調査PR未経験者の52.1%が生成AIでの自社情報引用を意識も、実際に測定しているのは2.4%のみ - IDEATECH調査

リサーチデータマーケティングをワンストップで提供する「リサピー®️」を運営する株式会社IDEATECHは、従業員300名以上の企業に所属する広報・PR担当者207名を対象に、「調査PR未経験者編:LLMO時代の調査PRに関する実態調査」を実施しました。調査対象は、調査PRを実施したことがないプレスリリース業務に関与している担当者となっています。

調査結果のポイント

今回の調査では、以下の3つの重要なポイントが明らかになりました。

  • 生成AIでの自社情報引用に過半数が関心を示す一方、成果指標として測定しているのはわずか2.4%となっています
  • PR方針「変化した」層では、「検索エンジン露出の重視」5割弱、「生成AI引用の意識」4割超とLLMO対応が顕在化しています
  • 6割近くが「調査PRを実施したい」も、半数に迫る「社内リソース不足」が最大の壁となっています

調査概要

本調査は、IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査として、2026年3月31日から同年4月2日にかけて実施されました。有効回答数は、従業員300名以上の企業に所属し、調査PRを実施したことがないプレスリリース業務に関与している広報・PR担当者207名となっています。

PR活動の主目的は認知向上と信頼醸成

「あなたの会社がPR活動で重視している目的を教えてください」という質問では、「企業・ブランドの認知度を向上させること」が58.0%で最多となりました。次いで「企業・ブランドへの信頼感を醸成すること」が47.8%、「見込み顧客を獲得すること(問い合わせ・資料請求など)」が24.2%という結果になっています。

PR活動で重視している目的

約半数が過去1年でPR方針の変化を実感

「PR活動において、過去1年間で目的や方針に変化はありましたか」という質問に対しては、「大きく変化した」が6.8%、「やや変化した」が42.0%となり、合わせて約半数がPR方針の変化を実感していることが分かりました。

過去1年間でのPR活動の変化

PR方針変化の内容は検索エンジンと生成AIへの対応

PR活動の方針に変化があったと回答した101名に対し、具体的な変化内容を尋ねたところ、「検索エンジンでの露出を意識した情報発信が増えた」が48.5%で最多となりました。続いて「生成AI(ChatGPTなど)の回答で引用されることを意識するようになった」が41.6%、「データや数値を根拠にした情報発信が求められるようになった」が36.6%という結果になっています。

PR活動の変化内容

成果指標は自社サイトアクセス数が最多、生成AI測定は2.4%に留まる

「あなたの会社がPR活動の成果を測るときに使っている指標を教えてください」という質問では、「自社サイトのアクセス数(PV・セッションなど)」が46.9%で最も多く、「問い合わせ数・商談数」が33.8%、「売上への貢献(直接・間接)」が27.5%と続きました。一方で、「生成AIでの言及」を測定している企業はわずか2.4%に留まっています。

PR活動の成果指標

効果測定の満足度は拮抗、約45%が課題感を持つ

現在何らかの指標で効果測定を行っている184名に対し、測定方法への満足度を尋ねたところ、「非常に満足している」が8.2%、「やや満足している」が42.9%となった一方で、不満を持つ層も約45%と拮抗する結果となりました。

効果測定の満足度

効果測定の不満理由は定性的効果の評価難が最多

効果測定に満足できていない84名に理由を尋ねたところ、「定量化しにくい効果(ブランド認知など)の評価が難しいから」が46.4%で最も多く、「PR活動と事業成果の因果関係が見えにくいから」が35.7%、「適切なKPIの設定方法がわからないから」が34.5%という結果になりました。

効果測定に満足できていない理由

プレスリリースのテーマは企業制度・取り組みが最多

「プレスリリースのテーマ(ネタ)は主にどこから生まれていますか」という質問では、「企業の取り組み(制度変更、協業、受賞など)」が44.9%で最多となりました。次いで「既存商品・サービスのアップデート」が39.1%、「新商品・新サービスのリリース」が35.3%となっており、独自調査の活用は2割以下に留まっています。

プレスリリースのテーマ

PR活動の困難点トップ3が明らかに

「PR活動全般において、困難に感じていることを教えてください」という質問では、第1位「メディアに取り上げられるテーマを見極めること」が33.8%、第2位「コンテンツの制作体制(文章・図表の作成リソースなど)が不十分なこと」が32.4%、第3位「PR活動の効果を適切に測定し、次の施策に活かすこと」が31.9%という結果になりました。

PR活動で困難に感じていること

プレスリリースの二次活用は自社サイト掲載が47.3%

「プレスリリースやPRコンテンツを、配信以外にどのような場面で活用していますか」という質問では、「自社サイト(ニュース・お知らせページ)に掲載している」が47.3%で最も多く、「営業資料(提案書・事例集など)として活用している」が36.2%、「メール配信(ニュースレターなど)のコンテンツとして活用している」が33.3%と続きました。AI対応の加工を行っているのは1割未満に留まっています。

