
ネット詐欺ゼロ社会の実現に取り組むBBSS株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:本多 晋弥)が2025年4月17日、自社製品「詐欺ウォール」のAI検知エンジンのアップデートを実施したことを発表しました。今回のアップデートでは偽販売・偽ブランド販売のカテゴリが強化され、より高度な検知が可能になっています。
AI検知エンジンの今回のアップデートにより、検知数は従来比で約1.3倍に増加するとのことです。昨年10月に実施された偽警告詐欺対策のアップデートと合わせると、検知数は約2倍になる見込みとなっています。
この記事の目次
■詐欺ウォールとは
「詐欺ウォール」は、ユーザーがウェブサイトにアクセスする際に瞬時に対象サイトを検査し、詐欺サイトと判断した場合に警告画面を表示することで、ネット詐欺被害を未然に防止するネット詐欺専用のセキュリティソフトです。
この「詐欺ウォール」の特徴は、AI検知エンジン、ヒューリスティック検知エンジン、ブラックリスト検知エンジンという3つの検知エンジン(トリプル検知エンジン)によって詐欺サイトを検査・検知している点にあります。
BBSS株式会社は昨年10月に偽警告詐欺への対策強化を目的としたAI検知エンジンのアップデートを実施しており、今回はその第二弾として、偽販売・偽ブランド販売のカテゴリを強化しています。これにより、より高度な検知が可能となり、AI検知エンジンでの検知数はさらに1.3倍(※)に増加するとのことです。昨年10月のアップデートと合わせると約2倍の検知数になる見込みであると発表されています。
(※)アップデート前の検知数を100とした時の値
■偽販売・偽ブランド販売とは
偽販売サイトとは、実際には商品を販売していないにも関わらず、購入手続きをさせる詐欺サイトのことを指します。このようなサイトで購入手続きをしても、商品が発送されない、または粗悪品が送られてくるといった被害に遭うリスクがあります。また、金銭や個人情報を詐取する目的で運営されているサイトであることが多く、詐取された情報をもとに身に覚えのない請求や要求をされる可能性もあります。
偽ブランド販売サイトとは、正規ブランド品を装った偽ブランド品を販売する可能性のあるサイトです。意図せず偽ブランド品を購入してしまうだけでなく、個人情報を詐取される、詐取された情報を悪用され、不正請求を受けるといったリスクも伴います。
BBSS株式会社によれば、2024年に詐欺ウォールが収集した詐欺サイトURLの7割以上は偽販売サイト/偽ブランド販売サイトだったそうです。今回のアップデートによって、このような詐欺サイトへの対策がさらに強化されることになります。

■開発責任者からのコメント
BBSS株式会社の開発責任者によれば、偽販売・偽ブランド販売サイトは、巧妙なデザインや破格の価格設定によって消費者を惹きつけ、商品を注文させることで被害に遭わせるケースが多くあるとのことです。
今回のアップデートでは、AI検知エンジンによってより多くの偽販売・偽ブランド販売サイトを効率的に検知できるようになったと同社は説明しています。また、今後も詐欺ウォールの継続的なアップデートを通じて、安全なインターネット利用を支援していく方針であることが示されています。
■偽販売・偽ブランド販売サイトによる被害の実態と対策
近年、インターネットショッピングの普及に伴い、偽販売・偽ブランド販売サイトによる被害も増加傾向にあります。こういったサイトは一見すると正規のサイトと見分けがつかないよう巧妙に作られていることが多く、消費者が気づかないうちに被害に遭うケースが後を絶ちません。
偽販売サイトでは、実際には存在しない商品や在庫のない商品を販売しているように見せかけ、消費者から代金を騙し取るという手口が一般的です。また、偽ブランド販売サイトでは、有名ブランドの偽物を本物と偽って販売することで、消費者を騙すだけでなく、知的財産権の侵害という問題も引き起こしています。
こうした詐欺サイトの特徴としては、以下のようなものが挙げられます:
- 通常よりも著しく安い価格設定
- 不自然な日本語表現や誤字脱字が多い
- 連絡先情報が不明確または存在しない
- セキュリティ証明書がない(HTTPSではなくHTTP)
- 新しく作られたドメイン
- 支払い方法が限定的(銀行振込やクレジットカードのみなど)
このような詐欺サイトから身を守るためには、購入前に複数の情報源でサイトの信頼性を確認することや、あまりにも安すぎる価格設定には注意を払うことが重要です。また、BBSS株式会社が提供する「詐欺ウォール」のようなセキュリティソフトを活用することで、詐欺サイトへのアクセスを事前に防ぐことができます。
■詐欺ウォールの仕組みと効果
詐欺ウォールは、以下の3つの検知エンジンを組み合わせたトリプル検知エンジンによって、高い精度で詐欺サイトを検知しています:
- AI検知エンジン:機械学習を活用して詐欺サイトの特徴を学習し、新たな詐欺サイトのパターンを検知します。今回のアップデートで強化されたのは、このAI検知エンジンの部分です。
- ヒューリスティック検知エンジン:詐欺サイトによく見られる特徴や行動パターンを元に、疑わしいサイトを検知します。
- ブラックリスト検知エンジン:既知の詐欺サイトのURLをデータベース化し、アクセス時に照合することで詐欺サイトを検知します。
これらのエンジンが連携して働くことで、既知の詐欺サイトだけでなく、新たに作られた詐欺サイトも効率的に検知することが可能になっています。ユーザーが詐欺サイトにアクセスしようとすると、詐欺ウォールが警告画面を表示し、アクセスを中止するよう促します。
このような仕組みによって、ユーザーは意図せず詐欺サイトにアクセスしてしまうリスクを大幅に軽減することができます。特に、今回強化された偽販売・偽ブランド販売サイトの検知機能により、オンラインショッピングの安全性が高まることが期待されています。
■BBSS株式会社について
BBSS株式会社は、セキュリティ製品を主軸とするソフトウエアサービスを、ISPや携帯電話会社などの通信事業者を通じて提供しています。同社はサービス提供のみならず、フィッシング対策協議会やその他の社外団体を通して情報セキュリティに関する啓発活動にも積極的に取り組んでいます。
同社は、一般消費者のサイバー犯罪被害を減らし、よりよいインターネット利用環境を全てのユーザーに提供することで社会貢献を果たすことを目指しています。
<会社概要>
社名 :BBSS株式会社
所在地 :東京都港区海岸1丁目7番1号 WeWork東京ポートシティ竹芝
社長 :代表取締役社長 兼 CEO 本多 晋弥
設立日 :2006年1月17日
事業内容:コンシューマ向けソフトウエア、およびIoTサービスの企画・開発・提供、法人向けライセンス販売
■まとめ
BBSS株式会社による「詐欺ウォール」のAI検知エンジンのアップデートは、増加する偽販売・偽ブランド販売サイトに対する対策を強化するものです。これにより、検知数は約1.3倍に増加し、前回のアップデートと合わせると約2倍の検知性能向上が見込まれています。
インターネットを利用する上での安全性を高めるためには、ユーザー自身の注意だけでなく、「詐欺ウォール」のようなセキュリティソフトの活用も効果的な手段となります。今後も技術の進化に合わせて、より高度な詐欺対策が開発されていくことが期待されます。
出典元:BBSS株式会社