
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:桜井 貴史)は、2025年11月の転職求人倍率をまとめた「doda転職求人倍率」を発表しました。今回のレポートでは転職市場の最新動向が示されており、求人倍率や業種別・職種別の動向が明らかになっています。
2025年11月の転職求人倍率は2.70倍となり、前月から0.20ポイント上昇しました。業種別では「コンサルティング」や「建設・不動産」で求人数の増加が顕著であり、職種別では「事務・アシスタント」や「専門職(建設・不動産)」の求人が増加しています。
この記事の目次
doda転職求人倍率レポートとは
doda転職求人倍率は、中途採用市場における需給バランスを表す指標です。dodaの会員登録者(転職希望者)1人に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値となっています。
算出式は「求人数(採用予定人員)÷転職希望者数」で、分子・分母はdoda独自の定義により算出されています。この指標を通じて、転職市場の動向を把握することができます。
2025年11月の転職市場概況
2025年11月の転職求人倍率は2.70倍となりました。これは前月と比較して0.20ポイントの上昇、前年同月比では0.12ポイントの減少となっています。
求人数については、前月比で0.4%増加し、前年同月比では2.9%の増加となりました。一方、転職希望者数は前月比で7.0%減少、前年同月比では7.3%の増加となっています。
これらの数字から、11月の転職市場は転職希望者の減少と求人数の微増により、全体的に求人倍率が上昇したことがわかります。
業種別・職種別の求人動向分析
業種別の動向を見ると、全12業種(「その他」は除外)のうち8業種で前月から求人数が増加しました。特に増加率が大きかったのは「コンサルティング」で、前月比102.4%と最も高い伸びを示しました。次いで「建設・不動産」が前月比102.2%と続いています。
職種別でも同様の傾向が見られ、全11職種(「その他」は除外)のうち8職種で前月から求人数が増加しました。最も増加率が高かったのは「事務・アシスタント」で、前月比107.5%という大幅な伸びを記録しました。次いで「専門職(建設・不動産)」が前月比102.4%となっています。
これらの動向からは、特定の業種・職種において採用意欲が高まっていることがうかがえます。特にコンサルティング業界や建設・不動産業界、また事務職や建設・不動産関連の専門職において人材需要が増加していると考えられます。
業種別・職種別の転職求人倍率

上記のグラフは業種別・職種別の転職求人倍率を示しています。業種によって求人倍率に差があることがわかります。特に「IT・通信」や「メーカー」などの業種では高い求人倍率を示しており、これらの分野で人材需要が高いことが示唆されています。
職種別で見ると、「エンジニア(SE・インフラ・Web)」や「営業」などの職種で高い求人倍率が見られます。これは、これらの職種のスキルを持つ人材の需要が高いことを示しています。
業種別・職種別の求人数増加率

上記のグラフは業種別・職種別の求人数増加率を示しています。前述のように「コンサルティング」や「建設・不動産」といった業種で求人数の増加が顕著であることが視覚的にも確認できます。
職種別では「事務・アシスタント」や「専門職(建設・不動産)」の増加が目立っており、これらの分野での人材ニーズが高まっていることがグラフからも読み取れます。
転職市場の今後の見通し
2025年11月の転職求人倍率データからは、転職市場は一部の業種・職種で活況を呈している一方で、全体としては前年同月と比べると若干の冷え込みが見られます。しかし、前月比では倍率が上昇していることから、市場が回復傾向にあることも推測されます。
特に「コンサルティング」や「建設・不動産」といった業種での求人増加は、これらの分野でのビジネス拡大や人材ニーズの高まりを反映している可能性があります。また、「事務・アシスタント」職の求人増加は、企業の業務効率化や組織体制の強化を目的とした採用活動が活発化していることを示唆しています。
転職希望者にとっては、自身のスキルや経験が需要の高い業種・職種とマッチしているかを検討し、転職市場の動向を踏まえたキャリア戦略を立てることが重要となっています。
転職サービス「doda」について
「doda」は、「はたらく今日が、いい日に。」をスローガンに掲げる総合転職サービスです。転職サイトや転職エージェント、日本最大級のdoda転職フェアなど、様々なコンテンツを通じて転職希望者と求人企業の最適なマッチングを提供しています。
同サービスでは、求人情報の提供だけでなく、転職市場の動向分析や転職に役立つ情報の発信も行っています。今回発表された「doda転職求人倍率」もそのひとつで、転職希望者が市場の状況を把握する上で貴重な情報源となっています。
dodaは転職希望者のキャリアアップや企業の人材確保を支援することで、労働市場の活性化に貢献しています。転職を考えている方は、このような市場データも参考にしながら、自身のキャリアパスを検討することが有効でしょう。
出典元:パーソルキャリア株式会社 プレスリリース












