三井不動産、顧客からの感謝を可視化する「Thanks STAFF」を全国50施設に導入―スタッフのモチベーション向上へ

三井不動産株式会社は、株式会社バニッシュ・スタンダードと連携し、来館者からの感謝の気持ちをスタッフ一人ひとりに届けることで従業員体験(EX)と従業員満足度(ES)の向上を目指すプロジェクト「Thanks STAFF」を、全国50の商業施設において2027年1月中旬から順次導入することを発表しました。
本プロジェクトの主なポイント
今回発表された「Thanks STAFF」プロジェクトには、以下の特徴があります。
- お客様の「ありがとう」を可視化する「Thanks STAFF」を全国50施設に導入します
- 来館したお客様が、接客を受けたスタッフに対して感謝の気持ちを花束スタンプ(任意でメッセージ付き)で送ることが可能になります
- 三井ショッピングパーク ららぽーと海老名における実証導入では、導入前と比較してスタッフの仕事継続意向が+8.6%、働くモチベーションが+8.9%向上しました
「Thanks STAFF」の仕組みとは
本プロジェクトは、バニッシュ・スタンダードが提供する「ありがとうポスト」のシステムを活用した取り組みです。来館されたお客様から施設で働くスタッフへ感謝の気持ちを届けることができます。
具体的には、来館したお客様が接客を受けたスタッフに対して感謝の気持ちを花束スタンプ(任意でメッセージ付き)で送ることができ、送信された花束スタンプやメッセージはスタッフ本人にスマホアプリ「STAFF START」を通じて届けられる仕組みとなっています。スタッフにとって日々の接客の励みとなるだけでなく、店舗・施設にとってもスタッフ一人ひとりの活躍を可視化するきっかけにもなります。
2025年10月から2026年1月に三井ショッピングパーク ららぽーと海老名(神奈川県海老名市)で実証導入を実施し、スタッフの仕事継続意向や働くモチベーションの向上が確認されたことから、本格導入が決定されました。三井不動産は、商業施設を運営するデベロッパーとして、人手不足が深刻な小売現場の課題解決に取り組み、施設で働くスタッフの働きがい向上を通じて、商業施設の顧客体験のさらなる向上を目指しています。
ららぽーと海老名での実証導入結果
本格導入に先立ち、ららぽーと海老名において2025年10月から2026年1月の期間で実証導入を実施し、以下の成果が確認されました。
スタッフのやりがい・モチベーション・職場への愛着が向上
実証導入期間中に実施したスタッフ対象の調査では、やりがいやモチベーションに関する指標が導入前と比較して向上しました。また、本施策に対する再参加意欲度を調査したところ、78.7%のスタッフが「参加したい」と回答しています。
お客様から集まったコメントの99.9%がポジティブな感謝の言葉
ららぽーと海老名では通常、館内総合案内所、代表電話、ウェブフォーム等を通じお客様からさまざまなお問い合わせやお声を日々受領しています。一方で、お客様からスタッフへの感謝やお褒めの言葉が寄せられることは多くありません。
企画当初は、お客様からネガティブなコメントも寄せられるのではないかという予想もありましたが、結果として99.9%がポジティブな内容でした。これは、「Thanks STAFF」が"働くスタッフへ「ありがとう」を贈ろう!"という趣旨をお客様に伝えるだけでなく、「ありがとうポスト」のUI("花束"のスタンプを採用するなど)がユーザー心理を意識した仕様となっていることも要因だと考えられています。
感謝は、テナントスタッフだけでなく、清掃スタッフ・警備員・総合受付スタッフにも
集まった感謝の送り先を業態別に見てみると、アパレルなど接客の比重が高い物販店舗でより多くの感謝が寄せられる傾向が見られ、接客の深さと感謝の量に関連がうかがえました。直接的な接客の場面が少ない、館内の清掃スタッフや駐車場などで働く警備員といったサービススタッフにまで、多くのお客様から感謝の声が届きました。
同期間の昨対売上・客数・客単価が向上
同期間における実証導入参加店舗(159店舗)の売上は、前年同期比で104.9%と実証導入不参加店舗(79店舗)の103.1%を1.8ポイント上回り、客数や客単価も同様に参加店舗の方が高い数値となりました。また実証導入では、スタッフへ感謝を送ってくださったお客様に別店舗で使えるクーポンを付与し、施設内での"買い回り"を促進しました。スタッフのモチベーション向上による接客品質の向上や、クーポンによる買い回り促進が、売上に好影響を与えた可能性があります。
こうした"感謝の循環"が施設の体験価値と事業成果の双方に好影響をもたらす可能性に着目し、今後さらに検証を進めていくとしています。
お客様からの実際の感謝の声
ららぽーと海老名での実証導入期間中に集められたお客様からの感謝の声には、以下のようなコメントが寄せられました。
