生成AI時代のマーケティング戦略調査、企業の75%が影響を実感もプロモーション戦略が明確な企業は20%―バリューコマース

バリューコマース株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 最高経営責任者:香川 仁)が、企業のマーケティング部門最終責任者(20代〜50代の男女)を対象とした「2026年AI時代のプロモーション戦略に関する調査」を実施しました。本調査により、企業マーケティング責任者における生成AIの普及に伴う自社プロモーション戦略の対応状況、AI時代に重要視する施策、さらに施策推進における課題などが明らかになりました。

調査実施の背景

生成AIの急速な普及やサードパーティCookieの規制など、デジタルマーケティングを取り巻く環境は大きな変化を遂げており、それに伴ってユーザーの検索行動も新たな形へと変化しつつあります。こうした変化の中、企業のマーケティング部門最終責任者は、効果的なプロモーション戦略の再構築という困難な意思決定を求められています。しかしながら、多くの現場が具体的な施策選定や方向性に迷いを抱えていると考えられるものの、その課題感や検討状況を定量的に把握したデータは十分ではありませんでした。そこで同社は、企業のマーケティング部門最終責任者を対象に本調査を実施したということです。

調査結果のサマリー

主な調査結果は以下の通りです。

  • 75%超が、生成AIの普及は自社のプロモーション戦略に「影響を与えている」と回答
  • 一方、生成AIが普及する現代におけるプロモーション戦略の検討状況において、「戦略が明確に定まっている」との回答は20%
  • また、生成AI普及による検索行動の変化に対して、現在自社のプロモーション施策は「十分に対応できている」との回答は20%
  • 生成AIが普及する現代において重要だと考えるプロモーション施策の上位3つは、1位「自社サイトのコンテンツ拡充」、2位「リスティング広告」、同率3位「SEO対策」と「ディスプレイ広告」といった自社による情報発信が中心
  • しかしながら、各施策の回答比率は25%〜30%台に分散しており、何を重視すべきかについての共通認識は定まっていない状況
  • 生成AIが普及する現代に対応するため、自社が現在強化しているプロモーション施策で最も多かったのは、「一般ユーザーによるSNSでのクチコミ促進」
  • 生成AIが普及する現代に対応したプロモーション施策の推進において、約94%の企業が何らかの課題を抱えており、「社内の専門知識や人材が不足していること」や「費用対効果の測定が難しいこと」が主要な課題

調査概要

調査期間は2026年4月6日〜4月7日で、インターネット調査として実施されました。調査対象は企業のマーケティング部門最終責任者(20代〜50代の男女)で、調査人数は315名です。モニター提供元はRCリサーチデータです。なお、回答比率は小数点第2位を四捨五入しているため、回答比率の合計は100.0%にならない場合があります。

企業マーケティング責任者の75%以上が生成AIの影響を実感

まず、「生成AIの普及は、自社のプロモーション戦略にどの程度影響を与えているか」という設問に対する回答では、1位が「やや影響を与えている」で41.0%、2位が「非常に影響を与えている」で35.2%、3位が「あまり影響を与えていない」で14.9%となりました。1位と2位の回答比率を合計すると76.2%となり、企業のマーケティング部門最終責任者の75%以上が、生成AIの普及は自社のプロモーション戦略に、程度の差はあるものの「影響を与えている」と回答していることが明らかとなりました。

プロモーション戦略が明確に定まっている企業は2割に留まる

次に、「生成AIが普及する現代におけるプロモーション戦略の検討状況」を尋ねる設問に対する回答では、1位が「おおよその方針は整理・理解できている」で37.8%、2位が「必要性は感じているが整理できていない」で21.6%、3位が「戦略が明確に定まっている」で20.0%という結果となりました。

「おおよその方針は整理・理解できている」と回答した企業は一定数見られる一方、「戦略が明確に定まっている」と回答した企業は20.0%に留まっていることから、多くの企業が生成AI時代のプロモーション戦略を模索している状況が判明しました。

検索行動の変化に十分対応できている企業も2割

続いて、「生成AI普及による検索行動の変化に対して、現在の自社のプロモーション施策はどの程度対応できているか」を尋ねる設問に対する回答では、1位が「ある程度対応できている」で41.6%、2位が「あまり対応できていない」で27.9%、3位が「十分に対応できている」で20.3%、4位が「まったく対応できていない」で10.2%という結果となりました。

