くふう生活者総合研究所(以下、くふう総研)は、新年度を迎えるにあたり、日本全国の生活者5,534名を対象として、買い物時のレシートに対する意識について調査を実施しました。
キャッシュレス決済が普及している現代社会において、生活者による買い物の際の行動や、買い物後の行動パターンに変化が見られているとのことです。紙媒体のレシートに関しても、単純な購入証明という枠を超えて、家計を管理するための生活防衛手段、あるいはお得に購入するための情報収集ツールといった、求められる機能が多岐にわたっている実態が判明しました。
さらに、継続する物価上昇の影響により、約4割の方が紙のレシートを「細かく見るようになった」という行動の変化が生じていることも明らかとなりました。
この記事の目次
調査結果の概要
・紙媒体のレシートについて、9割以上の方が「受け取る」と回答
・約8割の方がレシートに記載された「クーポン・割引」を利用した経験があり、4割以上の方が「レシートキャンペーン」に参加した経験も保有
・物価上昇の影響で6割以上の方が本年に入ってからレシートを"二度見"した経験があり、約4割の方が「細かく見るようになった」と回答
・導入が拡大している「電子レシート」の利用経験者は約3割。「紙のレシート」については約半数の方が「今後もあった方がよい」と回答
調査の実施概要
調査テーマ:買い物のレシートについて
調査エリア:全国
調査対象者:家計簿サービス「くふう Zaim」ユーザー、チラシ・買い物情報サービス「くふう トクバイ」ユーザー計5,534名
調査期間:2026年3月6日(金)〜3月9日(月)
調査方法:インターネットによる調査
9割以上が紙のレシートを「受け取る」
買い物時に店舗から提供される紙媒体のレシートについては、「基本的に受け取る」と回答した方が85.0%、「受け取ることが多い」と回答した方が8.5%となり、両者を合計すると9割以上の方が「受け取る」という結果となりました。なお、この回答数には受け取った後すぐに店舗の不要レシート入れに投入する場合は含まれていません。
レシートを受け取った後、半数を超える方が「購入した商品に間違いがないか」(52.6%)、「割引などが正しく反映されているか」(51.3%)、「支払った金額、おつりに間違いがないか」(46.5%)といった内容を確認していることが分かりました。
約8割がレシート記載の「クーポン・割引」を利用、4割以上が「レシートキャンペーン」に参加経験あり
受け取った紙のレシートの活用方法としては、「家計簿アプリに入力」(53.5%)、「家計簿をつける」(18.6%)、「後で支出額を確認する」(10.6%)といった家計管理のための利用のほか、「ポイ活・レシート買取アプリに入力」(14.9%)というように、いわゆる"レシ活"を実践している方も相当数いらっしゃることが判明しました。
レシートに印字されるクーポンや割引といったお得な特典に関しては、約8割の方が利用経験を持っていることが明らかになりました。その一方で、回答者からは「使おうと思っていたのに期限が切れてしまうことが多い」という意見が多数寄せられました。また、特典の記載によってレシートが長くなることや複数枚発行されることに対して不満を感じている方もいらっしゃるようです。
レシート記載の特典についての声(アンケートより)
・クーポンを使おうと思い保管していても、いつも期限が過ぎたり使い忘れたりする(20代女性)
・クーポンは使う前に期限が切れやすい。期限前に使えたらなんか嬉しい(40代)
・レシートは基本いらないけど、プレゼントキャンペーンのお知らせとかがあるから一応受け取る(40代女性)
・クーポンを使おうと思い保管していてもいつも期限が過ぎたり使い忘れたりする、複数枚出てくるのがかさばって困る(60代女性)
・レシートと一緒に割引などのシートが出てくるとそれを使わなくてもうれしい。一つの小さなエンターテイメントに感じる(60代男性)
また、対象商品を購入したレシートを撮影してWEB上で応募する「消費者レシートキャンペーン」については、スマートフォンの普及により従来の"はがきなどにレシートを貼付して郵送で応募する"という手法に代わって実施が急増しました。アンケート調査においても4割以上(44.6%)の方が「参加したことがある」と回答されました。
