電通グループが世界の広告費予測を発表、2025年は初の1兆ドル到達で5.8%成長

電通グループ(ブランド:dentsu、本社:株式会社電通グループ、東京都港区、代表執行役社長グローバルCEO 佐野傑氏)が、世界56カ国のマーケットから集積したデータをベースに、グローバルにおける広告費成長率予測の最新レポートを公表しました。今回の予測レポートでは、2025年の実績データと2026年および2027年の予測データが取りまとめられています。

2025年の世界広告費が5.8%増加、史上初の1兆ドル規模に

2025年における世界全体の広告費は、デジタル広告分野の拡大を主要因として対前年比5.8%の増加を記録し、史上初めて1兆ドル(日本円換算で約159兆円)の大台を突破したことが明らかになりました。前回2025年12月時点での予測では2026年に1兆ドル超えが見込まれていましたが、想定より1年早い到達となったということです。

2026年は5.0%成長で1兆600億ドルに達する見込み

2026年における世界の広告費については、対前年比5.0%の成長により1兆600億ドル(日本円で約169兆円)に達する予測となっています。FIFAワールドカップ2026やミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック、米国での中間選挙をはじめとした各国における選挙など、大規模イベントが成長を牽引する要因として挙げられています。

成長を主導する業種カテゴリとしては、政府・社会・政治・団体が12.8%増、テクノロジーセクターが12.5%増、飲料分野が10.9%増、メディア&エンターテインメントが6.4%増となっており、スポーツイベントの開催や選挙活動、AIソリューションの発展が広告マーケットに大きな影響を及ぼすと見られています。

地域別の成長予測では、米州エリアが4.8%、EMEA地域が3.6%、APAC地域(日本を含む)が5.9%の成長率が予想されています。

2026年における媒体別の動向とトレンド

デジタル広告は、調査対象となった全てのマーケットにおいて引き続き中心的な成長ドライバーとしての役割を果たし、広告費総額の69%を占める予測です。特にリテールメディアは顕著な成長を継続しており、2026年には対前年比12.3%、2027年には同11.4%と二桁台の成長を維持する見通しとなっています。リテールメディアのこうした伸びは、購買データや購買行動を起点とした広告活用の拡大など、「コマース主導型メディア」への転換を表しています。

さらに、ブランドイメージを保護する高品質コンテンツ、スポーツ放映権、広告付きサブスクリプションモデルの拡大を背景として、2026年に普及が加速する見込みのコネクテッドTV(インターネット対応テレビ)についても11.5%の成長が予測されています。

一方、AI技術の進化やECサイト上での検索行為であるリテール検索、SNS検索の台頭などによる検索環境の変化を受けて、ユーザーの検索キーワードに連動して表示される検索連動型広告の成長率は、3.4%まで減速する見込みです。

動画広告全体としては5.1%の成長が予測されており、コネクテッドTVおよびデジタル動画(8.7%増)が成長を牽引する一方、リニアTV(リアルタイムで配信・放送される従来型のテレビ放送形式)は横ばい(0.0%)となる見通しです。

2027年も継続的な成長、アルゴリズム主導型広告が本格化

2027年における世界の広告費は対前年比5.5%の成長となる見込みです。2026年と同じく2027年についても、地政学的リスクに起因する経済の不透明性などの影響を受け、2025年と比較すると成長率はやや減速する予測ですが、引き続き世界経済の成長率見通し(2026年:3.1%、2027年:3.2%)を上回る成長が持続すると予測されています。また、AI技術や自動化技術の発展により、2028年までに広告費総額の75%がアルゴリズム主導型になると予測されています。

世界の広告費成長率予測の概要について

世界の広告費成長率予測は、2026年4月までに世界56市場からデータを収集し、各マーケットにおける専門的知見を取り入れて作成されています。対象となる媒体は、デジタル、テレビ、新聞・雑誌、OOH(屋外広告/交通広告)、オーディオ、シネマとなっています。

広告費は、交渉によるディスカウントやエージェンシー・コミッションを控除した金額で、現地通貨ベースで提供され、世界全体および地域別の数値は2026年3月時点の平均為替レートで米ドルに換算されています。

本予測は年間2回を基本としてアップデートされており、2025年の実績値と2026年、2027年の最新予測値はすべて恒常為替レートベースで修正されています。

なお、一部の地域における高インフレによる調整が過去データに遡及して適用されています。

※国際通貨基金(IMF)による予測(Global Economy in Flux, Prospects Remain Dim, 2026年4月)

※1米ドル=約159円で換算されています。

出典元:電通グループ

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