「ある程度対応できている」という回答が最多となった一方で、「十分に対応できている」と回答した企業は20.3%に留まっており、生成AI普及による検索行動の変化に対して、十分な対応ができている企業はまだ限定的であることが明らかとなりました。企業間で対応状況に差が生じていることから、今後は企業間で成果の違いが現れていく可能性が示されています。

重要施策のトップは自社サイトのコンテンツ拡充

また、「生成AIが普及する現代において重要だと考えるプロモーション施策は何か」を尋ねる設問に対する回答では、1位が「自社サイトのコンテンツ拡充」で31.4%、2位が「リスティング広告(検索広告)」で28.3%、3位が同率で「SEO対策(検索エンジン最適化)」と「ディスプレイ広告」で27.9%となりました。

重要と考える施策については回答比率の差が小さく、4位以降も25%を超える施策が複数並んでいることから、特定の手法に集中していない状況が見られました。このことから、何を重要と捉えるかについては明確な共通認識が定まっていない状況です。また、AI時代においては、AIに参照される情報として「自社サイトの情報」と「第三者が言及するサイト上の情報」の双方が重要とされています。今回の調査結果では、「自社サイトのコンテンツ拡充」が1位となっており、自社情報の重要性は一定程度認識されている一方、第三者による情報については、明確な優先順位が見られず、その位置付けについては各社で判断が分かれている可能性もうかがえます。

現在強化している施策はSNSでのクチコミ促進がトップ

次に、「生成AIが普及する現代に対応するため、自社が現在強化しているプロモーション施策」を尋ねる設問に対する回答では、1位が「一般ユーザーによるSNSでのクチコミ促進」で27.3%、2位が「自社サイトのコンテンツ拡充」で27.0%、3位が「SEO対策(検索エンジン最適化)」で26.4%という結果となりました。

SNSで生まれたクチコミや話題は、認知拡大に寄与するだけでなく、自社サイトのコンテンツ拡充や、話題化を通じてレビュー記事やブログなどの形でWeb上に展開されることで、検索や生成AIに参照される情報の増加につながる可能性があるとされています。こうした特性を背景に、「一般ユーザーによるSNSでのクチコミ促進」は取り組みやすい施策の1つとして強化されている可能性が示されました。

主な課題は専門知識・人材不足と費用対効果の測定の難しさ

調査の最後に、「生成AIが普及する現代に対応したプロモーション施策を推進するうえでの課題は何か」を尋ねる設問に対する回答では、1位が「社内の専門知識や人材が不足していること」で39.4%、2位が「費用対効果の測定が難しいこと」で33.3%、3位が「外部パートナーの選定が難しいこと」で32.1%という結果となりました。この結果から、生成AIが普及する現代に対応したプロモーション施策を推進するうえでの主な課題は、「社内の専門知識や人材が不足していること」や「費用対効果の測定が難しいこと」であることが明らかとなりました。

また、「特に課題はない」と回答した企業は6.4%に留まり、93.6%の企業が何らかの課題を抱えている結果となりました。

調査結果のまとめ

今回の調査により、生成AIの普及がプロモーション戦略に影響を与えていることが明らかとなりました。一方で、「戦略が明確に定まっている」、「十分に対応できている」と回答した企業は限定的であり、多くの企業がAI時代のプロモーション戦略を模索している状況が確認されました。また、重要と考える施策についても回答が分散しており、何を優先すべきかについての共通認識が十分に定まっていない状況が見られました。特に、「自社サイトのコンテンツ拡充」が重視される一方で、自社サイトと同様に生成AIに参照される第三者情報の重要性については十分に整理されておらず、情報発信のあり方については整理の途上にあると考えられます。

さらに、SNSを起点とした取り組みが進められているものの、これらが自社サイトや第三者情報の拡充とどのように接続し、プロモーション全体として最適化していくかについては、明確な方向性が定まっていない企業も一定数存在すると考えられます。加えて、「専門知識・人材不足」や「費用対効果の測定の難しさ」といった課題が多くの企業で共通して挙げられており、十分な設計がなされないまま施策が推進されている状況もうかがえました。

出典元:バリューコマース株式会社 プレスリリース

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