株式会社くふうカンパニーホールディングスが運営するくふう生活者総合研究所(以下、くふう総研)が、全国の生活者6,241名を対象に「母の日」についての意識調査を実施し、その結果を発表しました。この調査では、母の日に何をするか・してほしいかについての実態と本音が明らかになっています。
この記事の目次
- 1 調査結果のポイント
- 2 調査概要
- 3 今年の母の日に約半数が「母親のために何か行う」予定
- 4 母親自身の本音として、「一緒に時間を過ごしたい」が2割以上、「贈り物が欲しい」は約1割
- 5 1位「一緒に時間を過ごしたい」派の約6割が「外食」を希望
- 6 2位「感謝の気持ちを伝えて欲しい」理由は、「言葉が一番うれしい」一方で、家族に対する日常的な不満も背景に
- 7 3位「贈り物が欲しい」派には、母の日の定番「花」が最も人気
- 8 4位「1人でゆっくりさせて欲しい」は、多忙な母親の切実な本音
- 9 5位「家事を手伝って欲しい」は、食事作りを望む声が多い
- 10 母の日に「特に何もしてもらわなくてよい」人は、「金銭的な負担をかけさせたくない」という理由も
- 11 母親の本音から見える母の日の過ごし方
- 12 くふう生活者総合研究所について
調査結果のポイント
- 今年の母の日に約半数が「母親のために何か行う」予定
- 母親自身の本音として、「一緒に時間を過ごしたい」が2割以上、「贈り物が欲しい」は約1割
- 母の日に「特に何もしてもらわなくてよい」人は、「金銭的な負担をかけさせたくない」という理由も
調査概要
調査テーマ:「母の日」について
調査エリア:全国
調査対象者:家計簿サービス「Zaim」ユーザー、チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」ユーザー計6,241名
調査期間:2025年4月4日(金)〜6日(日)
調査方法:インターネットによる調査
今年の母の日に約半数が「母親のために何か行う」予定

2025年の「母の日」は5月11日(日)です。調査結果によると、約半数(48.3%)の人が母親に贈り物やその他の方法で「感謝の気持ちを伝える予定である」と回答しています。また、調査時点では18.8%が「決めていない」と回答していますが、多くの人が今年の母の日に向けて何らかのアクションを検討していることがわかります。

母の日に何を行うかについては、「物を贈る」(84.4%)と回答した人が圧倒的多数を占めています。贈る物の内訳としては、花束やアレンジメントなどの「花」(58.4%)、「菓子・スイーツ」(42.3%)が主流となっています。
母親自身の本音として、「一緒に時間を過ごしたい」が2割以上、「贈り物が欲しい」は約1割

調査では母親自身に「母の日に最もして欲しいこと」を尋ねています。その結果、「一緒に時間を過ごしたい」(23.6%)が最も多く、次いで「感謝の気持ちを伝えてほしい」(16.7%)、「贈り物が欲しい」(11.9%)、「1人でゆっくりさせて欲しい」(11.6%)、「家事を手伝って欲しい」(6.7%)という順になりました。
母の日というとカーネーションなどの贈り物をイメージする方も多いですが、母親の本音では「贈り物が欲しい」と考えている人は約1割程度にとどまっています。物質的なものよりも、一緒に過ごす時間や感謝の気持ちなど、体験(コト)を重視する傾向が見られます。
一方で、「特に何もしてもらわなくてよい」(26.5%)という回答も多く、母親の希望は多様であることがわかります。
1位「一緒に時間を過ごしたい」派の約6割が「外食」を希望

「一緒に時間を過ごしたい」と回答した母親に、どのような形で過ごしたいかを聞いたところ、「外食」(58.7%)が最も人気でした。続いて「日帰り旅行」(25.4%)、「宿泊旅行」(18.3%)と非日常の時間を求める声がある一方で、「一緒にいるだけでよい」(28.5%)、「買い物」(22.4%)、「自宅での食事」(21.3%)など、特別なことをせずに日常の時間を共有することを望む声も多く見られました。
「一緒に時間を過ごしたい」理由(アンケートの声より)
- 「食事の準備や片付けをしなくてよい外食をしながら、他愛ないおしゃべりをして時間を共有したいから」(外食希望/60代女性)
- 「一緒に暮らしていてもお互い仕事から帰ってきたらそれぞれ別に過ごしていて、ごはんを食べる時くらいしか話もしないので、普段と違う目線での話ができそうな気がする」(外食・宿泊旅行希望/70代以上女性)
- 「元気で記憶が残るうちに娘と同じ思い出を共有したい」(日帰り旅行希望/40代女性)
- 「社会人になって独立してから、ゆっくり会って話す機会が減ったので」(一緒にいるだけでよい/50代女性)
2位「感謝の気持ちを伝えて欲しい」理由は、「言葉が一番うれしい」一方で、家族に対する日常的な不満も背景に
対面、電話、メールなどで感謝の気持ちを言葉にして伝えて欲しいという意見も多く見られました。アンケートのコメントからは「言葉にして伝えられることが一番うれしいから」という理由が多く挙がる一方で、家事など母親が当たり前のようにやっていることに対して感謝の気持ちを持ってほしいという、家族に対する不満の声も見受けられました。
「感謝の気持ちを伝えて欲しい」理由(アンケートの声より)
■「言葉が一番うれしい」という声
- 「子どもからのありがとうの気持ちだけで頑張れるから」(50代女性)
- 「ありがとう(*^^*)の言葉だけで、笑顔になれるから!」(50代女性)
- 「モノよりも、想ってもらえることがうれしい」(50代女性)
■「当たり前になっていることに感謝の気持ちを持ってほしい」という声
- 「お父さんが家事をしてくれると感謝の言葉をかけるけど、普段たくさんの家事をこなしているお母さんには何にもないし、当たり前みたいになってるのが少し不満なので、言葉がほしい」(50代女性)
- 「普段感謝の言葉もなく、やってもらうのが当たり前な感じだから」(40代女性)
- 「いつも当たり前に過ごしていることが母のおかげと思って欲しい」(50代女性)
3位「贈り物が欲しい」派には、母の日の定番「花」が最も人気

