2025年度 リユース品の宅配買取実態調査の結果

シンガポールに拠点を置くWeb3マーケットプレイス企業、VELVETT PTE.LTD.の日本法人、ベルベットジャパン株式会社(東京都中央区、代表取締役:原田大作、以下「ベルベットジャパン」)が、全国の10代から60代の男女1,000人を対象にリユース品の宅配買取に関する実態調査を実施しました。その調査結果の詳細を以下にご報告いたします。


【2025年度 リユース品の宅配買取実態調査サマリー】

・宅配買取の魅力として「手続きの簡単さ」(28.0%)、「まとめ売りのしやすさ」(27.4%)、「移動不要」(24.4%)がトップ3に挙げられました。

・一方で不満点として「金額が事前に分からない」(29.1%)、「買取不可の品が送るまで分からない」(21.5%)、「査定額が低い」(20.2%)との意見も見られ、多くの声が寄せられました。

・宅配買取で最も取引が多い商品カテゴリーは「本・漫画・雑誌」(44.6%)や「衣類・バッグ・靴」(41.2%)で、軽量で発送が容易な品が好まれる傾向が浮き彫りとなっています。

・利用のきっかけには「断捨離」(61.8%)や「現金化」(60.1%)が多く、日常的なニーズがこのサービスの利用を促進していることが分かります。

・「近くにリユースショップがない」「どこにあるか不明」との回答が34.4%に達し、物理的制約が店頭買取の利用に影響を与えていることが示されました。

・「店頭買取を利用しない」と回答した人は50.8%で、比較せずに売却することから手軽な取引を望む声が強く、今後の宅配買取の成長要因となるでしょう。


調査概要

調査方法:インターネット調査

調査対象:全国の10代から60代の男女

有効回答数:1,000

調査実施日:2025年3月19日


調査背景

近年、リユース市場は急速に成長しており、不要な物品を売却することが一般的な行動として根付いてきました。特に、店舗に訪れずに自宅から簡単に商品を売却できる「宅配買取」が注目されています。しかし、店舗買取が主流のままであり、地理的な制約や営業時間に起因して取引の機会が限られる現状があります。このような背景から、宅配買取の実態や利用意向を把握し、買取市場の将来の可能性を探ることが求められています。

この調査では、宅配買取の利用頻度や売却額、店頭買取との比較に加え、ユーザーが感じる利点や欠点について広範囲に調査を行い、サービス改善に向けた情報収集を行っています。また、買取業者が効率よく宅配買取に取り組む手法として、ベルベットジャパンのアプリ「IKURAS(イクラス)」の提案も含まれており、より多くの人がリユースを楽しむ世界の構築を目指しています。


調査結果

宅配買取の利用経験について by イクラス

1. 宅配買取の利用経験は「あり」が23.3%、今後利用したい層も16.0%と関心が高い

調査の結果、宅配買取の経験が「定期的に利用している」と回答した人は5.7%、過去に利用したことがあり、今後も利用したいと考える人が11.7%、今後は使うつもりのない人が5.9%となり、合計で23.3%が利用経験があることが確認されました。

更に、「まだ利用したことがないが、将来的に試してみたい」と考える人も16.0%おり、関心がある層は全体で39.3%に達し、宅配買取のさらなる普及の可能性を示唆しています。

一方で、「利用経験がなく今後も使うつもりはない」と答えた人は60.7%に上り、宅配買取の一般的な認知度には改善の余地があることが伺えます。

宅配買取の魅力と不満について by イクラス

2. 宅配買取の強みは「手軽さ」と「移動不要」。興味を示さない層も4割近く存在

宅配買取の利点について調査した結果、「手続きが簡単で手間がかからない」が28.0%と最も多く、次いで「一度にまとめて取引できる」(27.4%)、「移動の負担が小さい」(24.4%)との意見がありました。

「手軽に売れる」「手間がかからない」といった利便性を評価する声が多く、実際の店舗に赴く時間や労力を削減したいというニーズが浮かび上がっています。

とはいえ、「すぐに現金化できる」と感じている人は16.3%、対面での取引を避けられることに魅力を感じている人が13.8%、営業時間に左右されないと感じている人も13.2%存在しています。時間的および心理的な利便性を重視する層の存在が見て取れます。

「高く売れる」との意見は7.0%とやや低い結果で、宅配買取に対して価格よりも利便性を優先する傾向がみられます。キャンセルや返品への柔軟な対応や個人情報の適切な管理に関しては、他の点に比べて支持が少ないことから、サービスの信頼性に不安を抱いている人も多いのかもしれません。

興味深いことに、「魅力に感じるポイントがない」と回答した人が39.0%に上り、宅配買取についての具体的なイメージが漠然としていることが分かります。

3. 宅配買取の不満点は「金額が事前に分からない」が最も多く、不透明感や手間に関する不満も目立つ

宅配買取サービスを利用する中で感じる不満点の調査結果では、最も多かったのが「買取金額が事前に分からない」で29.1%に達しました。

次に「買取不可の品が送るまで分からない」が21.5%、「査定額が思ったよりも低い」が20.2%と、査定の過程における不透明感や金銭面の不満が明らかにされました。

また、「発送に手間がかかる」(19.6%)、「キャンセル時の返送が面倒」(18.0%)、「どの業者に依頼すれば良いか分からない」(18.2%)などの意見も見られ、手続きの煩雑さや選択の難しさにストレスを感じている利用者もいることが分かりました。

