キャッシュレス決済利用者の55%が支払いの70%以上を利用も、現金1万円以上携帯が約6割 株式会社AZWAYが300人調査

株式会社AZWAY(本社:東京都新宿区、代表取締役:井口 梓美)が実施した「お財布事情に関するアンケート調査」により、キャッシュレス決済の利用実態と現金の携帯状況について興味深い結果が明らかになりました。

調査の結果、直近1か月間の支払い金額のうちキャッシュレス決済が70%以上を占める回答者は55.0%(165人)と過半数に達しています。その一方で、現金を1万円以上持ち歩いている人も57.7%(173人)となり、キャッシュレス化が進展している中でも一定額の現金を携帯する傾向が浮き彫りになっています。

調査の概要

本調査は「キャッシュレスに関するアンケート」として実施されました。調査対象は10代から70代以上の男女で、2026年1月6日から2026年1月12日までの期間にインターネット調査として行われ、300人から回答を得ています。割合(%)は小数第1位で四捨五入されており、複数回答の設問については各選択肢を選んだ人の割合を示しています。

回答者の属性は、性別が男性50.0%(150人)、女性50.0%(150人)となっています。年代別では、10代2.3%(7人)、20代20.3%(61人)、30代33.0%(99人)、40代22.3%(67人)、50代10.7%(32人)、60代8.0%(24人)、70代以上3.3%(10人)という構成です。居住地域は、北海道3.7%(11人)、東北6.3%(19人)、関東39.3%(118人)、中部17.0%(51人)、近畿14.0%(42人)、中国6.0%(18人)、四国2.7%(8人)、九州・沖縄10.7%(32人)、海外0.3%(1人)となっています。

調査結果の主なポイント

今回の調査で明らかになった主なポイントは以下の通りです。

  • 店頭でのキャッシュレス決済を月5回以上利用している人は70.0%(210人)となっています
  • 支払い金額におけるキャッシュレス割合が70%以上の人は55.0%(165人)と過半数ですが、100%(完全キャッシュレス)は6.0%(18人)にとどまっています
  • 利用手段の上位3つはクレジットカード79.0%(237人)、QRコード決済63.7%(191人)、交通系IC53.3%(160人)となっています
  • 利用理由の最多はポイント・還元がある77.0%(231人)です
  • 困った経験の最多はお店が対応していなかった50.3%(151人)です
  • 社会の完全キャッシュレス化については賛成(条件付き含む)63.3%(190人)、反対(条件付き含む)36.7%(110人)となっています
  • 現金の持ち歩きは1万円以上が57.7%(173人)と過半数で、キャッシュレス化が進んでも現金を一定額携帯する人が多数となっています
  • キャッシュレス割合100%の人は6.0%(18人)ですが、そのうち現金0円は22.2%(4人)で、多くは現金も併用しています

店頭でのキャッシュレス決済は月5回以上が70.0%

直近1か月における店頭でのキャッシュレス決済回数について尋ねたところ、月5回以上利用している人が70.0%(210人)と多数派を占めました。

内訳は、0回が9.0%(27人)、5回未満が21.0%(63人)、5〜10回が27.7%(83人)、11〜20回が22.3%(67人)、21〜40回が13.3%(40人)、41回以上が6.7%(20人)となっています。

月5回以上が7割という結果は、キャッシュレス決済が日常生活の一部として定着していることを示しています。特に月11回以上(週3回程度)の利用者が42.3%に達しており、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの日常的な買い物でキャッシュレスを選択する習慣が広がっていることが読み取れます。

ただし、まったく使用しない層も9.0%存在しており、キャッシュレス化には個人による差があることも確認できます。

キャッシュレス割合70%以上は55.0%、完全キャッシュレスは6.0%

支払い金額に占めるキャッシュレス割合を調査したところ、70%以上と回答した人は55.0%(165人)と過半数に達しました。その一方で100%と回答した人は6.0%(18人)にとどまり、すべての支払いをキャッシュレスにしている人は少数派であることが分かりました。

詳細な内訳は、0%が6.0%(18人)、10%が9.3%(28人)、20%が6.0%(18人)、30%が7.3%(22人)、40%が3.0%(9人)、50%が8.7%(26人)、60%が4.7%(14人)、70%が9.3%(28人)、80%が18.0%(54人)、90%が21.7%(65人)、100%が6.0%(18人)です。

70%以上が過半数を占める一方で100%は6.0%にとどまるという結果から、キャッシュレスが生活の中心的な支払い方法になりつつあるものの、完全移行には至っていない現状が見えてきます。

補足として、キャッシュレス割合が100%と回答した18人のうち、現金をまったく持ち歩かない人は22.2%(4人)にとどまっています。支払いはすべてキャッシュレスであっても、非常時や万が一の事態に備えて現金を携帯している人が一定数いることが明らかになりました。

