株式会社電通デジタル（本社：東京都港区 代表取締役社長執行役員：瀧本 恒）は、株式会社電通（本社：東京都港区 代表取締役 社長執行役員：佐野 傑）、スポーツ・チャンネル「DAZN（ダゾーン）」と共同で、新たなデータクリーンルーム「DAZN Open Marketing Engine」を構築したことが発表されました。このデータクリーンルームは、電通が保有・連携するテレビ視聴データや位置情報データなどと、DAZNが保有するスポーツコンテンツの視聴データや広告接触データなどを統合することで、人基点の実行動データを基にしたマーケティング分析を可能にするものです。
このソリューションにより、テレビやオンラインでのスポーツコンテンツの視聴やスタジアムでの観戦状況といったファン行動の可視化や、それに基づく広告・協賛効果の分析が実現します。国内電通グループのデータクリーンルーム一元管理システム「TOBIRAS」とも連携し、高品質な分析ソリューションを迅速に提供することで、クライアントの意思決定を強力にサポートするとのことです。
この記事の目次
スポーツコンテンツのマーケティング課題を解決
現代のスポーツコンテンツを活用したマーケティングでは、視聴デバイスや視聴環境などの多様化により、従来の指標では測定できない新たな価値が生まれています。しかし同時に、この多様化によって人基点でのファン行動の正確な把握や、広告・協賛効果の定量的な測定が難しくなっているという課題があったとのことです。スポーツコンテンツの価値証明においても、この点が大きな課題となっていました。
こうした状況に対応するため、3社は生活者の同意に基づき、プライバシーが保全されたセキュアな環境下で、電通とDAZNが保有する多様なデータを掛け合わせて分析を行うデータクリーンルーム「DAZN Open Marketing Engine」を共同で構築したとのことです。
多様なデータを統合して人基点の分析を実現
電通は国内最大級のテレビ実視聴データに基づいて広告の効果検証が可能なマーケティング基盤「STADIA360」や、スタジアム来場や店舗来店などの計測を可能にする大規模な位置情報データなど、生活者の行動をひもとくさまざまなデータを保有・連携しています。
一方、DAZNは国内外のメジャースポーツをはじめ、多種多様なスポーツコンテンツを年間9000試合以上ライブ配信するグローバルOTT（Over the Top：インターネット回線を通じてコンテンツを提供するサービス）メディアとして、コンテンツの視聴データや広告接触データなど、スポーツファンにまつわるデータを保有しています。
3社ではこれらのデータを掛け合わせることで、DAZN上での視聴行動に加え、地上波での番組・中継視聴、さらにはスタジアムへの来場行動に至るまで、多様化するスポーツファンの行動を人基点で分析できるようになるとしています。加えて、DAZN広告への接触がウェブサイトや店舗への来訪に寄与していたかどうかの計測や、DAZN広告×テレビCMにおける統合リーチ計測など、DAZN広告の効果を多角的に検証することが可能になるとのことです。
一元管理システム「TOBIRAS」との連携でソリューション提供を効率化
このソリューションは、国内電通グループのデータクリーンルーム一元管理システム「TOBIRAS」と連携することで、高品質な分析ソリューションを迅速に提供し、クライアントの意思決定を強力にサポートします。今後は、分析によって広告効果が高いと想定される生活者へ直接アプローチする機能も追加する予定とのことです。これにより、スポーツファンの分析、DAZN内での広告配信、効果検証までを人基点で一気通貫に実現します。
3社では、このソリューションを起点に、1stパーティデータや他の企業が保有するデータクリーンルームとの連携、グローバル展開などにも取り組み、企業の課題により広範かつ柔軟に対応することで、スポーツコンテンツの価値証明と企業マーケティングのROI向上を推進していくとのことです。
「DAZN Open Marketing Engine」に関する取り組みは、電通が提唱する、事業グロースのための次世代マーケティングモデル「Marketing For Growth」において、動脈となる≪Data Infrastructure（データシステム基盤）≫の基幹サービスです。
電通デジタルについて
電通デジタルは、国内最大規模の総合デジタルファームです。「人の心を動かし、価値を創造し、世界のあり方を変える。」をパーパスに、生活者に寄り添うクリエイティビティとテクノロジーを統合的に活用することで、あらゆるトランスフォーメーションを実現しています。クライアントの事業成長パートナーとして、共に新たな価値を創造することで、経済そして社会の「変革と成長」を目指しているとのことです。
スポーツコンテンツのデジタル時代における新たな価値
近年、スポーツコンテンツの視聴環境は急速に変化しています。地上波テレビ、インターネット配信、モバイル端末など、視聴デバイスや環境が多様化する中で、スポーツファンの行動パターンも複雑化しています。これによって、従来の視聴率や露出頻度だけでは測定できない新たな価値が生まれている一方、マーケティングの効果測定という点では課題が多く存在していました。
「DAZN Open Marketing Engine」は、こうした課題に対応するために構築されたデータクリーンルームです。電通グループの持つテレビ視聴データや位置情報データと、DAZNの保有するスポーツコンテンツの視聴データや広告接触データを統合することで、スポーツファンの行動を多角的に捉え、より効果的なマーケティング戦略の立案と実行を支援します。
このソリューションにより、スポーツコンテンツを活用したマーケティングの可能性が広がり、スポーツビジネスの成長にも寄与することが期待されています。3社では今後も継続的に機能の拡充と展開エリアの拡大を図り、スポーツコンテンツの価値向上と企業マーケティングの効率化を推進していくとのことです。
出典元：株式会社電通デジタル プレスリリース
