Stripeの調査で判明、急成長企業は越境取引開始まで平均の24倍速、新興市場でグローバル展開加速

プログラマブルな金融サービスを展開するStripeは、同プラットフォーム上で最も急激な成長を遂げているエンタープライズ企業100社以上の取引データを分析し、グローバル展開戦略に関する調査結果を公表しました。この調査により、急成長を遂げている企業群はStripeの利用を開始してから初めての越境取引を処理するまでの期間が、エンタープライズ全体の平均と比較して24倍も速いことが判明しました。
調査対象となる「最も急成長しているエンタープライズ企業」の抽出には、前月比の決済額成長率、前年比の業績推移、2025年以降の直近の成長モメンタムという3つの指標を組み合わせた複合スコアが用いられています。金融サービスや製造業、小売、テクノロジーなど10以上の業界にわたるこれらの企業群を、同規模のエンタープライズ企業1,000社以上と比較分析した結果となっています。なお、本調査における「エンタープライズ企業」とは、Stripe上での運用実績が6か月以上あり、従業員数や売上高などの基準を満たしている企業を指しています。
主な調査結果のポイント
今回の調査では、以下の3つの重要なポイントが明らかになりました。
- 急成長企業は、Stripe利用開始から初の越境取引までのスピードが全体平均の24倍に達していること
- 急成長企業は、現地決済手段対応数がエンタープライズ平均の2倍で、Stripe利用開始1年以内に25か国の顧客にリーチしていること
- 不正利用試行率はエンタープライズ平均比1.8倍高い環境下でも、的を絞ったカスタムルール運用により高成長と不正対策を両立していること
世界経済の成長鈍化や地政学的な断片化が進む状況下においても、これらの企業は自国市場の枠を超えて、海外進出をより迅速かつ再現性の高いものにするためのツールとワークフローへの投資を積極的に進めていることも明らかになりました。
新興市場で圧倒的なプレゼンスを確立
成熟市場は依然として重要な位置を占めていますが、今後の世界経済の成長を牽引するのは新興市場であると見込まれています。新興市場の2026年の成長率は約4%と予測されており、成熟市場の1.5%を大幅に上回る見通しです。さらに2035年までには、新興市場が世界全体の経済成長の65%を占めるようになると見込まれています。
特に注目すべき点として、Stripe上で最も急速に拡大しているエンタープライズ企業が、すでに新興市場で顕著なプレゼンスを確立していることが挙げられます。エンタープライズ企業全体の平均と比べ、ブラジルやインド、アルゼンチンにおけるこれらの企業の越境決済額のシェアは1.6倍に達しています。
ターゲット市場の多様性という観点でも大きな違いが見られます。急成長コホートの中央値となる企業は、Stripeの利用開始から最初の1年間で25か国で決済を処理しており、これはエンタープライズ企業全体平均の6倍以上に相当する数字です。
この分析結果は、より多角的なグローバル展開戦略が成長を加速させていることを示しています。自国市場から段階的に広げていく従来の展開戦略や試行錯誤型のアプローチとは異なり、急成長企業群は成熟市場と新興市場の両方に同時並行でアプローチしているのが特徴です。
最小限の工数でより多くの現地決済手段を提供

数多くの国や地域の顧客に対応するためには、あらゆる現地決済手段を提供することが重要です。決済手段が1種類しかなかったり、現地でよく利用されている決済方法に対応していなかったりすると、コンバージョン率が最大15%低下することが判明しています。
急成長するエンタープライズ企業は、各市場に合わせて購入体験を最適化するために、積極的な投資を行っています。この急成長コホートの中央値となる企業が提供している決済手段対応数は、エンタープライズ企業全体平均の2倍にのぼります。
また、これらの急成長企業が各市場に合わせて決済手段を追加していく方法にも明確なパターンが見られます。従来、新しい決済手段を追加するには、個別開発や設定、テストに加え、継続的な保守・運用が必要でした。しかし、このコホートの企業はその導入プロセスを大幅に短縮し、顧客の決済ニーズの変化へ柔軟かつ即座に対応できる体制を構築しています。
例えば、急成長コホートに含まれるAnthropicも、Stripe Checkoutを活用して決済フローを刷新し、多様な決済手段をスムーズに導入しています。クレジットカードに加えてApple PayやCash App Payなどのデジタルウォレットをサポートしたほか、世界中で拡大するユーザー基盤に合わせて各国の現地決済手段も容易に統合していきました。