一方で、「特に不満に感じる点はない」との回答も34.6%あり、すでに宅配買取を利用し快適さを感じている人もいることが窺えます。査定過程や配送手続きの透明化は、サービス運営側の努力によって改善される可能性があります。

これを基に、利用者の不安を解消し、より気軽に利用できる仕組みの構築が求められています。

宅配買取で売却される代表的な商品カテゴリー by イクラス

4. 宅配買取での主な商品カテゴリーは「本・漫画・雑誌」、続いてファッション関連も人気

宅配買取を通じてどのような商品が多く売られているか尋ねたところ、最も多かったのは「本・漫画・雑誌」で44.6%、次に「衣類・バッグ・靴(ファッション関連)」が41.2%となり、軽量で発送が容易な品々が中心であることが知れます。

その他に「ゲーム・ホビー・フィギュア・トレーディングカード」が28.8%、さらに「ブランド品・アクセサリー・時計」も20.6%と、比較的高価格帯の商品も一定の割合で取引されていることが確認されました。

また、「家電製品」22.8%や「スマートフォン・タブレット・パソコン」14.6%などの精密機器も選ばれ、多様なジャンルの品物に宅配買取が対応していることが分かります。

一方で「楽器・音響機器」6.9%や「インテリア・生活雑貨」9.1%といった、梱包や発送に手間がかかる商品は比較的低い割合にとどまっています。宅配買取は「日常的に売るアイテム」としてだけでなく、「高価なブランド商品や家電を販売する手段」としての活用も期待されます。

5. 宅配買取のきっかけは「断捨離」と「現金化」が主な理由で、日常的な利用が目立つ

宅配買取の動機を掘り下げると、「不要なものを整理・断捨離したい」との回答が61.8%、次いで「使わなくなったものを現金化したい」が60.1%との結果が示され、日常的なニーズが顕著に表れています。

物を整理し、必要のないアイテムから現金を得たいという声が高まっています。他にも「新しいものを購入するための資金にしたい」(24.0%)や「引越し時に処分したい」(19.3%)などライフイベントに関連した理由も見受けられます。

このような瞬間的な理由ながらも、買取サービスとの相性が良いタイミングであることがうかがえます。

全体的には宅配買取は「必要に迫られて行う」よりも「気軽に始められる手段」として使われている様相が伺え、この傾向を踏まえたサービス展開やプロモーション活動に新たな視点を提供する可能性があります。

居住地とリユース店舗の距離について by イクラス

6. 「リユースショップがどこにあるのかわからない」が34.4%に達し、立地による格差が宅配買取を追い風に

リユース品の買取店が自宅近くに存在するか尋ねたところ、「どこにあるかわからない」との回答が34.4%に上り、約3人に1人がリユースショップの情報を持っていないことが明らかになりました。

さらに「近場にはないが、他のエリアには存在する」との意見が9.2%あり、店舗型の買取サービスを利用できない環境は全体の4割を上回っています。

このデータから、リユースショップの物理的距離が「簡単に商品を売却すること」を妨げる大きな要因となっていることが伺えます。宅配買取では、店舗に移動する必要がなく、自宅から手続きが完結できるため、売却のハードルが大幅に下がります。

今後、宅配買取の利便性が広まれば、アクセスコストを軽減する新たな選択肢として支持を集めることが期待されます。

リユースショップの店頭買取の価格比較についての調査 by イクラス

7. 店頭買取を「利用しない」が過半数。比較の手間が宅配買取の選好を後押し

最後に、リユースショップなどの店頭買取を利用する際に他店との価格比較を行ったか尋ねたところ、50.8%の人が「店頭買取を利用しない」と回答しました。

店頭買取を経験した場合でも、「比較せずに最初の店舗で売却した」が25.6%、さらに「比較したが手間がかかったため最初の店舗で売却した」という人も9.5%おり、利便性を優先して売却先を決定する傾向が見受けられます。

「複数の買取店を比較し、最も高い店を選んだ」との回答は7.7%にとどまり、店頭買取における価格比較はあまり行われていないことが浮かび上がります。この状況から、自宅で手間なく利用できる宅配買取のメリットが今後の成長点となる可能性があります。

移動の手間や比較の煩雑さを軽減できる宅配買取が、今後の主流になるシナリオも考えられます。

【まとめ】店舗飽和時代における、店舗に行かない・行けない層への新たな“売り方”としての宅配買取の可能性

本調査を通じて、宅配買取と店頭買取の現状や課題、各々の強みについてデータを基に比較しました。多くの人が宅配買取に興味を抱いており、「手軽さ」や「自宅からまとめて売る便利さ」が認められています。しかし一方で、「事前に価格が分からない」「査定に時間がかかる」といった不安も存在し、利用をためらう理由が見えてきました。

店頭買取では近隣に店舗がない環境や、比較せずに取引を行う多くの人々があり、結果として損をしている可能性も示唆されています。

このような観点から、自宅でアプリを用いて手軽に価格を知り、居住空間で複数の業者を選んでまとめて売却できる宅配買取が、現代に必要とされている選択肢であると思われます。


出典元: イクラス調査

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