
福岡県大野城市に本社を置くFun Standard株式会社が運営するECブランド「PYKES PEAK」は、同社が販売してきた宅配ボックスの設置台数が累計で7万台を超えたことを発表し、それによる年間の再配達に要する時間約17.4万時間、CO₂排出量392トンの削減が可能であるとの試算を示しました。この算出は「1台あたり年間約2.49時間と5.6kg」の再配達時間及びCO₂削減を基に行われています。
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宅配ボックス設置による削減効果
宅配ボックス1台あたりの再配達時間削減は「年間2.49時間」、CO₂排出量の削減量は「年間約5.6kg(=0.0056トン)」であり、このデータを基に以下の計算がなされています。
・再配達時間の削減効果
1台あたり:約2.49時間/年
7万台の累計:2.49時間 × 70,000台 = 約17.4万時間/年
※この数値は、1人あたりの年間受取回数、再配達率、世帯人数、再配達1回あたりの平均時間などを基に算出されています。
・CO₂排出量の削減効果
1台あたり:約5.6kg/年
7万台の累計:0.0056トン × 70,000台 = 約392トン/年
※同様に、1人あたりの年間受取回数、再配達率、世帯人数、再配達1回あたりの排気ガス量に基づいて計算されています。
経済的および環境的貢献
・労働生産性の向上
日本における労働生産性は「1時間あたり約5,000円」(内閣府のデータ)とされており、再配達の削減によって約8.71億円(約9億円相当)の労働量の確保が可能となる見込みです。
・CO₂排出量削減の意義
392トンのCO₂削減は、成木のスギ約2.8万本が年間に吸収する量、又はガソリン車約170台が年間に排出する量に相当します。
全国規模での普及がもたらすさらなる影響
・全ての戸建て住宅に宅配ボックスが設置された場合の影響
現在の宅配ボックス設置率は31.1%(ナスタ社調査)です。もし全ての戸建て住宅に宅配ボックスが設置されると、年間で約4,700万時間以上の再配達時間と約10万トン以上のCO₂排出削減が可能との試算があります。
・政府目標への寄与
「2050年カーボンニュートラル」と「2030年度46%削減目標」の達成に向け、宅配ボックスの普及は家庭向け及び物流の効率化において現実的な解決策と考えられています。
PYKES PEAKが宅配ボックス販売に乗り出す理由
・配送ドライバーはECビジネスを支える重要なパートナー
ブランドでは「届ける人」と「受け取る人」の双方向に幸せをもたらす環境作りを目指しています。
・再配達をゼロにし、無駄な時間や労力を削減
配送スタッフの負担軽減に加え、荷物を待つ人にとっても「いつ受け取れるのか」という調整のストレスを潜在的に軽減し、より充実した生活が可能な社会の実現を目指しています。
PYKES PEAKが提供する価値
・配送ドライバーにとっての使いやすい設計
直感的に荷物が投函できるデザインやステッカー表示を採用し、作業時間の短縮を実現します。
・利便性の向上と品質管理の徹底
一度に複数回投函できる構造で再配達のリスクを大幅に低下させており、品質管理は徹底されています。
防水性、耐久性、ロック機能に重点を置いた製品開発を行い、誰でも簡単に長期間使用できる製品を提供しています。
今後の方針
Fun Standard株式会社は「日本の再配達をゼロにする」という明確なビジョンを掲げ、設置率がまだ低い戸建住宅やアパートへの普及活動を積極的に進めていく計画です。配達員と利用者の両者の負担を軽減し、より良い物流環境の構築に努めてまいります。
出典元:Fun Standard株式会社 プレスリリース