株式会社メルカリは、6月26日に循環型社会の実現と経済成長の両輪を目指す新市場“リコマース”を研究する「リコマース総合研究所(リコマース総研)」( https://note.com/recommerce_labo )を設立したことをお知らせいたします。

リコマースとは

リコマースは、製品の適切な長期利用を促進する産業を指し、二次流通プラットフォームやサブスク・シェアエコ、リペア事業者、自社リユースを実践する一次流通のブランド・メーカーなどが参画する、循環型社会の実現と経済成長の両輪を目指す活気ある市場です。

この市場は、商品寿命をのばし循環させることで、大量生産・大量販売の時代から、高品質なものを最適量で生産し、循環型社会の実現に向けた重要な役割を果たしています。

また、リコマースの参加者たちは、消費者が持つ不要品を、必要な人にマッチングさせたり、修理して再利用可能な商品として市場に送り出したりすることで、循環型社会を実現するために積極的に貢献しています。

設立背景

2023年3月、経済産業省が主催する「成長志向型の資源自律経済デザイン研究会」が発表した「成長志向型の資源自律経済戦略」(※1)の中で、リユースを含めた「リコマース産業の市場整備」が推進されることが明らかになりました。同時に、米国の中古品販売サイトであるThredup社が発表したレポート(※2)によると、2027年までに世界のリユース市場は35兆円に達し、アパレル市場に限定すると2024年には世界のアパレル市場の10%をリユース品が占めると予測されています。消費者の間でも、リユース品の需要が高まっており、Z世代のクローゼットの5点に2点は中古品という結果も示されています。このような消費者動向に合わせ、欧州や米国では循環型社会を実現するビジネスモデルが広がっており、ハイブランドからアパレルメーカーまで自社リセールが進んでいます。メルカリも、「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」というミッションに基づき、リコマースが市場の動向や消費に与える変化を探求し、日本でのリコマース浸透を加速させるために情報発信を行っていきます。

※1 https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/shigen_jiritsu/20230331_report.html
※2 https://www.thredup.com/resale

概要

リコマース総研は、リコマースに関わる国内外のトレンドや市場動向、消費者の消費行動の変化を研究し、社会・経済・生活など様々な視点からリコマース市場が与える影響を探求する研究機関です。リコマース市場が循環型社会の実現に向けて果たす役割に注目し、生活者の意識や行動の変化はもちろん、あらゆる人の可能性を広げるために、新たな視点を見出すために研究を行っていきます。リコマース市場がどのように社会や経済に影響を与え、生活者にどのような利益をもたらすかを探求し、その情報を広く発信していきます。

パーパス

リコマースを基盤とした、循環型社会を築き、あらゆる人の可能性を広げることを目指す

主な研究テーマ

1.社会

リコマース市場が環境負荷などの社会課題の解決にどのように貢献できるかを探求し、循環型社会の未来に向けた研究を進めます。

2. 経済

リコマース市場が日本経済に与える影響を探求し、日本や企業の成長に寄与するリコマースの示唆につながる研究を行います。

3.次世代消費

リコマース市場が消費にもたらす影響を探究し、消費者のインサイトを明らかにすることで、今後の政府・企業・団体の活動に新たな発見を提供する研究を進めます。

「リコマース総研」所長紹介

リコマース総研の所長には、メルカリの迫俊亮が就任しました。迫は、「ミスターミニット」を運営するミニット・アジア・パシフィックで社長を務め、その後メルカリに参画。「リペア→CtoCリユース」とリコマース業界を渡り歩いた経験を生かし、リコマース業界の可能性を探求するために、所長に就任することになりました。

所長のコメント

良いモノが循環し、長く使い続けられることで、環境負荷の軽減効果やモノの循環に関わる事業者の経済成長など、リコマースが与える影響を発信していきたいと考えています。リコマースの浸透により消費者のモノの売り方・買い方や付き合い方そのものを変えていき、使い捨てではなく、物を循環させて長く楽しむことが当たり前になる社会を目指して、研究・発信し続けてまいります。

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