
経営コンサルティング企業のボストン コンサルティング グループ(BCG)が、サステナブルな社会実現に向けた消費者意識調査の最新結果を発表しました。この調査は、日本国内の15歳から69歳の消費者を対象として実施されたもので、環境問題などサステナビリティに関する意識変化を長期的に追跡することを目指しているものです。調査は2021年2月にスタートし、今回2026年1月に12回目の実施となりました。
若年層における中古・リファービッシュ品への意識変化
本調査では、新たに中古品やリファービッシュ品(メーカーなどが使用済み製品を回収し、点検・整備や交換・補修を施すことで新品同等の品質水準まで戻した製品)に対する消費者意識について詳しく分析が行われました。調査の結果、Z世代においては約30%、ミレニアル世代では約26%が、購入時に最初から中古・リファービッシュ品を検討対象としていることが判明しています。

実際の購買行動を見てみると、過去1年間において中古・リファービッシュ品を購入した経験がある人の割合は、Z世代で52%、ミレニアル世代で47%に達しています。製品のカテゴリー別で詳しく見ると、ラグジュアリーファッション・グッズ、ベビー・子供用品、デジタルカメラなどの分野において、この購入割合が特に高い傾向が確認されました。

リセール前提の購買行動が若年層に浸透
さらに注目すべき調査結果として、将来的にその商品を売却することを前提として、購入価格から将来の売却予想価格を引いた実質負担額を考慮しながら購入を決定していると回答した人の割合が、Z世代で31%、ミレニアル世代で25%に上ったことが明らかになりました。このデータから、リセールを見越した購買行動が若年層の間で定着しつつある状況がうかがえます。

環境配慮製品への支払い意向と説明の重要性
今回の調査では、CO2削減などの環境配慮がなされたコーヒーに対して、消費者がどの程度の追加料金を支払う意思を持っているかについても質問が行われました。調査の結果、特段の説明を行わなかった場合、通常商品と比較して10%以上の追加料金を支払うと答えた人の割合は35%でした。しかし、気候変動とコーヒー豆の価格上昇の関連性について説明を実施した後では、その割合が41%まで上昇したことが確認されています。
この10%の追加料金は、環境対応を強化することによって今後想定される価格上昇幅を考慮したものです。こうした価格上昇について、その背景を適切に消費者へ説明することで、支払い意向が高まる可能性があることが示されています。

企業に求められる対応
調査を担当したBCG東京オフィスのプリンシパルである伊原彩乃氏は、「若年層を中心として、中古・リファービッシュ品が新品と並ぶ標準的な選択肢として定着してきたことが、今回の調査結果で数値として明確に示されました。加えて今回の調査では、環境配慮による価格上昇を適切に説明することで、消費者が追加料金を受け入れやすくなることもわかりました。企業には、循環型の購買体験設計や、環境配慮の価値を生活者にわかりやすく伝えるコミュニケーションが、今後より一層強く求められると考えられます」とコメントしています。
調査の概要
本調査は、日本全国の15歳から69歳までの男女を対象としてインターネットを通じて実施されました。人口動態に応じてウェイトバック集計が行われています。第12回調査は2026年1月9日から13日にかけて実施され、サンプル数は3,300となっています。
過去の調査実施状況は以下の通りです。
- 第1回:2021年2月5日~7日、サンプル数10,000
- 第2回:2021年4月13日~15日、サンプル数3,000
- 第3回:2021年7月9日~11日、サンプル数3,000
- 第4回:2021年12月6日~8日、サンプル数3,000
- 第5回:2022年4月27日~28日、日本および10カ国比較、各国サンプル数1,000以上
- 第6回:2023年1月13日~16日、サンプル数3,300
- 第7回:2023年7月24日~26日、サンプル数3,300
- 第8回:2024年1月19日~23日、サンプル数3,300
- 第9回:2024年7月22日~24日、サンプル数3,300
- 第10回:2025年1月8日~10日、サンプル数3,300
- 第11回:2025年7月25日~28日、サンプル数3,300
この調査は、環境問題をはじめとするサステナブルな社会の実現に関する消費者意識の変化を定点的かつ長期的に観測することを目的としています。態度変容の兆候や、変化のきっかけとなる情報・事象の把握、購買行動変化の兆しを捉えることを狙いとして、2021年2月から継続的に実施されているものです。
出典元:ボストン コンサルティング グループ












