スーパーデリバリー、2026年1-3月の仕入れ価格動向を調査 米価格はピークアウトもチョコレートやパンが上昇

株式会社ラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、2026年1月から3月における商品仕入れ価格の動向をまとめたレポートを公表しました。

調査の背景について

スーパーデリバリーは、国内のメーカーと小売店やサービス業などの事業者が取引を行う卸・仕入れプラットフォームとなっています。日本国内の事業者を対象としたサービスに加えて、世界134か国への卸販売に対応した越境版も提供されています。アパレルや雑貨を中心として、家具、生活家電、食品など多様なジャンルの商品が200万点以上登録されているのが特徴です。

今回のレポートでは、スーパーデリバリーにおける商品の仕入れ単価(1個あたり)の動向について、2019年を基準値(=100)とした価格指数で分析が行われています。2026年1月から3月のデータをベースに、主要なジャンルごとの価格変動を前期(2025年10月から12月)との比較を通じて解説されています。

仕入れ価格指数の全体傾向

2026年1月から3月期における価格動向では、「米」の異常な高騰がピークアウトを迎えて、落ち着きの兆しが見られたことが最も注目すべきポイントとなっています。さらに、年末商戦の反動により「ケーキ・スイーツ」などが下落に転じる結果となりました。

その一方で、カカオ豆の世界的な価格高騰とバレンタイン需要が重なった「チョコレート」や、小麦価格等の影響を受ける「パン・ブレッド」、そして春の需要期に向けた「DIY用品」などで力強い上昇が確認されており、インフレの波及先が変化している様子が明確になっています。


前期比で上昇が目立ったカテゴリの詳細

DIY用品(前期比+32.1%)

前期の92.5から122.2へと、急激な上昇を記録する結果となりました。春先の新生活やリフォーム需要に向けた仕入れが活発化する中で、資材価格の高騰がダイレクトに仕入れ価格へ反映されたものと考えられています。

パン・ブレッド(前期比+19.7%)

前期の102.3から122.4へ大幅に反発しました。小麦や油脂類など原材料費の再値上げ圧力に加えて、物流コストの上昇が価格転嫁された可能性が指摘されています。

チョコレート(前期比+4.1%)

カカオ豆の世界的な価格高騰という強力なコストプッシュ要因に加えて、1月から3月はバレンタインデーやホワイトデーといった年間最大のイベント需要期に該当します。高付加価値商品の仕入れが増加したことにより、指数が前期から着実に上昇しました。

フェイスケア・基礎化粧品(前期比+5.2%)

136.8から144.0へ上昇しています。春の紫外線対策や新生活に向けたスキンケア需要の高まりによって、単価の高い美容液や高機能アイテムの動きが活発化した可能性があります。

前期比で低下が目立ったカテゴリの詳細

米(前期比-17.5%)

2025年10月から12月期に「360.1」という異常値を記録した米ですが、今期は296.9へと大幅に下落しました。パニック的な品薄や新米シーズンのピークが過ぎて、市場への供給が一定の安定を取り戻したことが要因とされています。ただし、2019年基準(100)と比較すると依然として約3倍の水準であり、高止まりの状態であることに変わりはないと分析されています。

ケーキ・スイーツ(前期比-11.8%)、ベビーウェア・小物(前期比-11.7%)

「ケーキ・スイーツ」は191.6から168.9へ、「ベビーウェア・小物」は248.6から219.6へと下落しました。これは価格下落というよりも、クリスマスやお歳暮、年末年始の大型ギフト需要が前期(10月から12月)に集中したことの反動減(高単価商品の割合低下)によるものと推察されています。

トップス(前期比-15.0%)

148.6から126.4へ下落しています。冬物アウターなどの高単価商品の仕入れが一巡して、単価の低い春物衣料へのシフトが進んだこと、および冬物のクリアランスセールに向けた価格調整が反映されている形となっています。

前期比で変化が見られなかったカテゴリ

今期、価格がほとんど動かなかったのは「小物」(前期比-0.1ポイント)と「食器」(同+0.1ポイント)でした。両カテゴリは、季節トレンドや一時的な需要の波に左右されにくい商材が多いため、仕入れ価格の変動が極めて安定している傾向があります。また、「文具・事務用品」も前期比-0.8ポイントと、新生活前でありながら価格水準を維持している状況です。

まとめと今後の対応について

2026年1月から3月期のデータは、特定の原材料パニック(米の異常高騰など)が一巡して、「イベント・季節性」と「構造的な原材料高(カカオや小麦など)」が入り混じった結果になったと分析されています。

価格が下落傾向にあるカテゴリへの対応としては、「米」のように価格高騰が一巡してピークアウトの兆しが見られる商材や、季節の変わり目によって仕入れ単価が下がりやすいアパレル類について、低下した仕入れコストを販売価格に柔軟に反映することが重要とされています。価格調整を通じて需要を喚起して、在庫の滞留を防ぐことで、在庫回転率の向上を図る施策が有効と考えられます。

一方で、価格が上昇傾向にあるカテゴリへの対応も慎重さが求められます。「チョコレート」や「パン」など、原材料価格の高止まりが続くカテゴリでは、安易な値下げによって利益率を損なうのではなく、商品の背景や価値を丁寧に伝える工夫が欠かせないとしています。加えて、関連商品のセット販売や提案型の販売手法を取り入れることで、客単価を維持・向上させる取り組みが有効といえるでしょう。

物価を取り巻く環境は、カテゴリごとに「高止まり」「反発」「沈静化」と異なる動きを見せ始めています。同社は、今後も定期的にデータを公表して、事業者がデータに基づいた的確な経営判断を行うための一助となるよう努めていくとしています。

調査概要

分析対象データは、卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」における商品取引データとなっています。指標は、ジャンル別仕入れ価格指数(2019年の平均価格を100とする)です。分析対象期間は、2026年1月1日から3月31日までとなっています。

本レポートの価格指数は、スーパーデリバリーにおける実際の取引データに基づいて、各カテゴリ内の商品単価(1個あたり)を加重平均して算出されています。基準年は2019年(1月から12月平均)が100です。

これは卸売段階での価格動向を示すものであり、消費者物価指数(CPI)や企業物価指数(CGPI)とは異なるものとなっています。また、指数はカテゴリ全体の平均的な動向を示すものであり、個別の商品価格の変動とは必ずしも一致しないとされています。価格指数の変動率(前期比)はパーセントで表記されています。

スーパーデリバリーについて

メーカーと小売店やサービス業などの事業者が取引する卸・仕入れサイトです。商品掲載数は200万点を超えています。メーカーにとっては、地域を超えた50万店舗への販路拡大ツールとして効果を発揮し、小売店にとっては3,300社を超える出展企業とインターネットを通して取引でき、仕入先を大幅に拡大することが可能です。またコストや手間、リスク等を解消して効率的な取引を実現します。第1回日本サービス大賞にて地方創生大臣賞を受賞しています。(数字は全て2026年1月末時点)

出典元:株式会社ラクーンコマース

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