グローバルマーケティング事業を展開するアウンコンサルティング株式会社(東証スタンダード市場:2459、東京都千代田区、代表取締役CEO:信太 明、以下「アウンコンサルティング」)は、2024年のSEO動向に関する最新の取り組みと、2025年に向けたSEOの予測を発表しました。
■ 2024年の主な出来事
1. SEO関連
【Googleアップデート】
- コアアルゴリズムアップデート(出典元:Google Search Status Dashboard)
2024年には合計4回のコアアルゴリズムアップデートが実施されました。 - スパムアップデート(出典元:Google Search Status Dashboard)
スパムアップデートは2024年に3回実施されております。

【Googleアルゴリズム】
- Core Web VitalsのFIDがINPに変更(※1)
2024年3月12日より、GoogleはWebサイト評価の指標であるCore Web VitalsのFID(First Input Delay)をINP(Interaction to Next Paint)に変更しました。INPはページ操作時の応答速度を測定し、数値が低いほどユーザビリティが向上します。 - Googleの再確認:E-E-A-Tはランキング要因ではない(※2)
GoogleはX(旧Twitter)の公式アカウントで、E-E-A-Tがランキング要因ではないと再確認しました。専門家としての自称は意味がなく、実際の専門性は確認されません。 - 新しい構造化データマークアップのサポートについて(※3)
Googleはバリエーション商品用の構造化データに関するサポートを開始し、Schema.orgのProductGroupタイプで色、サイズ、年齢、性別、素材、パターンなどのバリエーションを示すことができるようになりました。 - キャッシュ検索演算子の無効化(※4)
Googleはキャッシュ検索演算子(cache:)の機能を停止し、関連するドキュメントを削除することを発表しました。
2. 生成AIによる新しい検索体験に関する重要なニュース
- 1月:Googleが「かこって検索」を発表(※5)
新機能「かこって検索」は、画像やテキストを見ながら、その場で調べたい内容を簡単に検索できる機能を提供します。 - 3月:Microsoft Bingが「Deep Search」を正式発表(※6)
Jordi Ribas氏がTwitterでBing検索のディープ検索利用可能を発表し、GPT-4を活用してクエリを強化し、関連するサジェスト結果を表示しますが、検索には30秒以上かかることもあります。 - 5月:Googleが「SGE」を「AI Overview」に改称(※7)
AI生成による検索結果の概要生成機能が正式に展開され、様々な新機能が提供される予定です。 - 7月:Microsoft Bingが新AI生成検索「Bing generative search」を紹介(※8)
BingはAIモデルを活用し、ユーザークエリに応じた動的なコンテンツを表示します。 - 7月:OpenAIがAI検索ツール「Search GPT」を発表(※9)
新機能で迅速で関連性の高い回答を提供するテストを発表しました。 - 8月:Googleが「AI Overview」をグローバルに展開(※10)
日本を含む6か国で展開が発表され、さらなるユーザー利用が期待されています。 - 10月:GoogleショッピングにAIを導入(※11)
パーソナライズされたフィードとAI生成フィルターにより、商品発見の利便性が向上します。 - 10月:LINEヤフーがYahoo!検索に生成AI機能を追加(※12)
新検索結果には生成AIが回答を表示し、情報を深堀りする機能を提供しています。 - 10月:OpenAIがChatGPTで新機能「ChatGPT search」を導入(※13)
ユーザーからの質問に自然な会話形式で回答する機能が発表されました。
■ Google「AI Overview」がSEOに与える影響
新しい検索機能で注目を集める「AI Overview」に関する考察です。
- 通常の検索結果との違い
従来の検索結果は各ページへのリンクを表示しますが、AI Overviewでは関連情報を一つにまとめて迅速に把握できるようになっています。 - すべての検索クエリで表示されるわけではない
AI Overviewは特に情報収集型のクエリにおいて、用語定義やリスト形式での回答が期待されています。
例えば「SEOとは」といったキーワードの検索結果。

さらに、「日本 人口 年齢別」といった検索結果。

- Search trafficへの影響
AI Overviewは検索結果の最上部に表示され、ユーザーが直接回答を得られ、サイトへのクリック数に影響およびトラフィックの変化が見込まれます。
具体的には、「スマホ 世界シェア」の検索結果は以下のようになります。

次のグラフは、このキーワードによるクリック数や表示回数、CTRの推移を示しています。

クリック数やCTRの低下の要因として、AI Overviewの影響が考えられています。AI Overviewには参照元ページのリンクも含まれており、検索流入の分析に影響を及ぼすと言えるでしょう。
- 今後のSEO施策に向けた方向性
検索流入の最大化には、自然検索での上位表示維持とAI Overview内のリンク掲載を目指すことが必要です。
これまでのSEOに加え、キーワードの選定やコンテンツの質を確保することが求められ、ユーザーのニーズに応える高品質なコンテンツの提供がより重要になります。
■ 2025年のSEO動向予測
2024年は生成AIによる新たな検索体験が進展する一方で、多くの課題も顕在化しました。2025年にはこれらの問題が解決へ向かうと予測されています。
新しい検索手法の拡大に伴い、自然検索からの流入確保やKPIの見直しが求められるでしょう。
さらに、ドメインパワーに依存しない、小規模および個人経営のサイトでも独自性のある高品質なコンテンツによって競争が勝てる時代が進むと考えられます。
常に進化を続ける検索市場において、アウンコンサルティングは最新の検索アルゴリズムに寄り添い、最適な情報提供と支援を行っていきます。
出典元: アウンコンサルティング株式会社 プレスリリース