
株式会社ソーシャルPLUS(本社:東京都港区、代表取締役:佐藤 亮介)は、ソーシャルログインサービス「ソーシャルPLUS」において、国際標準の認証規格であるOpenID Connect(以下、OIDC)への対応を発表しました。従来のワンタイムトークンを用いた認証・認可機能に加え、OIDCに対応したことで、セキュリティの強化、他サービスとの互換性向上、開発・運用効率の向上を実現するとのことです。
この記事の目次
OIDC対応の背景
OIDC(OpenID Connect)は、OAuth 2.0をベースに設計された、ユーザー認証のための国際標準プロトコルです。このプロトコルは、ユーザーの同意に基づいて安全にID情報(ユーザー名、メールアドレスなど)を外部サービスと共有できる仕組みを提供しています。
GoogleやApple、LINEなどの主要な認証プロバイダーが採用しており、高いセキュリティ性と相互運用性、拡張性を兼ね備えている点が特徴的です。
これまでソーシャルPLUSでは、ワンタイムトークン方式と呼ばれる独自の認証方式によるソーシャルログイン機能を提供してきました。高い技術力とセキュリティへの十分な配慮により、安定した運用を実現し、多くの企業に活用されてきたとのことです。
同社によると、OIDCへの対応状況についての問い合わせが増加していることに加え、生成AIと外部システムとの連携に関する標準仕様として注目されるMCP(Model Context Protocol)においても、OAuth 2.1に準拠した認可方式が採用されるなど、認証・認可における標準技術の重要性が一層高まっているとのことです。
このような背景から、ソーシャルPLUSでは、顧客満足度の向上とサービスのさらなる強化を目指し、従来のワンタイムトークン方式に加え、OIDCに対応した認証・認可機能の提供を開始したと発表しています。
※OAuth 2.0:ユーザーの認証情報を共有することなく、あるサービスが他のサービスのリソースにアクセスできるようにするための認可プロトコル。OAuth 2.1はOAuth 2.0の後継としてIETFで策定中の仕様で、OAuth 2.0の複雑さを軽減し安全性を高めるための整理・統合版と位置付けられ、「ベストプラクティスを取り込んだシンプルで安全なOAuth 2.0の再定義」とされています。
※Model Context Protocol(MCP)をオープンソースとして公開するAnthropic社による「Authorization(認可)」に関するドキュメント(2025年3月26日版)より
OIDC対応による主なメリットと提供価値
セキュリティの強化と信頼性向上
国際標準規格であるOIDCに準拠することにより、セキュリティがさらに強化され、サービスの透明性と信頼性が向上します。標準化された認証プロトコルを採用することで、セキュリティリスクの低減とユーザーからの信頼獲得につながるとしています。
開発の柔軟性と効率化
OIDC対応の外部サービスやAPIとの連携がスムーズになることで、開発・運用の柔軟性と効率が向上します。標準規格に対応することで、システム間の連携がより簡単になり、開発者の負担軽減と開発期間の短縮が期待できるとのことです。
将来的拡張性
今後注目されるAI連携を含め、高い互換性と拡張性を兼ね備えた認証・認可の提供により、サービスの持続的な進化に貢献するとしています。技術の進化や新しいサービスとの連携にも柔軟に対応できる基盤を整えることで、長期的な競争力を維持するとのことです。
今後の展望
ソーシャルPLUSでは、LINEのID連携やソーシャルログインを手軽に導入できるSaaS「ソーシャルPLUS」およびLINE連携Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」の開発・提供を通じて、これまでにエンタープライズ企業を中心に300社以上の事業者をサポートしてきたとのことです。
今後も、シングルサインオン(SSO)機能の拡充に加え、OIDC準拠のShopifyの「新しいお客様アカウント」への対応など、安全性・相互運用性・拡張性に優れた認証・認可機能の提供を一層強化していく予定だと発表しています。
「ソーシャルPLUS」について
「ソーシャルPLUS」はID連携を強みとする、LINEを活用したCRM・ソーシャルログインサービスです。会員IDとLINEなどのプラットフォームのIDを連携し、顧客データに基づいたメッセージ配信等のCRM施策を実現することが可能です。
株式会社ソーシャルPLUSは、「人とブランドをつなぎ、顧客体験を豊かにする」というミッションのもと、今後も一層の事業成長を図っていくとしています。
会社概要
- 会社名:株式会社ソーシャルPLUS
- 所在地:東京都港区南青山一丁目2番6号 ラティス青山スクエア3F
- 代表者:代表取締役 佐藤 亮介(さとう りょうすけ)
- 事業内容:ID連携/ソーシャルログインを基軸としたSaaS事業
ソーシャルPLUSのOIDC対応により、企業はより安全で標準化された認証・認可機能を活用でき、ユーザー体験の向上とセキュリティ強化の両立が期待されます。また、技術標準への対応は、今後のAI時代においても重要な競争力となるでしょう。
国際標準規格への対応は、グローバル展開を視野に入れる企業にとっても大きなメリットとなります。ソーシャルPLUSのこの取り組みは、日本企業のデジタルトランスフォーメーションを支援し、より安全で使いやすいオンラインサービスの実現に貢献するものと言えます。
さらに、OIDC対応によって、異なるシステム間での認証情報の共有がよりスムーズになり、ユーザーはさまざまなサービスをシームレスに利用できるようになります。これは特に複数のサービスを展開する企業にとって、顧客体験の向上につながる重要な機能強化です。
技術標準への対応は単なる技術的な進化だけではなく、ビジネス戦略としても重要な意味を持ちます。標準化されたプロトコルを採用することで、新しいパートナーシップの構築や、サービスエコシステムの拡大がより容易になるためです。
ソーシャルPLUSは今後も技術革新と顧客ニーズに応えるサービス開発を続け、ID連携の分野でのリーダーシップを強化していくことが期待されます。
出典元:株式会社ソーシャルPLUS プレスリリース