また、同じく急成長企業群に名を連ねるイタリアの価格比較サービスFacile.itは、Stripe Checkoutを導入することで、従来のシステムと比較して80%も短い時間で新たな決済手段の追加を実現しました。
これらの事例が示すように、最適な決済インフラを整えることで、新たな決済手段の追加や新市場への進出のたびに構築をゼロからやり直す必要がなくなり、スピーディーなグローバル展開が可能となります。
不正対策は精度と効率を両立
グローバル展開に伴い、地域や決済手段ごとに異なる多様な不正リスクに晒される機会が増加しており、実際のデータにもその傾向が明確にあらわれています。2026年上半期において、急成長企業群が直面した不正利用試行率は、エンタープライズ企業の全体平均と比べて約1.8倍高くなっています。
こうしたリスクへの対策として、急成長企業の半数以上がAIを活用した不正対策ソリューションStripe Radarを利用し、独自の不正対策ルールを1つ以上設定して運用しています。平均的なエンタープライズ企業と比較しても、急成長企業群はより積極的に不正対策へ取り組んでいることがわかります。
一方で、カスタムルールを設定している企業のみを比較すると、急成長企業群は1事業あたりのルール設定数をエンタープライズ平均よりも少なく抑えていることも分かりました。これは、不正対策においてより的確で効果的なアプローチをとっていることを示唆しています。急成長企業は、Stripe Radarの機械学習モデルをベースとして活かしつつ、本当に必要な箇所のみにピンポイントでカスタムルールを設定しています。ルールを余計に増やして複雑化させるのではなく、精度と運用効率を重視したスマートな運用を行っていると言えます。
グローバル展開を強力にサポートするStripeのソリューション
多くのエンタープライズ企業がStripeを活用することで、新市場への参入を加速させ、グローバル展開に伴う運用の複雑さを解消しています。Stripeが提供するグローバル展開のためのソリューションは、各国に合わせてローカライズされた決済フロー、決済成功率の最適化、資金移動、税務コンプライアンス、不正対策を単一のプラットフォームに統合しており、新市場ごとの顧客の好みや地域特有のリスクへ柔軟に対応できます。
より多くの市場で顧客にアプローチするために
- Stripe Checkout:195か国以上、135以上の通貨、34言語に対応するなど、最適にローカライズされた決済体験を、ウェブおよびモバイル上で迅速に構築・提供します。
- Adaptive Pricing:150以上の市場で価格を自動的に現地通貨表示へ切り替え、越境取引の売上を平均17.8%向上させます。
- Stripe Managed Payments:現地法人を設立することなく新市場へすぐに参入でき、海外販売に伴う運用負荷を大幅に軽減します。
- 単発決済やサブスクリプション、ステーブルコイン決済、AIによる不正検知、現地通貨表示、越境決済に対応した多角的な決済手段を一度の統合で導入し、多様な顧客ニーズに応えます。
グローバル展開におけるリスクを効果的に管理
- Adaptive 3DS:高リスクな取引や規制上必要な場合のみ追加認証を行うことで、優良な顧客の利便性を損なうことなく不正取引を抑止します。
- Stripe Radar:口座引き落としやステーブルコイン、デジタルウォレット、リアルタイム決済、金券など、あらゆる決済手段で不正リスクを低減します。
Stripeについて
Stripeは、プログラマブルな金融サービスを構築する企業です。世界の何百万もの企業がStripeを利用して、オンラインおよび対面での決済や組込型金融、収益モデルのカスタマイズを推進し、より収益性の高いビジネスを築いています。サンフランシスコとダブリンに本社を置くStripeは、世界のGDPの1.6%に相当する年間1.9兆ドル(約300兆円)以上の決済を処理しています。AIとステーブルコインにフォーカスを置いた事業拡大と研究開発への投資を通じて、Stripeはグローバル経済における最先端技術の普及に貢献しています。
出典元:Stripe
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000139.000077879.html
