
デジタル家電専門店を運営する株式会社ノジマは、株式会社ソニーのセキュアテクノロジー&ソリューション事業部が提供する屋内行動分析プラットフォーム「NaviCX」を活用し、同社のモバイルアプリに新たに「店内マップ」および「コンサルタント相談」という機能を導入したことを発表しました。

NaviCXはスマートフォンのセンサーやAI技術を駆使しており、店舗内やその他の施設における顧客の行動データをリアルタイムに収集・分析するプラットフォームです。
新たに導入された「店内マップ」機能は、顧客の店舗内の位置をリアルタイムで把握することを可能にし、さらに「コンサルタント相談」機能により、店内スタッフを迅速に呼び出すことができるようになりました。この2つの機能により、顧客は目的の商品へよりスムーズにアクセスできるほか、スタッフは顧客の状況を視覚的に把握して、柔軟かつ適切に接客することが可能になっています。
2024年3月の機能提供開始以降は、2024年12月末までに110店舗以上での利用が予定されており、さらに拡大する見通しです。
ソニーは、今後もNaviCXを通じて小売業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)の促進と新たな顧客体験の創出を目指していくとのことです。
1.導入の背景と課題
ノジマは、独自のコンサルティングセールスの知見とデジタルエンジニアリングの技術を組み合わせて、新たな顧客体験を提供する「DXプロジェクト」を推進しており、その一環としてアプリ機能の開発を進めてきました。顧客からは「商品の位置が分かりにくい」「探し出すのに時間がかかる」「相談したいがスタッフがいない」といった声が寄せられていました。
2.解決策
「店内マップ」機能によって、顧客の位置と向きをリアルタイムで表示し、「コンサルタント相談」機能を介して迅速にスタッフを呼び出すことで、顧客の不便を解消します。
- 店内(フロア)マップ
来店した店舗の地図上に、顧客自身の位置や向きが示されるため、現在地と各商品エリアの位置関係を把握しやすくなり、目的の商品にスムーズにアクセスできるようになります。
- コンサルタント相談
「店員」ボタンをタップすることで、店内スタッフに商品に関する相談を行うことが可能です。「相談したいが、店員に声をかけるのが気おくれする」といった顧客の悩みを解消することを目的としています。
3.導入の効果
導入後、店舗内のスタッフは専用タブレット端末を通じてアプリを使用中の顧客の位置や状態、他のスタッフの接客状況を把握できるようになりました。「コンサルタント相談」機能によって、顧客からの呼出しに応じて、経験の高いスタッフが対応することができ、スタッフ配置の最適化にも繋がっています。
NaviCXは、店舗や施設内での人々の「位置」「滞在時間」「移動経路」および「向き」といった情報を高精度で取得できます。主な特徴として以下の点が挙げられます。
- 大規模なインフラ投資が不要で、導入には最小限のビーコンのみが必要です。
- 準備期間が短く初期コストを抑えられるため、大規模な施設や多店舗展開にも最適です。
- 蓄積された行動データは、事業者による課題抽出や施策立案、効果測定にも役立ちます。


※NaviCXはソニーグループ株式会社またはその関連会社の登録商標または商標です。
出典元:株式会社ノジマ プレスリリース