株式会社ジャクスタポジション(本社所在地:札幌市中央区、代表取締役:西山 泰史)は、ECサイト担当者/ECサイトを利用する消費者それぞれを対象に「ECサイト利用時の会員登録」に関する意識調査を実施しました。

食品から日用品、洋服や家具にいたるまで生活に必要な物のほとんどがインターネット上で手に入る今、ECサイトを日常的に利用している方も多いのではないでしょうか?

多くのECサイトでは利用時に会員登録が必要で、その情報を基に有益なサービスを提供してくれますが、一方、利用者側にとってはその手間や煩雑さから買い物そのものを諦めてしまうこともあるのではないでしょうか。

そこで今回、カスタマイズ性に優れたショッピングカートSKELETON CARTを提供する株式会社ジャクスタポジションは、ECサイト担当者/ECサイト利用する消費者それぞれを対象に「ECサイト利用時の会員登録」に関する意識調査を実施しました。

調査概要:「ECサイト利用時の会員登録」に関する意識調査
【調査期間】2024年5月1日(水) ~ 2024年5月2日(木)
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供するPRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】1,043人(①526人/②517人)
【調査対象】調査回答時に①自社ECサイトを運営している担当者/②よくECサイト利用する消費者であると回答したモニター
【調査元】株式会社ジャクスタポジション(https://www.juxtaposition.co.jp/
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

会員登録はしてほしいけど…約9割が「会員登録がユーザーのハードル」と感じていた

はじめに、会員登録に関してECサイト担当者にうかがいました。

「ユーザーの会員登録は必要だと思いますか?」と質問したところ、『とても思う(52.5%)』『やや思う(43.4%)』『あまり思わない(4.1%)』『まったく思わない(0.0%)』と続きました。

「とても思う」と「やや思う」を合わせるとECサイト担当者の9割超がユーザーの会員登録が必要だと感じていることが示されました。

会員登録は必要と考える方が多いことが明らかになりましたが、続いて「会員登録がユーザーにとって負担になっていると感じることはありますか?」と質問したところ、9割以上が『ある(91.6%)』と回答しました。

「具体的にどのような点で感じますか?(複数回答可)」と質問したところ、『会員登録ページでの離脱率が高い(60.8%)』と回答した方が最も多く、次いで『カゴ落ち率が高い(46.7%)』と続きました。

会員登録ページで離脱するユーザーが多数いることがうかがえます。また、ユーザーが商品を買い物カゴに入れたものの、会員登録の煩雑さから購買せずにサイトから離れてしまったというケースもよくあるようです。

「登録された会員データを活用できていますか?」と質問したところ、『活用しているものの、有効的には活用できていない(52.9%)』『有効的に活用できている(42.4%)』『活用できていない(4.7%)』という回答結果になりました。

「活用しているものの、有効的には活用できていない」と「活用できていない」を合わせると約6割が会員データの活用方法に課題を感じていることが明らかになりました。

次に、前述の調査で会員データを「有効的に活用できている」「活用しているものの、有効的には活用できていない」と回答した方にうかがいました。

「会員データは具体的にどのように活用していますか?(複数回答可)」と質問したところ、『顧客ニーズの把握(49.7%)』と回答した方が最も多く、次いで『パーソナライズしたメルマガ・DM配信(43.9%)』『アップセル・クロスセルの促進(38.9%)』と続きました。

会員データを、顧客ニーズの把握や顧客のパーソナライズに活用している企業が多いようです。顧客の詳しい情報を得ることで、より高価格の商品に乗り換えてもらうことや、別の商品購入も促したい意図がうかがえます。

登録の面倒さで利用を諦めた経験がある人は約半数

次に、ECサイトの利用者に会員登録に関してうかがいました。

「ECサイトで会員登録を行いますか?」と質問したところ、『必ず登録する(42.8%)』『やむを得ず登録する(43.3%)』『あまり登録しない(12.2%)』『まったく登録しない(1.7%)』という回答結果になりました。

「必ず登録する」「やむを得ず登録する」を合わせると8割の方がECサイトで会員登録をしていることが明らかになりました。

そこで、「必ず登録する」「やむを得ず登録する」と回答した方に「登録する理由を教えてください(複数選択可)」と質問したところ、『ポイントが貯まる(69.7%)』『割引が得られる(64.7%)』『会員登録が必須だった(52.6%)』という回答結果になりました。

ポイントの獲得・割引といったメリットを感じている方もいるなか、会員登録が必須だったという消極的な理由で会員登録を行っているケースも非常に多いようです。

次に、「あまり登録しない」「まったく登録しない」と回答した方に「登録しない理由を教えてください(複数選択可)」と質問したところ、『個人情報の扱いが心配(50.0%)』と回答した方が最も多く、次いで『不要な案内メールが増える(47.2%)』『面倒だから(37.5%)』と続きました。

ECサイト利用者の半数が個人情報の扱いが心配と考えていることから、サイト事業者側には明確な保管状況(条件・規約)の提示や、より一層の安全管理の徹底が求められることがうかがえます。

次に、「会員登録が面倒でECサイトの利用/購買をやめた経験はありますか?」と質問したところ、半数以上が『ある(52.0%)』と回答しました。

やはり、会員登録が面倒だと感じている方が多く、ECサイト担当者が懸念するように、ECサイトで購入時にハードルとなっているのは間違っていないようです。

最後に、「会員登録のイメージはどのようなものですか?(複数選択可)」と質問したところ、『面倒かつ、不要な案内メールが増えるので煩わしい(52.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『個人情報の管理がちゃんとされているか心配(51.1%)』と続きました。

ポイント付与や割引など、利用者側にとってのメリットよりも、会員登録の入力が面倒で煩わしいと感じていることや、セキュリティ管理が不透明で個人情報を入力することに不安を感じている方が多い結果となりました。

まとめ:会員登録がECサイトでの購入の足かせになっている

今回の調査で、ECサイト担当者の9割超が会員登録は必要と感じている一方、できれば会員登録はしたくないと感じる利用者が多いというギャップが明らかになりました。

また、ECサイト担当者の約9割が会員登録はユーザーの負担になっていると感じていることも示されており、できれば会員登録はしたくないというユーザーの気持ちを把握していることもうかがえます。

ECサイト担当者の4割が、登録された顧客データを顧客ニーズの把握や顧客のパーソナライズに活用していると回答した一方、半数を超える約6割の事業者が会員データの活用方法に課題を残していることも判明しました。

一方利用者については、約9割が会員登録をしていると回答したものの、「やむを得ず登録する」が4割超という結果が出ていて会員登録の負担の高さがうかがいしれます。

会員登録する方の中にはポイントや割引といった特典にメリットを感じている層が一定数存在していますが、会員登録が面倒でECサイトでの購入を止めたことがある方が半数以上に上ることも明らかになっており、ECサイトで買い物をする際のハードルになっていることが示されました。

多岐にわたる商品を購入できる大手のオンラインショッピングモールに比べ、自社ECサイトでは特定分野の商品を販売することが多いことからも、リピートしにくい商品や再購入までの期間が長い商品などを販売しているECサイトでは、会員登録によるポイント付与や割引などは利用者にとってメリットになりにくい場合もあります。

また、顧客ニーズの把握などは必ずしも会員登録を必要とはしないことからも、収集した顧客データの活用方法と管理方法を含め、会員登録の必要性を見直す必要があるのではないでしょうか。

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