
2024年、日本において「SNSによる情報拡散が、注目される選挙の投票行動に大きな影響を与えたか?」というテーマが議論を呼んでおり、SNSやインターネットを通じて広まる情報の信憑性や正確性が、従来のテレビメディアなどとの対比でも注目されています。今年は、多くの関心が寄せられた1年となりました。
この度、マーケティング戦略の立案や実行支援を行うLifeTimeTechLabo合同会社(本社:愛知県名古屋市、代表:宇佐見 洋治)が、生活者の実際の認識や行動を把握するための調査を実施しました。調査は、TV・新聞・SNS・Webサイト等で配信される情報に対する信頼度やファクトチェックの意識、SNSへの投稿行動に関するインターネット調査を行っています。
【調査結果サマリー】
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日常的に利用される情報源として最も多く選ばれたのは「YouTube(72.6%)」であり、次いで「Yahoo!(69.6%)」「Google(67.1%)」「Line(62.6%)」となり、続いて各TV局の順位が続きました。
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全体の回答者の中で、情報の信頼性を感じる割合は「TV」が最高(29.6%)であり、メディア利用者に限ると「新聞」が最も信頼されており(53.5%)、次いで「ラジオ(51.0%)」、そして「TV(42.7%)」ということが判明しました。
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個別信頼度を見ると、「日本経済新聞」「朝日新聞」「NHK」が高い信頼を得る一方で、「X(旧:twitter)」「facebook」「YouTube」などSNS関連メディアは信頼性が低いとの評価を受けています。
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ニュースに触れた際のファクトチェックの実施についての質問では、「行わない」と答えた人は30%未満(26.9%)でした。また、特に「ラジオ」や「雑誌」利用者の中では「行うようにしている」と答えた割合が高い結果が得られました。
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SNSにニュースを投稿したことがあるかについては、「真偽や正確性を確かめずに投稿」「疑問を感じながらも投稿」「偽情報だと思いながら投稿した」と回答した人が全体の15.4%に上りました。
【調査結果詳細(抜粋)】
この調査は、関東・東海・関西の1都2府9県に住む20歳から69歳の男女800人を対象に実施され、TV・ラジオ・新聞・SNS・Webサイト(アプリ)・雑誌に関する信頼性やファクトチェック意識、SNSへの投稿行動について尋ねました。
最初の質問では、各メディアの利用状況を把握するために、具体的に「日常的にニュースを確認したり情報収集する際に、どれくらい利用していますか?」という内容でした。
次のグラフは、[1日/30分未満]から[1日/3時間以上]の回答を合算した割合を示しており、当該メディアの利用状況を高い順に表示しています。
利用割合は70%を超える「YouTube(72.6%)」がトップで、その後に「Yahoo!(69.6%)」「Google(67.1%)」「LINE(62.6%)」が続き、上位4位は全てインターネットメディアが占めました。
その後はTV各局が続く結果となりました。
逆に、[利用していない]割合の上位は「産経新聞(91.8%)」「毎日新聞(90.4%)」「グノシー(89.4%)」であり、他の新聞メディアも多くが10位以内に入っています。
これによって、主なニュースや情報メディアの地位がSNSやWebサイト(アプリ)に移行している現状が改めて確認されました。
また、「X(旧:twitter)」や「Instagram」などの一般的なソーシャルメディアは中位に位置しており、ユーザー層がそれほど広くないことも示唆されています。
従来型マスメディアの間でも影響力に差があり、『TV』は依然として大きな影響力を誇る一方で、『新聞』の存在感は明らかに低下しているという結果が得られました。
出典元:LifeTimeTechLabo合同会社