実証導入時は、お客様から寄せられた感謝数やコメントは週次レポートとして、店長を経由して各スタッフへ共有されていました。本導入では、この感謝のフィードバックそのものを「DX化」します。スタッフ一人ひとりのスマホアプリ「STAFF START」上に、前日分の感謝数とメッセージが毎日自動で届く仕組みとなります。お客様の「ありがとう」が、より早く、より一人ひとりに紐づくかたちで届くこととなり、日々の接客の手応えを実感できるようになります。
関係者のコメント
三井不動産株式会社 商業施設・スポーツ・エンターテインメント本部 商業施設運営一部長 渡辺 誠氏
商業施設において、店舗スタッフの皆様による日々の接客は、お客様の体験価値を高めるうえで欠かせない要素です。AIやデジタル技術が急速に進化する時代だからこそ、私たちは改めて"人と人のつながり"という、リアルな商業施設ならではの価値を大切にしていきたいと考えています。
「Thanks STAFF」を通じて、お客様からの感謝の声を施設で働くスタッフの皆様にお届けすることで、働きがいやモチベーションの向上につなげるとともに、施設全体に"感謝が循環する"あたたかな空気を育んでいきたいと考えています。
今後も、バニッシュ・スタンダード様と連携しながら、お客様にとって魅力的で、働く皆様にとっても前向きに働ける商業施設づくりに取り組んでまいります。
株式会社バニッシュ・スタンダード 代表取締役 小野里 寧晃氏
商業施設にとって店舗スタッフの方々は、お客様とのリアルな接点を担う重要な存在です。さまざまなお問い合わせへの対応に追われながらも真摯に接客する一方で、お客様からの「ありがとう」は、スタッフ本人にはなかなか届きにくいものでした。その声が届き、自分の接客の価値を実感することが、自信やモチベーションとなり、より良い接客や企業の成長につながると考えています。
「Thanks STAFF」は、お客様の感謝の声を店舗スタッフに届け、働きがいを高めながら接客の価値を可視化する取り組みです。三井不動産様の商業施設への導入により、より多くのスタッフに"自分の接客が届いている"という実感をお届けします。今後は感謝への返信機能や、他テナントの店舗・スタッフ・商品を紹介し合える機能なども展開し、テナントの垣根を越えて館内のお客様をご案内し合える関係を築くことで、施設全体でのおもてなしとお客様満足度の向上につなげてまいります。
バニッシュ・スタンダードは今後も、店舗スタッフの活躍を可視化し、評価・報酬・働きがいにつなげることで、スタッフが好きな仕事を長く続けられる社会を目指します。
会社概要
三井不動産株式会社
| 所在地 | 東京都中央区日本橋室町2-1-1 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長 植田 俊 |
| 事業内容 | オフィスビル、商業施設、ホテル・リゾート、住宅、物流施設等の開発・運営ほか |
株式会社バニッシュ・スタンダード
| 所在地 | 東京都渋谷区神宮前1-8-14 |
|---|---|
| 代表者 | 小野里 寧晃 |
| 事業内容 | 「STAFF START」「LINE STAFF START」「FANBASSADOR」の開発、運用 |
「Thanks STAFF」導入予定施設
従業員満足度向上の取り組みについて
三井不動産グループが運営する商業施設では、スタッフが働き続けたいと思える商業施設であり続けることを目指してさまざまな活動を行っています。
- 館内休憩室の整備・改善
- 三井ショッピングパークポイントのスタッフに限定したポイントアップ施策の開催
- 匿名で専門家に話や相談ができる三井ショッピングパークで働くスタッフ向けのカウンセリングサービス「うれしいも、かなしいも、ぜんぶ聞いてアドバイスルーム プッハー」
- 三井ショッピングパーク・三井アウトレットパークで働いた経験のあるOB・OGとご出店者を繋ぐ採用支援サービス「ジョブコミ」


三井不動産グループのサステナビリティについて
三井不動産グループは、「共生・共存・共創により新たな価値を創出する、そのための挑戦を続ける」という「&マーク」の理念に基づき、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪ととらえ、社会的価値を創出することが経済的価値の創出につながり、その経済的価値によって更に大きな社会的価値の創出を実現したいと考えています。
2024年4月の新グループ経営理念策定時、「GROUP MATERIALITY(重点的に取り組む課題)」として、「1.産業競争力への貢献」、「2.環境との共生」、「3.健やか・活力」、「4.安全・安心」、「5.ダイバーシティ&インクルージョン」、「6.コンプライアンス・ガバナンス」の6つを特定しました。これらのマテリアリティに本業を通じて取り組み、サステナビリティに貢献していくとしています。
出典元:三井不動産株式会社
