
SEM Technology(所在地:東京都渋谷区、代表:山田良太)は、2025年6月3日より、ECサイト構築サービス「makeshop byGMO」とGoogle BigQueryを連携させるSaaS型データ連携サービス「Datacue for makeshop」の提供を開始しました。このサービスにより、ECサイトから得られるデータを活用した柔軟な分析が可能になるとのことです。
「Datacue for makeshop」は、「makeshop byGMO」から取得できる注文・会員・商品データをGoogle BigQueryに自動連携することで、Looker StudioやTableauなどのBIツールを活用した詳細なデータ分析を実現するクラウドサービスです。特筆すべき点は、専門知識不要のノーコード導入が可能である点で、マーケティング部門や経営層のデータ活用を強力にサポートする設計となっています。

この記事の目次
「Datacue for makeshop」サービスの主な特徴
「Datacue for makeshop」は、ECサイト運営者がデータ分析をより効率的に行うための様々な特徴を備えています。本サービスは、データ連携の煩雑さを解消し、専門知識がなくても高度なデータ分析環境を構築できる点が大きな魅力です。
主な特徴としては、以下の5つが挙げられます:
- 「makeshop byGMO」の注文・会員・商品データをBigQueryに自動連携することで、データ収集の手間を大幅に削減
- 専門的な技術知識が不要で、ノーコードでの初期設定が完了するため、IT部門に依頼することなく導入可能
- 日次連携や週次連携など、企業の用途やニーズに応じて選べる3つの料金プラン
- BigQueryに連携されたデータはLooker Studioなどの可視化ツールとすぐに連携できるため、分析環境の構築が迅速
- 個人情報の取り扱いに配慮し、Datacue for makeshopではデータは保持せず即時削除されるセキュリティ設計
これらの特徴により、ECサイト運営者はデータ活用の障壁を低減し、より戦略的な意思決定を行うことが可能になります。
「Datacue for makeshop」がおすすめのユーザー
本サービスは特に以下のようなニーズを持つユーザーに最適であると同社は説明しています:
- 現在「CSVダウンロードと加工」の作業に時間を取られており、この作業から卒業したいと考えている方
- 広告効果測定や売上分析、商品分析をより迅速かつ効率的に行いたいと考えている方
- データに基づいた合理的な意思決定(データドリブン経営)を行いたい経営者やマーケター
従来のECサイト運営では、データ分析のためにCSVファイルをダウンロードし、加工するという手間のかかる作業が必要でした。しかし「Datacue for makeshop」を利用することで、このプロセスを自動化し、より価値の高い分析業務に時間を割くことが可能になります。
「Datacue for makeshop」のサービス料金体系
SEM Technologyは、企業規模や分析ニーズに合わせて選択できる3つの料金プランを用意しているとのことです:
- エントリープラン(税込月額3,300円)
注文データを週1回連携するベーシックなプランで、データ分析を始めたい中小規模のECサイト運営者に最適です。 - スタンダードプラン(税込月額8,800円)
注文・会員・商品データを1日に1回連携するプランで、より鮮度の高いデータを活用したい事業者向けです。 - プロフェッショナルプラン(税込月額33,000円)
1時間に1回の高頻度データ連携に加え、専門的なサポートが付属します。さらに、標準フォーマット以外のデータ取り込みにもカスタマイズして対応するため、特殊なデータ分析ニーズを持つ事業者に適しています。
これらのプランにより、企業は自社のデータ活用ステージに合わせて最適なサービスレベルを選択することができます。初期導入コストを抑えつつ、ビジネスの成長に合わせてプランをアップグレードすることも可能です。

SEM Technologyの今後の展開
SEM Technologyは、「Datacue for makeshop」の提供を通じて、ECサイト運営におけるデジタルマーケティングでのデータ活用を促進していく方針を示しています。今後は、さらに多くのECプラットフォームとの連携や、より高度な分析機能の追加など、サービスの拡充が期待されます。
データ活用の重要性が高まる中、こうしたノーコードでのデータ連携サービスは、特に専門的なIT人材が不足している中小企業にとって、大きな価値を提供するものとなるでしょう。
「makeshop byGMO」とは
「makeshop byGMO」は、GMOメイクショップ株式会社が提供するECサイト構築サービスです。多くの中小企業から大手企業まで、幅広い事業者に利用されているECプラットフォームとして知られています。シンプルな操作性と拡張性の高さが特徴で、ECサイト運営に必要な機能を網羅しています。
Google BigQueryとは
Google BigQueryは、Googleが提供するフルマネージド型の高速なSQLクエリエンジンです。ペタバイト規模の大量データを数秒で分析できる能力を持ち、多くの企業がデータウェアハウスとして活用しています。「Datacue for makeshop」は、このBigQueryの強力な分析能力をECサイト運営者が簡単に活用できるようにするサービスと言えます。

データ分析がECサイト運営に与える影響
ECサイト運営において、データ分析は非常に重要な役割を担っています。売上データ、顧客データ、商品データなどを適切に分析することで、以下のようなメリットが得られます:
- 顧客の購買行動や傾向を把握し、効果的なマーケティング施策を実施できる
- 売れ筋商品や季節変動を分析し、最適な在庫管理が可能になる
- 広告効果を測定し、費用対効果の高い広告投資を行える
- 顧客のライフタイムバリュー(LTV)を測定し、長期的な事業戦略を立案できる
しかし、これまでこうした分析を行うためには、データの抽出・加工・分析という手間のかかるプロセスが必要でした。「Datacue for makeshop」のようなサービスは、このプロセスを自動化することで、より多くのEC事業者がデータドリブンな意思決定を行えるようサポートしています。
ノーコード開発の普及とデータ分析の民主化
近年、プログラミングスキルがなくても業務システムやアプリケーションを開発できる「ノーコード」「ローコード」の流れが加速しています。「Datacue for makeshop」もこの流れに沿ったサービスであり、データ分析の専門知識がない方でも、高度なデータ活用が可能になるよう設計されています。
これは「データ分析の民主化」とも呼ばれる現象で、これまでデータサイエンティストやエンジニアに限られていたデータ分析の能力を、より多くのビジネスパーソンが活用できるようになることを意味します。特にEコマース領域では、競争が激化する中、データに基づいた迅速な意思決定が競争優位性を生み出す重要な要素となっています。
個人情報保護とデータセキュリティの重要性
「Datacue for makeshop」の特徴の一つとして、個人情報の取り扱いに配慮し、データは保持せず即時削除するという点が挙げられています。これは、近年強化されている個人情報保護の法規制や消費者のプライバシー意識の高まりに対応したものと言えます。
ECサイトでは顧客の個人情報や購買履歴など、機密性の高いデータを扱うため、こうしたセキュリティ面への配慮は非常に重要です。データ分析の利便性を追求しつつ、プライバシー保護のバランスを取ったサービス設計は、今後のデータ活用サービスにおいて欠かせない要素となるでしょう。
まとめ
SEM Technologyが提供開始した「Datacue for makeshop」は、ECサイト「makeshop byGMO」のデータをGoogle BigQueryに自動連携するSaaS型サービスです。ノーコードでの導入が可能であり、データ分析の専門知識がなくても高度なデータ活用ができる点が大きな特徴となっています。
3つの料金プランを用意しており、企業規模や分析ニーズに応じて最適なサービスレベルを選択できます。データドリブンな意思決定を行いたいEC事業者にとって、有用なツールとなることが期待されます。
出典元: SEM Technology プレスリリース