
この記事の目次
インスタントウィンとは?
インスタントウィンとは、エントリーしたその場で当選結果がわかるキャンペーンのことをいい、X(旧:Twitter)やInstagram、LINEなどのSNSで行われることが多いです。
キャンペーン参加の条件としては、企業の公式アカウントをフォローやリポスト、友だち追加、アンケートへの回答などに設定する場合が多く、フォロワー増加や拡散を目的とした取り組みとなっています。ユーザーとしては、キャンペーン参加へのハードルが低く、手軽に楽しめる点が魅力です。
また、ネットショッピングで購入された商品の領収書や同梱チラシなどに記載したQRコードなどから参加を促し、当選者にクーポンなどを配布することも可能です。
インスタントウィンの仕組み
SNSでインスタントウィンを実施する場合は、SNSのAPIと連携したWebプログラムに応募者のデータが送信され、プログラムが受信後すぐに結果を送り返すことで、応募者の手元のSNSにて結果が表示される仕組みです。
また、アンケート回答やQRコードの読み込みを条件とする場合には、Webプログラムにデータが送信されるとすぐに結果が送信され、応募者の手元に結果が表示される仕組みになっています。
いずれの場合も、抽選の倍率や景品の当選確率などをインスタントウィンツールで管理し設定することが可能です。予算や景品の状況に合わせて抽選結果を調整できるため、適切に調整することで予算オーバーなどの心配はなくキャンペーンを実施できます。
EC事業者がインスタントウィンを実施するメリット
EC事業者がインスタントウィンを実施するメリットは次のようなものがあります。
フォロワー増加、ECサイトへの集客効果が見込める
インスタントウィンのキャンペーンを実施すると、キャンペーン参加を目的としたフォローや拡散が増えるため、SNSアカウントのフォロワー数の増加や、キャンペーンをきっかけに興味を持ったユーザーがECサイトへ訪れることを期待できます。景品としてクーポンを配布すれば、ECサイトの売上にもつながるでしょう。
自社商品・サービスの認知拡大が見込める
キャンペーンに参加したユーザーはもちろんのこと、参加しなかったユーザーがキャンペーンに関する投稿を目にする可能性があり、自社商品・サービスの認知拡大につながります。多くのユーザーが関心を寄せるキャンペーンを実施できれば、潜在層から顕在層へと引き上げるきっかけとなるでしょう。
新規顧客の獲得が期待できる
インスタントウィンを通じてはじめて企業アカウントやECサイトと接点を持つユーザーを取り込むことが可能です。キャンペーンの応募条件にサービス利用を含めたり、クーポンの配布などで初回利用のハードルを下げたりすることで新規顧客の獲得が期待できます。
既存顧客との関係維持に役立つ
すでに商品やサービスを利用しているユーザーに再び利用してもらったり、ブランドへの愛着を高めてもらったりするためにもインスタントウィンのキャンペーンは役に立ちます。キャンペーンをきっかけに企業アカウントとの交流や、ブランドの新たな魅力を見つけることで既存顧客がファンになることが期待できます。
インスタントウィンを活用した事例
インスタントウィンを活用したEC事業者の事例をご紹介します。
花キューピット
花キューピットは日本全国約4,100店からなる花店の配達ネットワークを活かし、注文された商品を届け先に近い加盟店から、新鮮なうちに届けるサービスを提供しています。「きょう誕生日なんですキャンペーン」と称し、X(旧Twitter)上でバースデーフラワーがその場で当たるインスタントウィンのキャンペーンが毎日開催されています。参加条件は自分・家族・友達の誕生日にフォロー&リポストを行うことです。
カクヤス
カクヤスは送料無料、最短1時間で届くお酒の宅配(デリバリー)・通販サイトです。2022年12月にX上で、「クリスマスはカクヤスろう キャンペーン」と称し、フォロー&リポストで5,000円分のクーポンが当たるキャンペーンを開催していました。キャンペーンのバナーにはバナナマンが起用されています。
旭化成ホームプロダクツ
旭化成ホームプロダクツは、サランラップやジップロックなどを開発・販売する企業です。2023年2月に「フロッシュ手荒れ予防の新習慣 キャンペーン」が開催されました。応募フォーム上で動画を観て、応募に必要なキーワードをチェックしたあと、デジタルスクラッチくじで当落がわかるという仕組みです。
インスタントウィンを実施するための手順
インスタントウィンを実施するための手順としては次の5つのステップが考えられます。
- ターゲットや目的を決める
- 実施期間や景品など詳細を決める
- インスタントウィンのツールを選ぶ
- クリエイティブを作成する
- キャンペーンを実施する
キャンペーンのターゲットや目的によって、効果が出る景品やクリエイティブが異なるため慎重に検討すべきでしょう。また、インスタントウィンツールを導入することでキャンペーンの実施や成果の把握がしやすくなります。
インスタントウィンを実施する際に注意すべきこと
インスタントウィンのキャンペーンを実施する際には、景品表示法を遵守しなければなりません。キャンペーンの内容によって景品の上限金額が異なるため、事前によく確認の上、実施するようにしてください。
また、利用するSNSの規約や、機能的な制約にも配慮が必要です。例えばリプライやダイレクトメッセージの送信数には上限が設けられており、APIにも使用上限があります。利用規約に違反してしまうとアカウントを凍結・削除されてしまう場合もあります。
違反行為やトラブルが発生してしまうと、キャンペーンを実施したことがブランドイメージの毀損につながってしまう可能性もあります。事前に法律、規約の確認や発生しうるトラブルの想定を行い、対策を講じた上で実施するべきでしょう。
インスタントウィンツールの活用メリット
インスタントウィンのキャンペーンを行う際には、インスタントウィンツールを導入することで、スムーズに運用、分析を行うことができます。具体的なメリットをご紹介します。
ゲームやくじ、クイズなどの機能が利用できる
インスタントウィンでは単純な当落を伝えるだけにとどまらず簡単なゲームやくじ、クイズなど、ユーザーを楽しませるコンテンツを提供することで、より拡散されやすくなったり、参加者が増えたりすることが期待できます。インスタントウィンツールでは、SNSのAPIと連携してゲームやくじ、クイズなどを提供できるものがあります。
投稿管理・分析機能が利用できる
抽選に条件をつけたキャンペーンでは、抽選の条件を満たしているのか、抽選をどのように行うのか、当選者へのDM送信などさまざまな作業が発生します。またキャンペーンを実施した以上はその成果を分析し、今後の取り組みへ向けたレポート作成なども必要になることでしょう。インスタントウィンツールはこれらを自動で行ってくれるため、キャンペーンの実施がスムーズに行なえます。
景品の発送代行が依頼できる場合がある
キャンペーンの景品にクーポンコードやデジタルギフトを発行する場合にはDMの送信などで完了しますが、サンプルや商品を景品に設定する場合には発送作業が必要になります。インスタントウィンツールによっては、発送代行を担ってくれる場合もありますので必要に応じて確認すると良いでしょう。
おわりに
その場で当落がわかるインスタントウィンについてご紹介しました。すぐに結果がわかるためユーザーの参加を後押ししやすく、キャンペーンにかかるコストに対して拡散性が高い取り組みです。ブランドや商品の認知を高めたい、利用者の声を集めたいというEC事業者はぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。
合わせて読みたい