
株式会社アスマークが、全国の20〜50代の男女を対象に実施した「総合ECサイトでの衝動買いに関する調査」の結果を発表しました。
※調査は2025年3月14日(金)から3月18日(火)に行われました。
調査結果の概要
近年、EC市場は急成長しており、経済産業省の「令和5年度電子商取引に関する市場調査」によると、物販系のBtoC-EC市場は2022年の13兆9,997億円から2023年には14兆6,760億円へと前年比4.83%の成長を遂げています。これに伴い、消費者の購買行動も変化しており、特に総合ECサイトでの「衝動買い」はマーケティング戦略やサイト運営の重要な要素となっています。消費者はどのような要因で衝動買いをするのかが気になるところです。
この調査では、全国のEC利用者を対象に、購買頻度や衝動買いの原因、影響を受けた情報源を多角的に分析しました。
調査のポイント
- 衝動買いの商品のカテゴリでは、男性が「食品・飲料」、女性が「ファッション(服・靴・バッグなど)」で1位となりました。
- 「衝動買いに影響を与えた要因」として、全体の60%以上が「セールやクーポンが手に入ったため」と回答しています。
- 購入直前に「商品レビューを確認した」とする割合は4割を超えました。
- 購買意欲に影響を与える情報源としては「SNSの投稿・広告(Instagram・X・TikTokなど)」および「動画コンテンツ(YouTube・動画配信サービスなど)」が非常に高いことが分かりました。
ピックアップ情報
■ 商品カテゴリに関する衝動買いの実態
Q2. 総合ECサイトでの衝動買い商品のカテゴリをすべて教えてください。(複数選択可)
性別ごとに見ると、商品カテゴリには明確な違いが見られます。男性の1位は「食品・飲料」、女性の1位は「ファッション(服・靴・バッグなど)」という結果が得られました。

特に女性では50%以上が「美容・コスメ」と「ファッション」を衝動買いした経験があることが明らかになりました。年齢別に見ると、「食品・飲料」と「日用品・消耗品」は年齢と共に高まる傾向があり、特に「食品・飲料」では女性の20代と50代で最大23ポイントの差があります。また、「家電・ガジェット」では、男女間での差が際立ち、全ての年代において男性は女性の約2倍の数字を示しました。そして「ゲーム・ホビー・おもちゃ」については、男性の30代と40代で特に高いセグメントが確認されました。

■ 衝動買いを促進するサイト機能やサービス
Q3. 衝動買いの際に影響を与える要素をすべて教えてください。また、特に購入を後押ししたものを一つ教えてください。
全体の60%以上の人が「セールやクーポンがあったため」と答えており、性別・年齢別に見ると、特に女性の40代、50代で傾向が強いことがわかりました。対照的に、20代男性は唯一50%を下回る結果が出ました。

特に影響力の高かった理由は「セールやクーポンがあったため」(36.6%)、次に「〇〇円以上で送料無料となるため追加で購入した」(14.4%)、「買い物かごに入れておいた商品が、セールやクーポン適用された」(14.3%)でした。
経済的な要因が衝動買いを後押ししていることが浮き彫りになっています。

■ 購入直前の行動実態
Q4. 衝動買いをした際、購入直前にどのような行動を取りましたか?当てはまるものをすべて教えてください。(複数選択可)
全体としては、4割以上が「商品レビューを読んで確認した」と回答しています。性年代別では、特に女性の40代、50代が約6割を占める結果となりましたが、男性の20代、30代や女性の20代は約3割にとどまり、年齢差が顕著に現れています。「SNSやネット上での使用レビューを検索した」という質問では、特に女性の30代が突出した結果を示しています。女性は年齢が上がるにつれてこの傾向が強くなることが見て取れます。

■ 購買意欲を影響する情報源
Q6. あなたが総合ECサイトで衝動買いをした際に、購買意欲に影響を与えたものは何でしょうか。最も影響を与えたものを一つ教えてください。
購買意欲に影響を与えた情報源としては、「SNSの投稿・広告(Instagram・X・TikTokなど)」や「動画コンテンツ(YouTube・動画配信サービスなど)」が高い影響力を持つことが分かりました。
特に、最も影響を与えた要因として見ると、性年代別で「SNSの投稿・広告」は女性の20代、30代に強い影響を与えており、「動画コンテンツ」では男性の20代、30代が顕著に高い数値を示し、年代ごとのトレンドが明らかになっています。

調査の概要
調査名 | 総合ECサイトの衝動買いに関するアンケート調査 |
対象者条件 | 【性別】男性・女性 【年齢】20代~50代 【地域】全国 【その他】 ・過去1年以内に総合ECサイトでのショッピング経験があること ・ECサイトで衝動買いの経験があること |
調査項目 | 【スクリーニング】 ・直近1年以内の総合ECサイトでの購入状況 ・総合ECサイトでの衝動買いの有無 【本調査】 |
サンプルサイズ | 800サンプル |
割付 | 性年代で均等に収集 |
調査期間 | 3月14日(金)~3月18日(火) |
調査方法 | Webアンケート |
調査機関 | 株式会社アスマーク |
出典元:株式会社アスマーク プレスリリース