増田書店北口店、Nebraskaの無人営業化ソリューション「デジテールストア」導入でハイブリッド営業を開始

2025年6月18日 2025年6月18日

コマースピック編集部　プレス配信チーム

有限会社増田書店が、2025年6月15日より「増田書店北口店」において、株式会社Nebraskaが提供する無人営業化ソリューション「デジテールストア」を導入することを発表しました。これにより同店舗では、有人と無人を組み合わせたハイブリッド営業方式がスタートします。

「デジテールストア」の導入により、朝7時から夜23時までの営業時間が実現し、顧客の購買ニーズに対応するとともに、収益性の向上が期待されています。同システムはLINEとQRコードを利用した入店システムやキャッシュレスセルフレジを活用することで、効率的な店舗運営を可能にします。

この記事の目次

1 背景
2 導入店舗
3 「デジテールストア」の概要
4 「デジテールストア」の利用方法
5 今後の展望について
6 株式会社Nebraskaについて

背景

この導入に至る背景として、Nebraskaとトーハングループが2023年3月から実施してきた実証実験があります。山下書店世田谷店（運営会社：株式会社スーパーブックス）で「デジテールストア」を活用した共同実証実験を行い、売上向上と販管費低減を同時に達成するという高い成果を収めてきました。さらに2024年3月には、メディアライン大山店でも同システムを導入してオープンしています。

これらの店舗では、24時間営業化によって夜間・早朝の購買ニーズに応えることで売上が増加し、キャッシュレスセルフレジを組み合わせた無人営業化により店舗収益にも明確な改善効果が確認されています。特筆すべき点として、万引被害の顕著な増加や店内での迷惑行為などの発生は報告されていないとのことです。

トーハングループとの実証実験で大きな成果が得られたことにより、Nebraskaはトーハングループ以外への本格展開を開始し、今回の「増田書店北口店」への導入に至ったとされています。

導入店舗

今回「デジテールストア」が導入される店舗の詳細は以下の通りです。

店舗名：増田書店北口店
営業時間：
- 有人営業（平日）：10:00～19:00
- 無人営業（平日）：7:00～10:00および19:00～23:00
住所：東京都国立市北１丁目７−１クレッセント国立・ディアナプレイス
アクセス：JR国立駅北口　徒歩すぐ
運営会社：有限会社増田書店

導入背景：同店舗は国立駅の北口を出てすぐのマンションの1階に位置しています。マンションの住民に配慮する形で完全な24時間営業ではなく、朝7時から無人営業を開始し、従来通り10時より有人営業に切り替えるとのことです。また、従来の20時閉店から有人営業時間を1時間短縮し19時までとする一方、23時まで無人で営業時間を拡大することで、顧客の利便性向上と収益性の改善を目指しているそうです。

「デジテールストア」の概要

「デジテールストア」は「収益性向上」と「顧客体験の向上」を実現する「高汎用性」を備えたDXソリューションです。その主な特徴は以下の3点です。

収益性向上：セルフ化や有人営業時間の最適化による人件費調整に加え、LINEとQRコードを用いた入店システムにより無人営業を実現します。これにより、深夜や早朝の時間帯も店舗を稼働させることができ、収益拡大につながるとされています。
顧客体験向上：営業時間の延長により、顧客は時間に縛られない自由な購買体験を享受できます。さらに、来店・購買データの活用により、LINEやウェブアプリを通じたダイレクトマーケティングの展開も目指しているとのことです。
高汎用性：新規店・既存店を問わず、リーズナブルな価格で短期間に無人営業システムを導入することが可能です。完全無人営業だけでなく、時間帯によって有人・無人を切り替えるハイブリッド営業にも対応しています。

「デジテールストア」の利用方法

お客様が「デジテールストア」を利用する方法は非常にシンプルで、以下の3ステップで完了します。

LINE公式アカウントを友だち追加：店頭に設置されたQRコードをスキャンし、店舗のLINE公式アカウントを友だち追加します（初回のみ必要）。
入店：友だち登録が完了すると、店舗のドアが自動的に開きます（有人営業中は認証不要）。
会計：完全セルフ式でキャッシュレス決済により会計を行います。購買履歴などはLINEで確認することができます。

今後の展望について

「デジテールストア」の今後の展開について、以下のような展望が示されています。

トーハングループとは、出版業界・書店業界の持続可能な活性化を目指すパートナーとしてDX/イノベーションを推進し、次世代型書店モデルの創出に継続的に取り組んでいくとのことです。
無人化を単なる省人化の手段ではなく、LLM（大規模言語モデル）のような機械学習技術と組み合わせるなど、より高付加価値な店舗DXソリューションの開発を目指していると発表されています。
今後「デジテールストア」の本格的な展開を進め、書店業界全体のイノベーション促進に取り組んでいく方針とされています。