電通デジタルとSpotify、広告効果可視化ソリューション「SONATA」提供開始 - デジタルオーディオ広告の効果測定を強化

株式会社電通デジタル(本社:東京都港区 代表取締役社長執行役員:瀧本 恒)は、株式会社電通および世界的オーディオストリーミングサービス「Spotify」を提供するスポティファイジャパン株式会社と協力し、Spotify広告の効果を可視化する新ソリューション「SONATA(ソナタ)」を開発、提供開始したことが発表されました。このソリューションにより、デジタルオーディオ広告のマーケティングROI(mROI)を多角的に検証できるようになります。

開発の背景

近年、デジタルオーディオ広告市場は急速に成長しています。このメディアは、聴取者の属性やタイミング、心理状態に合わせてパーソナライズ可能なメディアへと進化していますが、その効果検証はまだ十分ではなく、マーケティングROI(mROI)の可視化が業界全体の課題となっていました。

こうした背景から、電通デジタルと電通は、Spotifyの広告接触ログと電通が保有する各種データを組み合わせて分析を行う「SONATA」を開発しました。このソリューションにより、モバイル端末での広告接触におけるSpotify広告の効果およびmROIの可視化を実現しています。さらに、電通が保有する様々なデータ(ウェブサイト来訪データ、購買データ、TV接触データなど)と組み合わせることで、テレビCMやラジオCM、デジタル動画広告など、他の広告施策との効果比較や統合リーチ計測など、Spotify広告の効果を多角的に検証することができます。

また、電通がすでに提供している既存のオーディオ広告統合プランニングシステム「オーディオトータルアロケーション」と組み合わせることによって、広告予算の最適配分から効果検証までを一気通貫で実施することが可能になったとのことです。

デジタルオーディオ広告市場の現状と提言をまとめたレポートも公表

本ソリューションの提供開始に合わせて、国内電通グループ内横断組織「dentsu Japan デジタルオーディオADラボ」は、デジタルオーディオ広告の活用を検討している広告主やマーケター向けに、デジタルオーディオ広告の現状と提言をまとめたレポート「急伸するデジタルオーディオ広告市場の現在地とは?dentsu Japan デジタルオーディオADラボが読み解く"耳"から始まる新たなブランド体験」を公表しています。

このレポートでは、デジタルオーディオ広告市場の成長性や生活者の聴取スタイルの変化、他メディアとの組み合わせによる相乗効果などについて多角的に分析しています。国内外の調査データや具体的な活用事例を交えながら、企業がデジタルオーディオ領域に取り組むべき理由を分かりやすく解説した内容となっています。

今後の展望:データドリブンなアプローチでオーディオ広告市場の成長に貢献

電通デジタルと電通は今後も、Spotifyが持つユニークな趣味嗜好データや楽曲聴取データを活用した効果検証の高度化を進めていく予定とのことです。また、クライアントデータとの統合を可能にするSpotifyデータクリーンルームの開発・強化も目指しているとされています。こうした取り組みにより、オーディオ広告に関するデータドリブンなPDCAサイクルを加速させ、デジタルオーディオ広告市場のさらなる成長に貢献していく方針です。

デジタルオーディオ広告市場の成長と可能性

デジタルオーディオ広告市場は急速に成長しています。電通の「2024年 日本の広告費」によると、ラジオ放送事業者が主体となって提供するインターネットメディア・サービスにおける広告費「ラジオデジタル」は、2018年から2024年までの6年間で市場規模が約4.3倍に拡大しています。

このような市場拡大の背景には、スマートフォンの普及やオーディオストリーミングサービスの利用増加があります。特に、通勤時や家事の合間、ジョギング中など、視覚的なメディアが利用しづらい状況でも消費できるオーディオコンテンツの特性が注目されています。

「SONATA」の開発・提供は、このようなデジタルオーディオ広告市場の成長に合わせて、広告主がより効果的にオーディオメディアを活用できるよう支援するものです。特にSpotifyのような大規模なオーディオプラットフォームでの広告効果を可視化することは、マーケティング予算の最適配分や効果的なクリエイティブ開発に大きく貢献すると考えられています。

dentsu Japan デジタルオーディオADラボの役割と取り組み

「dentsu Japan デジタルオーディオADラボ」は、国内電通グループ横断組織です。このラボでは、クライアントの事業成長に貢献するデジタルオーディオ広告の知見の集約、プランニング力の向上、事例・実績の蓄積、新たなソリューション開発などを担っています。

今回公表されたレポートは、このラボの活動の一環として、デジタルオーディオ広告に関する包括的な情報と洞察を提供するものです。広告主やマーケターがデジタルオーディオ広告の可能性を理解し、効果的に活用するための指針となることが期待されます。

「オーディオトータルアロケーション」との連携

「SONATA」は、電通がすでに提供している「オーディオトータルアロケーション」と組み合わせることで、より包括的なオーディオ広告のソリューションとなります。「オーディオトータルアロケーション」は、オーディオ広告の予算配分を最適化するためのプランニングシステムであり、これと「SONATA」の効果検証機能を組み合わせることで、プランニングから効果検証までの一貫したマーケティングサイクルを実現します。

電通デジタルについて

電通デジタルは、国内最大規模の総合デジタルファームです。「人の心を動かし、価値を創造し、世界のあり方を変える。」をパーパスに掲げ、生活者に寄り添うクリエイティビティとテクノロジーを統合的に活用することであらゆるトランスフォーメーションを実現しています。クライアントの事業成長パートナーとして、共に新たな価値を創造することで、経済そして社会の「変革と成長」を目指しています。

出典元: 株式会社電通デジタル プレスリリース

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