母の日の贈り物を希望する人に何が欲しいかを尋ねたところ、「花」(37.3%)が最も人気で、次いで「菓子・スイーツ」(26.6%)という結果になりました。どちらも、自分では普段買わないものをプレゼントされるとうれしいという声が多く寄せられています。
注目すべき点として「マッサージ、エステ、食事など体験の贈り物」(18.5%)を希望する声も多く、贈り物も物質的なモノだけでなく、コト(体験すること、楽しむこと)を求める傾向が見られました。
母の日の贈り物に欲しいものとその理由(アンケートの声より)
- 「母の日以外に花をもらう機会がない」(花を希望/50代女性)
- 「別々に住みさみしくなったので、花を贈ってもらうと家のなかが明るくなる」(花を希望/50代女性)
- 「家族にとってお花を買う行為はハードルが高いと思うから、頑張って買ってくれたその気持ちがきっとうれしい」(花を希望/50代女性)
- 「普段食べないようなお菓子が楽しみ」(菓子・スイーツ希望/60代女性)
- 「身につけられるもので、存在を感じたい」(服飾小物希望/40代女性)
- 「やっぱり自分の好きな物が買えるから」(現金希望/50代女性)
4位「1人でゆっくりさせて欲しい」は、多忙な母親の切実な本音
特に忙しい子育て世代を中心に、「ひとり時間」を望む声も多く見られました。母の日くらいは母親の役割から離れて自分の時間を持ちたいという切実な本音が表れています。
1人でゆっくりさせて欲しい理由(アンケートの声より)
- 「いつもバタバタしてるから1人時間が一番のプレゼント」(30代女性)
- 「年に一度程度1人の時間がもらえるとリフレッシュできてうれしい。あえて母の日だけ母業務から解放され、夫・子どもも母なしで過ごしてみるというのもいいかなと思いました」(30代女性)
- 「母の日だからこそ、私の好きなことをする日にと家を送り出してくれたらうれしいです」(30代女性)
5位「家事を手伝って欲しい」は、食事作りを望む声が多い
家事の手伝いを希望する人からは、特に「食事作り」を代わりにやって欲しいという声が多く挙がりました。家事を任せることで「うれしい」「ラクできる」という理由に加えて、家事の大変さを体験することで「日頃の母親の苦労を知って欲しい」「ありがたみを感じて欲しい」という教育的な意図も見られました。
手伝って欲しい家事とその理由(アンケートの声より)
- 「夕飯を作って欲しい。いつも自分が作るから違う人が作った夕飯を食べたいから」(60代女性)
- 「食器の片付け、皿洗いなど。自発的に動いてくれて、洗い物などをしてくれると、個人的にうれしい」(40代女性)
- 「一日、家事を全てしてほしい。毎日してもらってることが当たり前と思ってほしくないので感謝の気持ちをもって欲しいから」(40代女性)
- 「料理や掃除を一緒にして欲しい。誰かのために何かをする体験をして欲しいから」(40代女性)
- 「夕飯を作って欲しいと思います。子ども中心に段取りしてもらうことで夕飯作りがどれだけ大変か知って欲しいです」(40代女性)
また、家事とは別に「スマホやパソコンの操作方法の説明」「Wifiの設定」「荷物の整理」など、母親が一人では難しいことを母の日に手伝って欲しいという声も見られました。
母の日に「特に何もしてもらわなくてよい」人は、「金銭的な負担をかけさせたくない」という理由も
約3割の母親が母の日に「特に何もしてもらわなくてよい」と回答していますが、その理由は大きく3つのパターンに分かれています。子どもに「金銭的な負担をかけさせたくない」という配慮、「子どもが元気でいてくれたら十分」という親心、また母の日を特別なイベントとして意識していないという考え方です。
「特に何もしてもらわなくてよい」理由(アンケートの声より)
■「金銭的な負担をかけさせたくない」という声
- 「負担をかけたくないから」(40代女性)
- 「自分(子ども本人)のために時間とお金を使ってほしい」(50代女性)
■「子どもが元気なら十分」という声
- 「子どもが元気に過ごしてるのがご褒美だから特に何も求めない」(50代女性)
- 「子どもたちが元気で幸せなら、何もいらないです」(60代女性)
■「母の日を意識していない」という声
- 「成人男子なので今までも何もなく、期待していない」(50代女性)
- 「普段から感謝の気持ちは伝わっているので、特別な日に特別なことをしなくていいと思う」(60代女性)
母親の本音から見える母の日の過ごし方
今回の調査結果からは、母の日に対する母親の本音が見えてきました。「モノ」よりも「体験(コト)」を求める傾向が強いことが明らかになりましたが、「モノはいらないと思っていても、もらうとやっぱりうれしい」という声も寄せられています。
母親にとっては、何をもらうかよりも、気持ちを伝えたいと考えた「その想い」自体が何よりもうれしいという一面もあります。様々な希望や考えが入り混じる複雑な親心が浮かび上がった調査結果となりました。
くふう生活者総合研究所について

くふうカンパニーグループが提供する生活者向けサービスの運営を通じて蓄積される生活者の行動データやリアルな声を分析・理解することで、個人の生活満足度および社会全体の生活満足度の向上に資する情報発信を目指しています。
出典元:株式会社くふうカンパニーホールディングス プレスリリース