BtoB向け海外卸販売サイト「SD export」を運営する株式会社ラクーンコマース(本社:東京都中央区、代表取締役社長:和久井 岳、以下、ラクーンコマース)が「2024年BtoB越境ECランキング」を公開しました。

■サマリー

・海外流通取引総額が前年同期比で19.2%増加し、18億8千万円に到達

・「国別流通額 伸び率ランキング」トップ3はタイ、韓国、オーストラリア

・「人気商品国別ランキング」では、「食器」と「筆記用具」が各国6位以内にランクイン

■「2024年BtoB越境ECランキング」の詳細

ラクーンコマースが取り扱う越境ECの海外流通取引総額は、直近の2025年4月期第一四半期(2024年5月~7月)において前年同期比19.2%の増加を記録し、18億8千万円に達しました。成長が継続しています。

近年、インバウンド需要の高まりにより、国内外のやり取りが活発化し、日本の中小企業が海外市場への進出を目指す動きが顕著になっています。2022年10月に閣議決定された「新規輸出1万者支援プログラム」などにより、これまで輸出に慣れていなかった中小企業や地域企業でも迅速に準備や商談、輸出を進められる支援体制が整いつつあります。

2024年9月に発表された「令和5年度電子商取引に関する市場調査報告書」では、中国および米国の消費者が日本の事業者から行った越境EC購入額がそれぞれ前年より7.7%と14.4%増加したことが指摘されており、さらなる成長が期待されています。

■「国別流通額 伸び率ランキング」がタイが1位に

ラクーンコマースの越境ECにおける主要な輸出先は、流通額の面では台湾が1位、香港が2位、北米が3位となり、特に台湾が全体の約4割を占めています。

流通額の多い国を対象に算出した「国別流通額 伸び率ランキング」においては、タイ(87.7%)、韓国(67.9%)、オーストラリア(54.2%)、アメリカ(41.0%)が上位にランクインしており、これらの市場における日本製品の需要が拡大しています。円安や日本のキャラクターブームが成長に寄与していると考えられています。

これは2025年4月期第一四半期(2024年5月~7月)と前年同期(2023年5月~7月)を比較した結果です。

■人気商品ランキングにおける共通点

ラクーンコマースの顧客の中には、小規模事業者が多く、特定ブランド商品ではなく、日本のメーカーの高品質な商品や「伝統的な日本らしさ」を感じられる商品が好まれる傾向があります。

2024年の「人気商品国別ランキング」では、各国の特色に応じて異なる売れ筋商品が出ています。これまで対象としてきた台湾では食器が最も人気でしたが、コロナ禍による渡航制限が影響し、日本での直接購入から越境ECへのシフトが見られました。また、日本のアパレルブランドも根強い人気を誇り、円安に助けられアパレルが1位を獲得しました。

共通して各国のランキングには「食器」と「筆記具」が6位以内に名を連ねており、「ぬいぐるみ・人形」も多くの国で人気を博しています。これらのカテゴリは越境ECにおけるマーケティングや販売拡大において重要な商品群とされています。

抽出期間:2024年1月~9月

■2025年のトレンド予測

SD exportでは、今後の注目ジャンルとして「ステーショナリー」「手芸クラフト」「カルチャー系商品」の3つを挙げています。日本のステーショナリーは、その機能性とデザインの美しさによって、海外からの注目を集めています。また、アメリカやヨーロッパで人気が高まっている「手芸クラフト」分野では、日本製の手芸用品が高評価を得ており、YouTubeライブ配信を通じた現地での魅力発信にも注力しています。さらに、漫画やアニメなどのコンテンツに関連する「推し活」グッズは、独自の文化として海外で広がりを見せている注目ジャンルとなっています。推し活グッズの流通額は、2024年1月から9月にかけて、出品商品数が4倍、流通額が7倍に増加しており、文化に寄り添ったプロモーションを行うことで、その人気がさらに拡大すると予測されています。

最近では、人々の趣味や嗜好が多様化しており、SD exportは様々なジャンルの市場において細分化されたコミュニティを形成し、現地の商習慣や文化に応じたローカライズ戦略を強化していく方針です。また、SD exportが単なるツールではなく、信頼できるパートナーとして認識されるよう、リアルな接点を創出し、より身近で寄り添った存在になることを目指しています。

 

出典元:ラクーンコマースプレスリリース

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