
世界最大の旅行プラットフォーム「Tripadvisor®」(トリップアドバイザー、本社:マサチューセッツ州ニーダム、NASDAQ:TRIP、CEO:マット・ゴールドバーグ、日本語版サイト:www.tripadvisor.jp)は、日本を含む世界6ヵ国の旅行者への意識調査および自社サイトの利用状況データに基づき、2025年夏の旅行動向についての分析結果を発表しました。
調査によると、日本人旅行者の96%が昨年の夏と同等以上の頻度で今夏(2025年6月1日~8月31日)に旅行する意向を示し、70%はすでに旅行計画に着手していることが明らかになりました。特に国内旅行の人気が高く、計画中の旅行者の82%が国内旅行を選択しています。移動時間は4~6時間が47%と最も多く、自然体験や文化観光を重視する傾向が見られます。
意識調査の結果によれば、日本人旅行者の夏の旅行計画率は昨年同時期(68%)、一昨年同時期(65%)と比較して継続的に上昇していることが分かりました。アクティビティや体験に関しては、77%の日本人旅行者が旅行予算を組む上で重要なカテゴリーだと回答し、79%が旅行中は計画したアクティビティや体験を優先すると答えています。
この記事の目次
2025年夏の旅行状況トレンド
- 旅行の有無:今夏(2025年6月1日~8月31日の期間)、「旅行を計画している」と回答した日本人旅行者の割合は70%に達しています
- 移動距離:国内旅行が82%と圧倒的多数を占め、海外旅行が8%、国内旅行と海外旅行の両方を予定しているのが10%となっています
- 旅行への出費:2024年夏の旅行と比較して、2025年の夏の旅行では出費が「2024年よりとても多い」との回答が6%、「2024年より少し多い」との回答が33%、「2024年と同じ」が54%、「2024年より少ない」が6%、「2024年よりとても少ない」が2%という結果になりました
- 旅行中のアクティビティ:54%の日本人旅行者が「アクティビティは事前予約する」と回答しており、計画的な旅行準備の傾向が見られます
- 計画している旅行タイプ:自然を楽しむ旅行(25%)と文化観光(25%)が同率トップで、次いでショッピング旅行(14%)、ビーチ旅行(9%)、クルーズ旅行(1%)という順になっています
2025年夏の人気観光地 (国内)
- 那覇市(沖縄県)
- 恩納村(沖縄県)
- 函館市(北海道)
- 熱海市(静岡県)
- 軽井沢町(長野県)
- 仙台市(宮城県)
- 日光市(栃木県)
- 箱根町(神奈川県)
- 富良野市(北海道)
- 小樽市(北海道)
調査結果によると、国内旅行先としては沖縄県と北海道の人気が特に高く、那覇市が最も人気のある国内旅行先となっています。恩納村や函館市も上位にランクインし、日本の南北両端の観光地が夏の旅行先として注目されていることがわかります。また、熱海や軽井沢などの避暑地も引き続き人気を集めています。
2025年夏の人気観光地 (海外)
- ソウル(韓国)
- ホノルル(アメリカ)
- バンコク(タイ)
- パリ(フランス)
- シンガポール
- ロンドン(イギリス)
- ロサンゼルス(アメリカ)
- ローマ(イタリア)
- バルセロナ(スペイン)
- ホーチミン(ベトナム)
海外旅行先としては、地理的に近いアジア圏の都市が上位を占めており、ソウルが最も人気の高い目的地となっています。また、ホノルルやバンコクなどのリゾート地も高い人気を集め、欧米諸国の主要都市も旅行先として人気があることが示されています。
2025年お盆の時期(8月9日~17日)の人気観光地(国内)
- 恩納村(沖縄県)
- 那覇市(沖縄県)
- 軽井沢町(長野県)
- 仙台市(宮城県)
- 富士河口湖町(山梨県)
- 函館市(北海道)
- 鶴岡市(山形県)
- 千葉市(千葉県)
- 日光市(栃木県)
- 高知市(高知県)
お盆期間中の国内旅行先では、恩納村が那覇市を抜いて首位に立っています。また、軽井沢町や富士河口湖町など避暑地としての人気も高く、夏休みのピークシーズンにおいて涼しい場所を求める旅行者の傾向が見られます。地方都市では仙台市や鶴岡市なども上位にランクインしており、全国各地への旅行需要が広がっていることがわかります。