プレスリリースの二次活用

生成AIへの自社情報引用、半数以上が意識も具体策実施は1割

「あなたは、生成AI(ChatGPT、Perplexityなど)の回答に自社や自社サービスの情報が引用・言及されることを意識していますか」という質問に対し、「強く意識しており、具体的な対策を行っている」が10.6%、「意識しているが、具体的な対策はまだ行っていない」が41.5%という結果になりました。意識している層は半数を超えるものの、実際に対策を行っているのは1割に留まっています。

生成AIでの引用への意識

生成AI対策として専門的な解説コンテンツの充実が有効

生成AIへの意識があると回答した162名に対し、有効だと思う取り組みを尋ねたところ、「自社サイトに専門的な解説コンテンツを充実させること」が46.3%で最多となりました。続いて「プレスリリースを検索・AI対応の形式で作成・公開すること」が37.7%、「業界レポートやホワイトペーパーを公開すること」が37.0%という結果になっています。

生成AIでの引用に有効な取り組み

約8割が一次情報の重要性が今後さらに高まると確信

「PR活動で生み出す『一次情報(自社独自のデータや調査結果)』の重要性は、今後高まると思いますか」という質問では、「非常にそう思う」が15.0%、「ややそう思う」が60.9%となり、合わせて約8割が一次情報の重要性の高まりを認識していることが明らかになりました。

一次情報の重要性

一次情報の重要性について担当者の声

一次情報の重要性について感じていることを自由回答で尋ねたところ、145件の回答が得られました。主な意見としては、「時代は生成AIの活用が一層促進される中、そこでに社名認知は事業にも採用にも影響する」「SNSでの情報拡散のなかで、信頼性を維持できるから」「BtoBのニッチ素材業界。専業会社として良質な情報を提供することが結局顧客の獲得につながる」といった声が寄せられています。

広報・PR担当者の6割以上が調査PRに関心

「調査PR(独自調査を行い結果を対外公表するPR手法)に関心はありますか」という質問では、「非常にある」が12.1%、「ややある」が49.3%となり、合わせて6割以上が調査PRに関心を持っていることが分かりました。

調査PRへの関心

調査PRへの関心理由は独自データによる実態解明が最多

調査PRに関心があると回答した127名に理由を尋ねたところ、「業界や市場の実態を自社独自のデータで示したいから」が44.9%で最も多く、「自社の専門性や信頼性をアピールしたいから」が42.5%、「営業やマーケティングに活用できるコンテンツが欲しいから」が40.9%という結果になりました。

調査PRに関心がある理由

調査PR未着手の最大理由は社内リソース不足

「調査PRを実施していない理由を教えてください」という質問では、「社内の人手やリソースが不足しているから」が45.4%で最も多く、約半数が社内リソース不足を懸念していることが分かりました。次いで「調査の実施にかかるコストが高いと感じるから」が37.2%、「調査PRの効果が見えにくい/測りにくいから」が25.1%という結果になっています。

調査PRを実施していない理由

調査PRの最大の壁は集計・分析で28.3%

調査PRに関心があると回答した127名に対し、調査PRを進める上で最も大きいと感じる壁を尋ねたところ、「調査設計(質問・対象者・全体設計)」が9.4%、「調査の実施(回収・運用)」が19.7%となり、ストーリー化以前の工程に課題があることが明らかになりました。

調査PRを進める上での壁

担当者の約6割が今後調査PRへの挑戦を意欲

「今後、調査PRを実施してみたいと思いますか」という質問では、「非常にそう思う」が9.2%、「ややそう思う」が50.7%となり、合わせて約6割が調査PR実施への意欲を示しています。

調査PRの実施意向

調査結果のまとめ

今回の調査から、広報・PR担当者の間で生成AIや検索エンジンを意識した情報発信への関心が急速に高まっている一方、実際の効果測定や施策実行には大きなギャップがあることが明らかになりました。特に「意識はしているが対策は未着手」という状態が多く見られ、具体的なアクションに移せていない実態がうかがえます。

この背景には、社内リソースの不足に加え、新しい指標の設定方法や効果測定手法が確立されていないことがあると考えられます。一次情報の重要性については約8割が「高まる」と認識しており、調査PRへの潜在的なニーズは高いと言えます。

今後は、リソースやコストの課題を解消する外部パートナーの活用や、小規模な調査から始めて社内実績を積み上げるアプローチが有効となるでしょう。生成AI時代において、独自データを継続的に発信できる体制の構築が、PR活動の成果を左右する鍵となりそうです。

出典元:株式会社IDEATECH

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