アクル、Shopify向け不正検知システム「ASUKA」アプリを提供開始 - ECサイトの不正利用被害対策を強化

2025年9月4日 2025年9月4日

コマースピック編集部　プレス配信チーム

クレジットカードの不正利用対策ソリューションを展開する株式会社アクル（東京都港区、代表取締役社長：近藤修）は、Shopifyを利用する事業者向けに、同社が提供する不正検知・認証システム「ASUKA」を利用できるShopifyアプリの提供を開始したことを発表しました。

この記事の目次

1 ASUKAのShopifyアプリについて
2 本サービスのメリット
3 提供開始の背景
4 「ASUKA」について
5 会社概要
6 まとめ

ASUKAのShopifyアプリについて

株式会社アクルは、EC業界における不正利用の被害に対応するソリューションとして「ASUKA」を提供しています。今回新たに提供を開始したShopifyアプリにより、Shopify利用事業者はアプリのインストールと簡単な設定だけでASUKAを導入することが可能になりました。

このアプリを通じて、あらゆる決済における不正検知や、チェックアウト時の制御・自動キャンセル処理などの機能を利用できるようになります。これにより、不正利用による被害の防止と、ECサイト運用におけるコスト削減を実現することができます。

サービス概要図

本サービスのメリット

１）不正排除プラットフォームの活用

ASUKAは既に300社以上、約45,000サイト以上のECサイトで利用されており、国内最大級の不正排除ネットワークを構築しています。不正対策においては自社ECサイトが保有するデータだけでは検知が難しく、いかに不正ユーザーの挙動を捉えるか、同業界におけるブラックデータを持ち合わせているかが重要な要素となります。

ASUKAではリアルタイムに更新・蓄積されるデータを基に判定が可能であるため、効果的な対策を実施することができます。

2）コスト削減

不正が発生した場合、事業者側は対象商品金額の実損や、不正受注分の決済手数料・配送料の負担に加え、不正対策のために日々の目視チェックやキャンセル時の対応など多くの運用工数がかかる状況に陥ります。

本アプリを通じてASUKAを利用すると、チェックアウト時の判定により決済処理に進ませることなく制御することが可能です。これにより不正防止と無駄な手数料の削減が実現できます。さらに、注文後の検知により不正注文の自動キャンセルが可能となり、目視チェックや受注処理などの運用工数の軽減にもつながります。

※ チェックアウト時の事前制御はShopify Plusをご利用の場合に限られます。

3）あらゆる決済の不正対策

本アプリを通じてASUKAを利用することで、クレジットカード以外の決済における不正対策にも対応することができます。近年ではクレジットカード決済だけでなく、後払い決済や各種Pay系決済における不正利用も多発している状況です。

これまでASUKAはクレジットカードを主とした不正検知サービスとして展開されてきましたが、不正配送先住所チェック機能のアップデートや独自のスコアリングアルゴリズムの強化により、あらゆる決済における不正対策が可能となっています。

4）専任担当による分析サポート

株式会社アクルの専任担当がつき、ECサイトに来ている不正利用者の分析結果の報告、効果的なセキュリティ強化を実施します。そのため、EC運営担当者による運用や対応は不要となります。

また、各EC事業者の運用や繁忙期、セールなどに合わせた対応も可能であるため、一時的な対策強化・緩和などご要望に応じた最適な不正対策を提案してもらうことができます。

サービス概要と特徴

提供開始の背景

近年、クレジットカードの不正利用による被害が増加傾向にあります。日本クレジット協会の発表によると、2024年のクレジットカード不正利用被害金額は513億円に達しました。

このような状況を受けて、経済産業省は2025年3月に「クレジットカード・セキュリティガイドライン」を公表し、ECサイトを運営するカード加盟店に対して、適切なセキュリティ対策の実施を求めています。

また、EMV 3-Dセキュアの導入義務化によってECカード加盟店に対するチャージバック・売上取消は原則免除されますが、EMV 3-Dセキュアによる本人認証を突破する不正利用は継続して発生している現状があります。

特に不正利用が多いECカード加盟店においては、EMV 3-Dセキュアのみでは真正利用に対しても決済承認率が低下し、売上機会の損失につながる懸念が存在します。このような課題に対応するためには、EMV 3-Dセキュアの導入だけでなく、ECカード加盟店による不正対策を組み合わせることが効果的とされています。

こうした背景を踏まえ、株式会社アクルはShopify利用事業者がASUKAを容易に導入できるよう、今回新たにShopifyアプリを開発し提供を開始しました。Shopify利用事業者がASUKAによる不正対策を強化することで、より多くのデータを蓄積し、不正排除ネットワークの強化を図るとともに、業界一体での不正対策を目指していくとのことです。