2025年お盆の時期(8月9日~17日)の人気観光地(海外)
- バンコク(タイ)
- シンガポール
- ホノルル(アメリカ)
- パリ(フランス)
- ロサンゼルス(アメリカ)
- ロンドン(イギリス)
- ソウル(韓国)
- アナハイム(アメリカ)
- ホーチミン(ベトナム)
- ローマ(イタリア)
お盆期間中の海外旅行先では、バンコクとシンガポールが上位を占め、アジア圏の人気が高まっています。特に通常の夏期間と比較して、ソウルが7位に順位を下げる一方、バンコクが首位に立つなど、お盆特有の旅行傾向が見られます。アメリカではディズニーランドのあるアナハイムが8位にランクインするなど、家族旅行の需要も高まっていることがうかがえます。
世界の旅行者の動向
- 世界全体では77%の旅行者が今夏の旅行を計画しており、国内旅行の割合が48%、海外旅行が30%、国内旅行と海外旅行の両方を計画しているのが22%となっています。特にZ世代は国内と海外旅行の両方を選ぶ割合が他の世代より38%高いという特徴があります
- 2024年夏の旅行での出費と比較して、2025年の夏の旅行では出費が「2024年よりとても多い」との回答が16%、「2024年より少し多い」との回答が35%、「2024年と同じ」が42%、「2024年より少ない」が7%、「2024年よりとても少ない」が1%となっており、全体として旅行支出の増加傾向が見られます
- 81%の旅行者が「旅行中のアクティビティや体験を優先する」と回答しており、特に人気があるのは文化ツアーや歴史的名所・史跡を巡るツアー、屋外でのアクティビティ、アミューズメントパークツアーとなっています
日本の旅行者と世界の旅行者を比較すると、日本では国内旅行の割合が82%と非常に高いのに対し、世界全体では48%と半数に満たないという違いが見られます。また、旅行支出においても、世界全体では増加傾向が強い(「2024年よりとても多い」「2024年より少し多い」の合計が51%)のに対し、日本では39%と比較的控えめであることがわかります。
2025年夏 海外からの旅行者に人気の観光地(国内)
- 銀座(東京都)
- 歌舞伎町(東京都)
- 西新宿(東京都)
- 箱根町(神奈川県)
- 那覇市(沖縄県)
- 浅草(東京都)
- 富士河口湖町(山梨県)
- 恩納村(沖縄県)
- 代々木(東京都)
- 博多駅前(福岡県)
海外からの旅行者に最も人気のある観光地は、東京都の銀座、歌舞伎町、西新宿など都心部が上位を占めています。これは、外国人旅行者が日本のショッピングや都市文化に強い関心を持っていることを示しています。また、箱根町や富士河口湖町など富士山周辺の観光地も高い人気を集めており、日本の象徴的な自然景観への関心の高さがうかがえます。
2025年夏 海外からの旅行者による人気上昇傾向が強い観光地(国内)
- 日本橋(東京都)
- 松山市(愛媛県)
- 倉敷市(岡山県)
- 美瑛町(北海道)
- 十和田市(青森県)
- 青森市(青森県)
- 中州(福岡県)
- 千駄木(東京都)
- 押上(東京都)
- 千日前(大阪府)
今後人気が高まると予測される観光地としては、日本橋や松山市、倉敷市など伝統的な日本文化を体験できる場所が上位にランクインしています。また、美瑛町や十和田市など、これまで海外からの観光客が比較的少なかった地方の美しい自然景観を有する地域への注目度が高まっていることが特徴的です。東京都内でも千駄木や押上など、より地元の雰囲気を楽しめるエリアへの関心が高まっていることがわかります。
調査方法については、2025年3月26日~4月8日にアメリカ、イギリス、フランス、オーストラリア、シンガポール、日本の6カ国でオンラインにてQualtricsと共同実施され、合計2,800人以上からの回答を得ています。また、トリップアドバイザー上で2025年6月1日~8月31日の旅行期間を対象とした2025年2月1日~4月10日の行動データに基づいて分析が行われました。お盆時期に関するデータは、2025年8月9日~8月17日の旅行期間を対象とした2025年2月1日~4月10日の行動データから算出されています。
出典元:トリップアドバイザー株式会社 プレスリリース