
SNS総フォロワー11万人の「推し活応援メディア」と推し活専門オンラインストアを運営する株式会社Oshicocoが、『2025年下半期推し活トレンド予想』に関するアンケート調査を実施したことを発表しました。この調査では、2025年下半期に大注目される『推し』や『推し活文化』のトレンド予想について明らかにしています。
この記事の目次
調査概要
■集計期間:6月10日〜6月16日
■有効回答数:818件
■調査媒体と対象者:Instagram「推し活応援メディアOshicoco」をフォローしている推し活層と、LINE@登録者
2025年下半期『推し』トレンド予想!

アイドル部門では、TikTokの人気曲ランキングで異例の連続上位キープを果たした「CANDYTUNE」や、2025年4月にオーディション番組から誕生した「HANA」などがランクインしています。
アニメ・キャラクター部門では「桃源暗鬼」「原神」など、中国コンテンツのランクインが目立ち、今後も人気が高まる予感です。また、うちゃ・LABUBUといったキャラクターも徐々に人気を集めており、今後爆発的な人気になることが予想されています。
そして最近勢いがある歌い手やVTuberなども多くのトレンド予想が寄せられました。
2025年下半期『推し活』トレンド予想!

1.推し活×AI
<推し活×AIという新しい「推し活」の誕生>
推し活層が行ってきた「推し活」をより便利に、より充実させるものとしてAIの活用が広がっています。
・二次創作小説作りを楽しむ
従来は手書きやタイピングに時間をかけていましたが、近年ではAIに設定を入力するだけですぐに物語を生成してくれて、創作にチャレンジしたいという人も増えてきました。また、AIはアイデアに行き詰まった時に相談に応じたり、創作の悩みに寄り添うサポーターとしても活躍しており、推し活の表現方法をより身近に、より気軽にしてくれています。
|二次創作小説とは
ノンフィクションで、既存の著作物(例えばアニメ、漫画、ゲームなど)を基に、その世界観やキャラクターなどを利用して、新たな物語やキャラクター設定などを創作した小説のこと。
・AIと「推し」について語る
推し活においてAIをオタク仲間のように活用することも広まっています。中には「同担拒否」で他のオタクに話せない推しへの想いをAIなら安心して打ち明けるという声もあり、安心して推し活に向き合えるパートナーという視点も広がっています。
|同担拒否とは
自分と同じアイドルやキャラクターを推しているファン(「同担」)に対して、そのファンとの交流を避けたい、または拒否したいと感じる意思表示のこと
・AI上で「推し」と会話をする
AIを活用して「推し」と仮想的に過ごす方法も広がっています。AIに指示を出して「推しの人格」を吹き込むことで、推しとの擬似会話ができたり、物語上ではすでに死去してしまった推しと対話したり、キャラクター性を再現して"恋人"にするというように、実在しているかどうかに関わらず、推しとの時間を身近に体験しているという楽しみ方もあります。
・推し活に関する調べ物
実用的な情報収集にもAIが活用されています。遠征時の最も効率的な移動ルート、CDの最安値、イベント情報、販売情報というように、膨大な情報もAIなら素早くキャッチして整理してくれます。推し活における情報の「鮮度」と「量」を確保してくれるAIは、安心して推し活に臨める心強いパートナーでしょう。
・画像生成
AIによって、イラスト風、手書き風というように表現方法の幅が広がり、絵が苦手な人もビジュアル創作にチャレンジしやすくなっています。推し活に彩りを添えてくれて人気を集めている理由です。近年は著作権侵害に近いやり方も問題視されたケースがあり、ルールを守って活用していく視点も大切です。

2. 80~90年代ファッション
<「推し活」×80~90年代ファッションのリバイバルブーム>
現在、グランジファッションなどをはじめとする「80年代〜90年代のファッション」が再流行し、その波は推し活層にまで広がっています。
中でも最近ではKPOPアイドルのコンセプトから生まれた「ウィッシュコア」という、おとぎ話のような世界観のファッショントレンドも流行し、ファッショントレンドの形成に「推し文化」が大きな影響を及ぼすことも注目されています。
今後もこういった「リバイバルブーム」は続き、推し活層のファッションにも取り入れられていくことが予想されます。
ファッション業界にとってはこのような「推し活トレンド」をキャッチしながら、商品開発や商品訴求を打ち出すことが大事な要素になってくるでしょう。
|ウィッシュコアについて
KPOPアイドルグループのコンセプトと、80~90年代ファッションのリバイバル掛け合わさってできた最新ファッショントレンドです。「#위시코어(訳:ウィッシュコア)」というハッシュタグをつけて拡散されています。
3.コト消費
<聖地巡礼・推し旅といった、没入できる「コト消費」な推し活への関心の拡大>
近年では、推し活グッズの購入など、何かを購入する「モノ消費」よりも、体験価値を求めて消費行動を起こす「コト消費」が増えています。
その「コト消費」の一例として、聖地巡礼や推し旅という推しに関連する体験イベントが人気を集めています。
足を運びにくいような場所にある聖地も、ツアー会社のプランに参加することで、気軽に巡礼できるようになったり、体験型イベントによって、より深く作品や世界観に入り込むことができたり、「没入感」を味わえる推し活(=コト消費)が増えています。
「推しに会う・推しを見る」といったこと以外の間接的な推し活のあり方が広がっているのです。
今は観光地ではない場所でも「推し活の聖地」になりうる場所であれば、地方創生や観光客の呼び込みにも「コト消費としての推し活」という切り口が、十分に活用できるでしょう。

4. スピ活
<スピリチュアル要素を取り入れた推し活の更なる広がり>
昨年のトレンド予想でも、当選祈願のお守りや絵馬、神社巡りの人気が高まっていることが取り上げられていましたが、最近では待ち受け画面の設定や特定の行動による「運気アップ」などの新たなブームも頻繁に見られます。
こうした動きは、神社などの神格的な場所や、絵馬を書くといった伝統的な行為に限らず、スピリチュアル活動がより多様化していくことを示唆しています。
|スピ活とは
神社の参拝、パワースポット巡り、お守りやお札の購入をして、運気アップやご利益を願う活動のこと。推し活と一緒に行われることが多いです。

5.カフェ活
<トレンドを取り込むカフェが、推し活層の心に刺さる>
「推し色」を取り入れたカフェはすでに一般的に浸透していますが、「ファッショントレンド」や「季節限定の要素」さらには「最新の推し活トレンド」を反映したカフェは、流行に敏感な推し活層の心を強く掴んでいます。
特に「リボン」や「ウィッシュコア」をテーマにしたカフェは人気の中心です。
今後もトレンドキャッチ・そしてトレンドの反映が早いカフェは、継続して高い注目を集め続けるでしょう。

推し活は他業界のトレンドと強く結びついている
今回の調査から、推し活が近年、AIやスピリチュアル活動(スピ活)、ファッション業界のトレンドなど、多様な他業界の影響を受けながら変化しているということが読み取れます。たとえばAIを使った創作や情報収集が浸透し、SNSで広まる金運アップを願うスピ活も推し活層の間で注目されています。
また、ファッショントレンドを反映したカフェが若い推し活層に支持されているのもその一例と言えるでしょう。こうした多様なトレンドが交差しながら進化を続ける「推し活」は今後も新たな文化的動きを生み出していくことが期待されます。
株式会社Oshicocoについて
同社は"推し活"女子をターゲットに、オタク領域でオンラインストア・メディア運営を実施しています。また、同社独自の「推し活」データベースを活用し、企画からマーケティングまで一貫した『推し活総合プロデュース』を行っています。
出典元: 株式会社Oshicoco プレスリリース