
中南米最大のeコマースおよびフィンテック企業であるメルカドリブレは、2024年第2四半期において、力強い成長を遂げました。売上高は前年同期比42%増の51億ドルに達し、純利益は前年同期比103%増の5億3,100万ドルを記録。純利益率は10.5%に達し、前年同期から改善されています。本記事では、メルカドリブレのeコマース事業に焦点を当て、その成功要因を解説します。
ラテンアメリカ各国における流通額

メルカドリブレはAmazonのようなマーケットプレイス型eコマースプラットフォームを提供しており、企業や個人がオンラインで簡単に商品を販売できる環境を整えています。同社のGMV(流通総額)は前年同期比20%増の126億ドルに達しました。
特にブラジルでは、為替の影響を除いた場合36%の成長を記録しており、メルカドリブレの主要市場としての地位を固めています。メキシコでも、Hot Saleキャンペーンが成功し、売上が前年同期比30%増加。アルゼンチンでは、政府の消費刺激策を含む複数の要因により、為替の影響を除いた場合252%の成長を記録しました。
物流の革新による効率化

メルカドリブレは、物流の分野で大きな進展を見せています。2024年第2四半期に、テキサス州にフルフィルメントセンターを新設し、米国からメキシコへの商品の配送が大幅に迅速化されました。メキシコの顧客は米国からの商品の配送を2〜3日で受け取ることが可能となり、国際的に商品を取り扱う事業者にとって重要な強みとなっています。
さらに、同社はSLOW配送オプションを導入。配送時間が少し長くなる代わりに、顧客は状況に応じて送料を抑えられる配送方法を選択できるようになりました。これにより、物流ネットワークのアイドル時間を有効活用し、効率的な運営が可能となっています。
ブラジル・サンパウロ郊外のカジャマール配送センターでは、年末までに300台以上のロボットが導入される予定で、これにより倉庫運営の効率が20%向上すると期待されています。このロボット技術により、従業員の移動距離が大幅に短縮され、倉庫内の保管効率も15%向上すると見込まれています。
まとめ:中南米のeコマースリーダーとしての地位を強固に
メルカドリブレは、2024年8月に設立25周年を迎え、ラテンアメリカにおけるeコマースとフィンテックのリーダーとして成長を続けています。同社の継続的な投資とイノベーションにより、今後も中南米のEC市場の成長をリードし、事業者に多くのビジネスチャンスを提供し続けるでしょう。事業者にとって、メルカドリブレのプラットフォームは今後も有望な販売チャネルであり続けると予想されます。
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