不安です。子供たちが自分で調べる力を付けることができなくなるので、何でも頼るということは避けたいです(40代/女性)
- 比較サイトなどに比べて忖度なく教えてくれることに期待しています(20代/男性)
消費者はAIの正確性に不安を感じながらも、利便性の高さから利用をやめられない構造にあることが分かります。AIの利用拡大が今後も進むことは確実である一方で、回答精度を検証する仕組みが社会的に整っていないという課題が明らかになりました。
AIの回答精度を毎月検証する「AIに聞いてみた」シリーズを開始
今回の調査では、以下の3つの課題が明らかになりました。
課題①:AIを信頼する人が55%いる一方で、65%が誤回答を経験しており、信頼と実態にギャップが生じている
課題②:AIの回答の正誤を確認していない層が約2割存在し、誤情報に基づく判断のリスクがある
課題③:それでも81%が今後もAIを使いたいと回答しており、AI利用は今後さらに拡大することが予想される
この課題を受け、同社では「AIに聞いてみた」シリーズとして、主要AIの回答精度を毎月テーマを変えて定点観測するプロジェクトを開始するとのことです。
各回では、消費者が実際にAIに質問しそうな内容を各AIに繰り返し投げかけ、回答の正確性を段階的に評価・検証します。一定期間経過後には同一条件で再検証を行い、AIの回答精度の推移を可視化していく予定です。
次回予告
Vol.1(2026年5月公開予定)では、ChatGPTに「一人暮らしにおすすめの電力会社を教えて」と100回質問し、回答の正確性を検証した結果を発表します。
なお、電力会社の比較・選択については、同社が47都道府県に対応した電気料金シミュレーションを提供しています。燃料費調整額を含めた実質請求額ベースでの比較が可能で、料金改定があれば即時に反映しているとのことです。AIのような画一的な推薦ではなく、利用者の条件に合わせた個別最適なプラン提案を行っています。
会社概要
社名:株式会社クラシェルジュ
所在地:東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー22階
サービス内容:光熱費・通信費比較サイト「クラシェルジュ」の運営
出典元:株式会社クラシェルジュ