物価上昇により6割以上が本年に入ってレシートを"二度見"、約4割が「細かく見るようになった」
継続する物価上昇により、買い物時には支払い金額が気になるところです。本年に入ってから、支払い金額が想定していた金額よりも高くてレシートを再確認した経験があるかという質問に対して、6割以上の方が「ある」と回答しました(「よくある」「たまにある」の合計64.6%)。
物価上昇によってレシートの見方にも変化が現れており、「レシートを細かく見るようになった」という方が約4割(「かなり細かく見るようになった」「やや細かく見るようになった」の合計41.4%)に達しました。
物価高によるレシート確認の変化についての声(アンケートより)
・物価高の影響で支払いが予想より高くなるケースが多くなったと感じるので、その場で確認することが増えた(40代女性)
・予想金額より高くてびっくりすることが増えた。前は食材を買いすぎても5000円もいくことがなかったのに最近はたまにいく。3000円超えることも増えた。つらい(30代女性)
・毎度レシート見るたびにこれだけしか買ってないのにこんなに高いのか!と思っています(40代女性)
・ひと月ほど保管しておいて見返すようにしている。たとえば価格など、少しずつ値上がりしていてもあまり感じないが、月末等に見返してみるとため息が出るほど上がっていることがある。以前はすぐに捨てていたが意識して価格を見るようになった(70代以上女性)
・1日平均1,500円の出費でやってきたが、同じような商品を買っているはずが、気付けば2,000円近くになっており、レシートを二度見、三度見をしてしまう(60代男性)
「電子レシート」の利用経験は約3割、「紙のレシート」は約半数が「今後もあった方がよい」
大手スーパーマーケットなどで導入が拡大している電子レシートについて、利用経験を持つ方は約3割(29.3%)となりました。利用した理由としては「よく利用する店で導入していたから」(46.1%)が最も多い結果となりました。
紙のレシートの今後についてどのように考えているかを質問したところ、「あった方がよい」と回答した方が約半数(49.8%)、続いて「受け取るかどうか選びたい」(34.6%)となり、紙のレシートの利用を希望する方が多いことが分かります。実際に会計ミスなどを紙のレシートによって発見した経験を持つ方も多く、その場で確認するために必要であるという意見が多数挙がりました。
一方で、「なくなってもよい」(12.1%)という回答は約1割にとどまりました。電子レシートへの移行を希望する声も寄せられましたが、紙のレシートでの受け取りと混在するのであれば逆に手間が増加するため、一概に賛成できないという方が多いようです。
紙のレシートの今後についての声(アンケートより)
・紙のレシートのおかげで、割引されているはずのものが、割引されていなかったことを見つけたことがある(あった方がよい/60代男性)
・紙は邪魔になるけど、買ったということを実感できる(あった方がよい/50代女性)
・エコバッグが主流になったいま、買った証明のためにも紙レシートは必要だなあと思います(あった方がよい/30代女性)
・もう少し小さく、簡単なものにしてもいいと思う(受け取るかどうか選びたい/50代女性)
・レシートがペーパーレスになると環境に良いと思います(受け取るかどうか選びたい/40代女性)
・キャンペーンなど広告で何枚ももらうのがもったいない(受け取るかどうか選びたい/40代女性)
・全て電子レシートになれば管理はしやすいと思うが、ある程度統一されたサービスになって欲しい(なくなってもよい/40代女性)
・キャッシュレスでは控えが残る。環境のためにも紙のレシートはなくなったほうがよいと思う(なくなってもよい/40代女性)
会計ミスなどの確認手段として、紙のレシートが持つ信頼性や「買った実感を伴う」といった物理的な安心感が依然として求められているようです。さまざまなもののペーパーレス化が推進される昨今ですが、レシートに関しては、紙媒体であることの意義を感じている生活者が多いことが分かる調査結果となりました。
出典元:くふう生活者総合研究所













