シノプスの需要予測型自動発注サービス「sinops-CLOUD」がベイシア136店舗に導入決定、日配品の食品ロス0.6%削減に成功

株式会社シノプス(本社:大阪府豊中市、代表取締役社長:岡本 数彦)は、株式会社ベイシア(本社:群馬県前橋市、代表取締役社長:相木 孝仁)が運営する食品スーパーマーケット136店舗において、需要予測型自動発注サービス「sinops-CLOUD」の提供が決定したことを発表しています。

ベイシア側では以前から需要予測型自動発注システムを使用していましたが、特に賞味期限の短い商品の発注精度に課題を抱えていたとのことです。シノプスのシステムは高精度な需要予測と物流改善への取り組み実績が評価され、実証実験の結果、日配品の食品ロスを0.6%削減するなどの効果が確認されました。今回の全店舗導入により、夏頃には本格稼働を目指しているとのことです。

シノプスの需要予測型自動発注サービス

ベイシアの課題と実証実験の成果

ベイシアは、衣食住を総合的に扱うスーパーセンターや食品特化型のスーパーマーケットを主力として、東日本を中心とした1都14県(2025年5月末現在)に、商圏ニーズに合わせた多様な形態の店舗を展開しています。

同社では以前より需要予測型自動発注システムを導入していましたが、特に賞味期限の短い商品において発注精度が低いことや、発注が頻繁に行われることによる品出し作業の非効率といった課題を抱えていました。これらの問題解決を目指し、自動発注システムのリプレイスを検討していたとのことです。

シノプスの「sinops-CLOUD」は、日配品やパン、惣菜といった賞味期限が短い食品においても高い精度で需要予測が可能であることが特徴です。また、需要予測を活用して発注量を調整することで、納品・品出し回数を削減するなどの物流改善への取り組み実績が評価され、2024年12月より一部店舗での実証実験が実施されました。

実証実験の結果、日配品(牛乳、乳製品、豆腐、生麺やデザート類といった毎日店舗に配達される賞味期限の短い食品)の食品ロスを0.6%削減したほか、パンの開店時の欠品削減といった効果が確認されたそうです。この実績を受けて、今回全136店舗での「sinops-CLOUD」の導入が決定し、夏頃には全店舗での本格稼働を目指しているとのことです。

導入予定のサービス内容

ベイシアが導入を予定している「sinops-CLOUD」のサービスは以下の通りです。

  • sinops-CLOUD リアルタイム在庫:店舗ごとの在庫・売上情報をリアルタイムで把握できるサービス
  • sinops-CLOUD 客数予測:天候・イベント等を加味し、時間帯別の客数を予測するサービス
  • sinops-CLOUD 日配:日配品に特化した需要予測型自動発注サービス
  • sinops-CLOUD パン:パンに特化した需要予測型自動発注サービス
  • sinops-CLOUD グロサリー:グロサリー(調味料、缶詰、ペットボトル飲料・酒類、お菓子などの常温で管理保存が可能な加工食品)に特化した需要予測型自動発注サービス
  • sinops-CLOUD 雑貨:雑貨に特化した需要予測型自動発注サービス

「sinops-CLOUD」サービスについて

「sinops-CLOUD」は、需要予測・自動発注を軸としたクラウドサービスで、1カテゴリー・1機能・1店舗から、必要な機能を必要なときに低価格で導入することができるのが特徴です。

このサービスには、在庫情報をリアルタイムで収集する「リアルタイム在庫」や、45日先までの客数を予測可能な「客数予測」、販売実績や天気予報などの様々なデータから店舗に合わせた発注数をAIが算出する自動発注サービスなどがあります。また、惣菜の値引き率・タイミングをAIが導き出す「AI値引」なども提供しています。

このような多様な機能を備えたクラウドサービスにより、小売業の在庫管理や発注業務の効率化、食品ロスの削減などを実現しているとのことです。

株式会社ベイシアについて

株式会社ベイシアは「より良いものをより安く」提供するショッピングセンターチェーンです。商圏ニーズに合わせて店舗を展開し、衣食住を総合的に扱うスーパーセンターや、"食のテーマパーク"を体現したFoods Parkなどを中心に、1都14県に出店しています。

同社は「For the Customers(すべてはお客様のために)」の理念のもと、生活に欠かせない商品の販売を通じて、企業の社会的責任を果たしていくことを目指しています。

株式会社シノプスについて

株式会社シノプスは、「世界中の無駄を10%削減する」をビジョンに掲げ、需要予測型自動発注サービス「sinops」(シノプス)を開発・販売しているソフトウェアメーカーです。

特に、日配食品や惣菜といった賞味期限が短く需要予測が難しいとされるカテゴリーのシステム化に成功し、多くの食品小売企業に採用されています。在庫に関わる人、もの、金、時間、情報を最適化するITソリューションを提供することで、限りある資源を有効活用し、広く社会に貢献することを目指しています。

同社は東証グロース市場に上場しており、証券コードは4428です。

日配品のような賞味期限の短い商品の需要予測は従来難しいとされてきましたが、シノプスのAI技術を活用した自動発注システムにより、食品ロスの削減や在庫の最適化などの成果を上げています。今回のベイシアへの導入拡大により、さらに多くの小売店舗における食品ロス削減や業務効率化が期待されます。

今後も同社は需要予測型自動発注システムの開発・提供を通じて、食品小売業界の課題解決と社会的な無駄の削減に取り組んでいくとのことです。

出典元:株式会社シノプス プレスリリース

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