EC事業者の「決済承認率」に関する意識調査 - 7割以上が重要課題と認識、年商100億円以上の企業を中心に改善意欲が高い

株式会社YTGATE（本社：東京都中央区、代表取締役：高橋祐太郎）が、2025年5月に全国の20～70代のEC事業者309名を対象とした「決済承認率」に関する認知度調査を実施したことが発表されました。調査結果によると、年商100億円以上の大手企業を中心に約76％のEC事業者が決済承認率の改善に意欲を示し、7割以上が重要な課題として認識していることが明らかになっています。

調査概要

調査は2025年5月26日(月)～27日(火)の期間に、株式会社マクロミルを通じてインターネット調査の形式で実施されました。調査対象は全国の20～70代のオンライン事業者309名となっています。

結果サマリ

• 62.4％のEC事業者が「言葉の意味を詳しく知らなかった」と回答
• 年商100億円以上の企業では「内容までよく知っている」の割合が約30％と高く、年商10億円未満では「知らない」割合が高い傾向が見られました
• 全体の約76.5％が承認率改善のニーズを感じており、そのうち25％が「非常にニーズがある」と強い意志を示しています
• 年商100億円以上の企業では、約75％が承認率改善の必要性を感じており、大手企業を中心に課題意識が高い状況です
• 70.5%のEC事業者が、決済承認率（オーソリ承認率）を把握・改善することを「重要な課題」と認識しています

結果の詳細

質問１：クレジットカード決済承認率（オーソリ承認率）という言葉をご存知ですか？（ n=309）

※回答者には、クレジットカード決済承認率（オーソリ承認率）を事前に解説した上で設問への回答を依頼しています。

年商規模別にみたEC事業者の決済承認率認知度

質問２： クレジットカード決済承認率（オーソリ承認率）への把握・ニーズについて、あなたのお考えを教えてください。（n=268）

年商規模別EC事業者における決済承認率向上のニーズ

質問３：「クレジットカード決済承認率（オーソリ承認率）」を把握・改善することが、あなたの会社にとってどの程度重要な課題だと思いますか？（ n=268）

質問４：現在、勤務先の自社ECサイトの決済に関して、課題に感じていることがあれば教えてください。（自由回答）

まとめ

2025年3月の「EMV 3Dセキュア」義務化に伴い、認証ステップが増加し、決済エラーが発生しやすくなっています。また、不正利用発生時の損失負担については、従来は加盟店が負っていたものが、3Dセキュア採用店では原則としてカード会社側へ移行（ライアビリティシフト）されるとのことです。

この状況により、カード会社は不正リスクに対してより慎重な姿勢を示すようになり、わずかな疑わしさがあれば利用枠に余裕があっても「非承認」と判断するケースが増加しているとされています。結果として、EC事業者は「不正対策強化」「承認率向上」「カート放棄（カゴ落ち）防止」といった相互に関連する複雑な課題に直面していることが明らかになりました。

承認率の可視化は単なるモニタリングではなく、ビジネスの"血流"とも言える売上の流れをデータとして把握し、決済の裏側で起きている"機会損失"に目を向け守るための重要な取り組みとなっています。

今回の調査結果から、決済承認率はEC運営における"経営指標"として広く認知されつつあり、特に大手事業者を中心に約4割が強い改善意欲を示していることが明らかになりました。この結果を受け、YTGATEでは中堅・大手企業に対しては高度な分析機能とコンサルティングを、小規模企業に対しては理解促進を目的とした教育プログラムを強化し、多様な規模のEC事業者の売上向上とリスク低減を包括的に支援していく方針だと発表されています。

会社概要

会社名：株式会社YTGATE

代表者：代表取締役社長　高橋祐太郎

所在地：東京都中央区新富1-8-2 Grandir Ginza East 5F

設立：2023年10月2日

事業内容：決済関連コンサルティング事業、決済承認率改善支援、決済最適化SaaS事業

同社は「決済を最適化し、世界をつなぐ」をミッションに掲げ、決済承認率の向上を支援し、国内外のクレジットカード加盟店向けに決済効率化、安全対策、データ可視化などを包括的に提供しています。決済領域の専門家として、最適化された決済インフラを構築し、国内外のビジネスや生活をスムーズにすることを実現していくとしています。

出典元： 株式会社YTGATE プレスリリース