アウンコンサルティング株式会社が、世界18カ国・地域を対象に2024年9月1日から2025年8月31日までの1年間における、主要な生成AIの検索ボリュームを調査した結果を発表しています。この調査では、ChatGPT、Microsoft Copilot、Google Gemini、Claude、Perplexity、Grokなどの主要生成AIツールに焦点を当て、各国・地域ごとの人気度や市場トレンドを明らかにしています。

アウンコンサルティングは、東京都千代田区に本社を置き、代表取締役CEOを信太明氏が務める東証スタンダード上場企業(証券コード:2459)です。同社は国内・海外向けの販売促進・AI活用支援などのグローバルマーケティングや、火災保険・地震保険の申請サポートといったメディアマーケティングなどの事業を展開しています。

なお、前回の2024年に同社が調査を行った際のリリースも公開されています。

ChatGPTの圧倒的な検索ボリューム

調査対象となった全ての国・地域において、ChatGPTが他の対話型AIツールを大きく上回る検索ボリュームを記録していることが明らかになっています。この傾向は2024年から2025年にかけて一貫しており、依然として他のツールとの差が顕著となっています。

幅広い分野で活用されているChatGPTは、生成AIの入り口としての役割も果たしており、検索ボリュームの高さはその影響力の大きさを示していると考えられます。

Geminiの検索ボリュームが9カ国・地域で2位

Googleが提供するGeminiの検索ボリュームが、日本・東南アジア・米国など9カ国・地域で2位にランクインしています。2025年5月の「Google I/O」で発表されたメディア生成モデル「Veo 3」や、検索にAIを統合した「AIモード」のグローバル展開が、検索ボリューム増加の背景にあると考えられています。今後も、さらなる機能強化や新モデルのリリースが市場にどのような影響を与えるか引き続き注目されています。

国・地域別 2025年9月時点の検索ボリューム順位

ベトナムではClaude、インドではPerplexityが急伸

同調査によると、ベトナムではClaude、インドではPerplexityの検索ボリュームが急増した結果も見られるなど、国・地域ごとにおける注目度の差も明らかになっています。

ベトナムでは、AIの活用を国家成長戦略の柱と位置づけ、2025年末までに初のAI関連法の制定を目指しており、中小企業向けにAI導入を支援する助成金の配布など、利用拡大に向けた取り組みが活発に進められています。また、AI技術者の育成が進む中、ビジネスや教育現場では安全性と倫理性を重視したAIのニーズが高まっています。

インドでは、2025年7月に通信大手のBharti Airtel(バーリ・エアテル)とPerplexityが提携し、約3億6,000万人のユーザーに対して、有料版「Perplexity Pro」(年間約3万円相当)が無料で提供されました。このキャンペーンの影響で、インド国内でのPerplexityに関する検索数が急激に増加したと考えられています。

アウンコンサルティングは、国・地域ごとのトレンドの把握を通じて、ユーザーの関心や市場の動向を読み解き、今後のAI活用や戦略立案の参考情報として活用していくことが重要だと指摘しています。

国・地域別 ChatGPTを除く、生成AIごとの検索ボリューム推移

各種生成AIは技術の発展とともにアップデートを繰り返し、そのたびにユーザーの注目度や検索ボリューム、市場に変化を与えます。

同社は、引き続き各種最新のアップデート情報に注視しながら、AI技術の進化を的確に捉え、ビジネスや生活の中にも導入していくことが、競争力強化と新たな価値創造につながると指摘しています。今後も新たな進化に目を向けながら、各国・地域でどのような注目が集まり市場が変化していくのか注目されています。

調査概要

調査主旨

世界18か国・地域による主要生成AIの検索ボリューム

調査要綱

・対象国・地域: OECD加盟主要国を中心にアウンコンサルティングにて抽出した18カ国・地域

・検索ボリューム取得方法: ahrefsの「Keywords Explorer」にて、各種生成AIをキーワードとし、国・地域ごとの検索ボリュームを取得

※検索ボリュームは取得時点の数値であり、日付の経過や検索エンジンのアルゴリズム変更などにより数値が前後する可能性があります。

・調査実施期間:2025年9月17日~2025年10月2日

検索ボリュームとは、特定のキーワードにおける検索エンジンでの検索回数を示す指標です。今回の調査では、各生成AIをキーワードとし、各国の検索ボリュームをAhrefsより取得しており、推定値であることに留意が必要です。

出典元: アウンコンサルティング株式会社 プレスリリース

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