Hamee株式会社(本社:神奈川県小田原市、代表取締役社長:水島 育大、証券コード:東証プライム 3134、以下Hamee)と株式会社Koeeru(本社:神奈川県鎌倉市、代表取締役社長:長野 草児、以下Koeeru)は、神奈川県が主催し、県内企業とベンチャー企業との事業連携プロジェクト創出を目指す協議会「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK:バク、以下BAK 運用受託:株式会社eiicon(本社:東京都港区、代表取締役社長:中村 亜由子、以下eiicon))」において実施した「BAK NEW NORMAL PROJECT 2022(主催:神奈川県)」の取り組みにて、『ECと卸売両面から「顧客の声を可視化する」小売事業者向けプラットフォーム『Koeeru for EC』』の実証実験を完了し、サービス開発フェーズに移行したことをお知らせします。

  • 実証実験の概要

コマース事業者がこれまで収集できていない、もしくは収集しても活用しきれていない「お客様の心の声」を、Koeeruが有する顧客の声(Voice of Consumer、以下VOC)収集のためのアンケートプラットフォームを用いて収集、連携、蓄積、分析、可視化することで、オンライン(EC・オウンドメディア)とオフライン(卸売)のデータを統合して、VOCをもとにした顧客エンゲージメント向上に寄与する新たなプラットフォーム「Koeeru for EC」を共同で開発しました。 

今回の実証実験では、オンラインとオフラインの両方でVOCを収集し、プラットフォームへの連携、蓄積、分析、可視化を実現しました。モバイルアクセサリーを販売するHameeのECサイト(Hamee本店: https://www.strapya.com/)やオウンドメディア(Hameefun: https://hameefun.jp/ )に実装し、ECサイト上での受注データやオンライン行動データを取得しました。さらに、Hameeの商品のお取り扱い店舗(株式会社ティーガイア)にご協力いただき、オンラインとオフラインの両面で独自の実証実験を実施しました。 

具体的な連携イメージ具体的な連携イメージ

オンライン:

 ECカートシステム(Shopify)やオウンドメディア(WordPress)にて、顧客のページ内行動を測定するタグを埋め込み、特定の購買行動を取る顧客に対して、アンケートポップアップを表示しました。また、離反顧客などの特定のペルソナ層の顧客には「VOC Direct」というメルマガ配信システムを使用して、アンケート招待メールを配信しました。購入前顧客のより精緻な情報の可視化に加えて、ShopifyなどのECサイトの受注データとの結合を行うことで、顧客の行動情報や属性情報を反映した、より詳細なマーケティング分析を実現しました。

Hamee funに表示されるアンケートポップアップイメージ(PC)Hamee funに表示されるアンケートポップアップイメージ(PC)

Hamee funに表示されるアンケートポップアップイメージ(スマホ)
Hamee funに表示されるアンケートポップアップイメージ(スマホ)

オフライン:

 株式会社ティーガイアが運営する「SmartLabo」と「UNiCASE」の合計15店舗にて、2023年2月15日〜3月31日の45日間、商品購入者にアンケート二次元コードが記載されたチラシを配布し、680サンプルの有効データを収集しました。同店舗にて購入された顧客のアンケート結果をティーガイアに提供することで、Hameeにて収集できなかった卸売先の顧客情報に加えて、SmartLaboやUNiCASE店舗の顧客や購入傾向などのデータを分析しました。 

配布したチラシのイメージ
配布したチラシのイメージ

配布したチラシのイメージ
配布したチラシのイメージ

今回の実証実験では、デバイスとブラウザ情報を使用して、オンラインとオフライン間での回遊を確認し、Hameeオウンドメディア閲覧者が卸売店舗に来店、商品購入を行っているトラクションを確認しました。この事例により、「Koeeru for EC」は、実店舗とECの回遊を実現するOMO(Online Merges with Offline)の仕組みにご利用いただくことができる、ということが立証されました。

  • 今回、開発したプロダクト

本実証実験にて、データを統合する「VOC Connector」、データを貯める「VOC Base」の開発に成功しました。「VOC Connector」はアンケートデータ、ECサイトの購買データやオンライン行動データ、オウンドメディアのオンライン行動データを取得して連携するプロダクトです。

「VOC Base」は「VOC Connector」で取得したデータを保存し、加工することで「VOC Visualizer」上に統合されたデータを可視化することが可能です。 「VOC Connector」と「VOC Base」を使用した顧客データプラットフォーム(CDP)を今後サービス化することで、顧客タッチポイントの創出や、認知施策とCVRの関連性に苦慮するコマース事業者のマーケティング課題を解決する事業をKoeeruとして実施していく予定です。

<Koeeru for EC>の ダッシュボード 「VOC Visualizer」のイメージ
<Koeeru for EC>の ダッシュボード 「VOC Visualizer」のイメージ

<Koeeru for EC>の ダッシュボード 「VOC Visualizer」のイメージ
<Koeeru for EC>の ダッシュボード 「VOC Visualizer」のイメージ

<Koeeru for EC>の ダッシュボード 「VOC Visualizer」のイメージ
<Koeeru for EC>の ダッシュボード 「VOC Visualizer」のイメージ

  • 今回の実証実験のフィードバック(コマース事業者「Hamee株式会社」)

今回の実証実験にて、「マーケティング施策の精度向上」「広告効果の可視化」を最終的な目標に設定した上で、その基盤となる顧客データの構成構築によって、デジタルマーケティングに必要な顧客情報やデータ構成、または全体的な戦略の整理をすることが出来ました。また、その過程でアンケート機能と紐づけることで、恒常的に顧客データを蓄積できる下地を整えることができました。

今後は、「広告効果の可視化」「ユーザーによるアンケート実装機能」「対象顧客に対してのアクション機能」等を開発していくことで、より実践的な分析や施策実行に活かし、HameeとしてのコマースDXに活用できればと思います。

  • 今後の展開

2023年3月9日・10日に実施された神奈川県BAK×eiicon主催の共創成果発表会『KANAGAWA INNOVATION DAYS Meetup Fes 2023』の経過発表の際に、ご来場頂きました企業の方々から多くの反響の声を頂くことができました。

既に一部の企業とはサービス導入に向けた検討に着手しており、グローバル顧客やオンラインタッチポイントの可視化などとともに、より実践的な分析や施策実行に貢献できるコマースDXサービスとして、御意会全体、グローバル規模での価値貢献を目指してまいります。

Hamee(ハミィ)株式会社
URL: https://hamee.co.jp 

株式会社 Koeeru(コエル)
URL: https://koeeru.com/ 

株式会社eiicon(エイコン)
URL: https://corp.eiicon.net/ 

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