
株式会社インティメート・マージャー(本社:東京都港区、代表取締役社長:簗島 亮次)は、企業が保有する多様なマーケティングデータを活用し、AIエージェントによる顧客セグメントの抽出や施策提案の自動生成を可能にする「データディスカバリーエージェント(DDA)」構想を2025年5月16日に発表しました。これに伴い、同社ではDDA構想に賛同する共創パートナーの募集も開始されています。
この記事の目次
背景:デジタルマーケティングの高度化とデータ活用の課題
近年、デジタルマーケティングの高度化に伴い、企業は顧客理解をより深め、パーソナライズされた施策を実行するために、広告プラットフォームのデータやCRMデータ、購買データなどの多種多様な情報の活用が求められています。しかしながら、これらのデータは各所に分散していることが多く、統合や分析には専門的な知識と多大な工数が必要となるため、多くの企業にとって本格的なデータ活用は依然として高いハードルとなっているのが現状です。
また、急速に進化する生成AI技術は、マーケティング領域においても大きな変革をもたらしつつあります。これまで人手に頼っていたデータ分析や施策立案のプロセスを、AIエージェントが代替・支援することで、施策の自動生成や意思決定の高度化が現実のものとなり始めています。
こうした背景を踏まえ、インティメート・マージャー社は約10億件のオーディエンスデータを保有する自社データプラットフォーム「IM-DMP」を基盤に、企業が保有するデータソースと連携し、AIエージェントがデータに基づいた分析、顧客セグメントの抽出、施策提案を自動化する「データディスカバリーエージェント(DDA)」構想を発表しました。
「データディスカバリーエージェント(DDA)」の概要
DDAは以下の3つの主要機能を提供することで、企業のデータ活用とマーケティング高度化を支援します。
1. 多様なデータソースとの連携
インティメート・マージャー社が提供するコネクターやAPIにより、広告、CRM、購買データなど、企業が活用する主要なツールとのデータ連携を実現します。これにより、分散している様々なデータを一元的に活用することが可能になります。
2. AIエージェントによる自動分析・施策提案
連携されたデータをもとに、AIが顧客セグメント(例:優良顧客/離反予兆など)を自動抽出します。さらに、抽出結果に基づき、広告、メール、コンテンツなどの具体的施策案を提示することが可能です。これにより、データ分析から施策立案までのプロセスが大幅に効率化されるとのことです。
3. マーケティング活動の内製化支援と高度化の支援
施策の立案・実行までを自動化・効率化し、社内マーケティング体制の強化とROI向上に貢献します。企業内でのデータ活用能力を高め、外部依存からの脱却を支援する機能となっています。
パートナー募集について
インティメート・マージャー社では、DDA構想の実現と発展に向けて、以下の3領域において共創パートナー企業を募集しているとのことです。
① データ連携パートナー
自社の保有するデータ(広告データ、CRMデータ、購買データ、アンケートデータ等)をDDAのデータ基盤と連携し、新たな価値創出を目指す企業を募集しています。様々なデータソースの連携により、より包括的な顧客理解と精度の高い施策立案が可能になるとされています。
② 技術協力パートナー
AIエージェント技術、データ分析技術、マーケティングオートメーション技術などを有し、DDAの技術基盤強化に協力いただける企業を求めているとのことです。先進的な技術を持つパートナーとの協業により、DDAの機能強化と技術革新を進めていく方針です。
③ 導入・活用支援パートナー
DDAに基づくサービスを自社の顧客に提案・導入支援いただけるコンサルティングファーム、広告代理店、システムインテグレーター等のパートナーを募集しています。DDAの導入・活用を支援することで、より多くの企業がデータ活用の恩恵を受けられるようになるとしています。
インティメート・マージャーについて
「世の中のさまざまな領域における、データを使った効率化」をミッションに掲げ、国内DMP市場導入シェアNo.1のデータ活用プラットフォーム「IM-DMP」と「IM-UID」を保有するデータマーケティングカンパニーです。約10億のオーディエンスデータと高度な分析技術を掛け合わせたデータ活用プラットフォーム「IM-DMP」の提供・構築支援、データ活用に関するコンサルティングサービスを提供しています。
また、プライバシー保護に関する取り組みとして、一般社団法人 日本経済団体連合会が掲げる「個人データ適正利用経営宣言」に賛同しています。今後はSales TechやFin Tech、Privacy TechなどのX-Tech領域に事業を展開し「データビジネスのプロデューサー集団」を目指しているとのことです。
用語解説
※1 AIエージェント:特定の目標達成のために、自律的に情報を収集・分析・判断し、タスクを実行する能力を持つAIシステム。
※2 出典元:「教えてURL Webサービス調査レポート 2024.3」
※3 オーディエンスデータ:⼀定期間内に計測された重複のないブラウザの数を⽰します。多くの場合、ブラウザの識別にはCookieが利⽤され、⼀定期間内に計測された重複のないCookieの数のことを⽰します。
AIエージェントを活用したデータディスカバリーエージェント構想は、企業のマーケティング活動における効率化と高度化を実現する可能性を秘めています。企業が保有する様々なデータを統合し、AIが自動分析と施策提案を行うことで、データ活用の障壁を下げ、より多くの企業がデータドリブンなマーケティングを実現できるようになることが期待されます。
また、共創パートナーの募集により、多様な企業との連携を通じて、より幅広いデータソースとの接続や先進的な技術の導入、様々な業界でのユースケース創出が進むことで、エコシステムとしての発展も見込まれています。
インティメート・マージャー社は、国内最大級のパブリックDMPの提供実績と約10億件のオーディエンスデータを基盤に、このDDA構想を推進していくことで、企業のデジタルマーケティング変革を支援していく方針です。
出典元: 株式会社インティメート・マージャー プレスリリース