現金「1万円以上」携帯が57.7%、キャッシュレス化でも現金は一定額携帯

持ち歩く現金額について調査したところ、1万円以上を持ち歩いている人は57.7%(173人)と半数を超える結果となりました。反対に、現金をまったく持ち歩かない人は2.0%(6人)にとどまっています。

内訳は、0円が2.0%(6人)、1,000円未満が1.7%(5人)、1,000〜4,999円が0.3%(1人)、5,000〜9,999円が38.3%(115人)、10,000〜19,999円が35.3%(106人)、20,000円以上が22.3%(67人)です。

1万円以上を持ち歩く人は「10,000〜19,999円」と「20,000円以上」を合わせて57.7%(173人)となり、キャッシュレス利用が進展する中でも現金を一定額携帯する人が多いという実態が明らかになりました。

キャッシュレス割合が70%以上の人が過半数を占める結果とあわせて見ると、日常の支払いはキャッシュレス中心でありながら、不測の事態に備えて現金も併用する行動が一般的であることが分かります。

通信障害や店舗の未対応、スマートフォンのバッテリー切れといったリスクを想定し、「使うのはキャッシュレス、備えるのは現金」という二段構えの支払いスタイルが定着している様子がうかがえます。

利用手段はクレジットカードが79.0%でトップ

直近1か月で利用したキャッシュレス手段について複数回答で尋ねたところ、クレジットカードが最多となりました。

結果は、クレジットカードが79.0%(237人)、QRコード決済が63.7%(191人)、交通系IC(Suica等)が53.3%(160人)、電子マネー(iD、QUICPay等)が32.3%(97人)、デビットカードが10.3%(31人)、まったく利用していないが2.3%(7人)です。

クレジットカードが8割近くを占める結果は、長年培われた信頼性と利便性の高さを示しています。一方で、QRコード決済が6割超、交通系ICが5割超と続く点は、近年のキャッシュレス多様化を反映しています。

注目すべきは、多くの人が複数の手段を併用している点です。クレジットカードは高額な支払いや通販で、QRコード決済はポイント還元が高い店舗で、交通系ICは少額決済でといった使い分けが一般的になっている様子がうかがえます。

利用理由はポイント・還元が77.0%で最多

キャッシュレスを使う理由について複数回答で尋ねたところ、ポイント・還元があるが77.0%(231人)で最多となりました。

内訳は、ポイント・還元があるが77.0%(231人)、支払いが早いが56.7%(170人)、現金を持ち歩きたくないが55.3%(166人)、家計簿・明細で管理しやすいが54.0%(162人)、小銭が増えないが38.0%(114人)、感染症対策など衛生面が5.7%(17人)、その他が2.0%(6人)、使いたくないが0.0%(0人)です。

ポイント・還元が8割近くを占める結果は、キャッシュレス普及の最大の原動力が経済的メリットであることを明確に示しています。同じ金額を支払うなら、ポイントが貯まる方がお得という実利が、キャッシュレス化を後押ししています。

2位以下を見ると、支払いが早い、現金を持ち歩きたくない、家計簿・明細で管理しやすいなど、利便性に関する項目が5割超で続きます。経済的メリットと時間的メリットの両方が、キャッシュレスを選ぶ理由になっている構図です。

その他を選択した中には、「ちょっとコンビニに行く際など、スマホだけ持っていけばよくて楽」「子どもと手を繋いで買い物をしているときに片手で決済ができるから」「バッグの中がすっきりして、無駄買いが減ります」「現金では起きないポイント還元、ポイ活の仕組みが大きいと思います」といった声が見られました。

こうした声から、キャッシュレスが単なる支払い手段ではなく、生活スタイルそのものを変える要素として機能している様子がうかがえます。

困った経験は「店が未対応」が50.3%で最多

キャッシュレス決済で困った経験について複数回答で尋ねたところ、「お店が対応していなかった」が50.3%(151人)で最多となりました。次いで、通信環境や端末の状態など、インフラや機器に起因するトラブルが上位に挙がりました。

結果は、お店が対応していなかったが50.3%(151人)、通信障害で使えないが32.7%(98人)、スマートフォンの電池切れで使えなかったが27.3%(82人)、使いすぎた(予算オーバー)が12.7%(38人)、不正利用が怖いが11.7%(35人)、アプリやカードが多く管理が面倒が10.0%(30人)、ポイント還元やキャンペーンが複雑が9.0%(27人)、その他が4.3%(13人)、特になしが16.7%(50人)です。

店が未対応が過半数を占める結果は、キャッシュレスの最大の課題が店舗側の対応状況にあることを示しています。いくら利用者がキャッシュレスを使いたくても、店が対応していなければ意味がないという物理的な制約が、完全キャッシュレス化への最大の障壁になっています。

2位と3位の通信障害とスマホの電池切れも、合わせて約6割の人が経験している深刻な問題です。キャッシュレスはインフラに依存するため、通信環境やデバイスの状態に左右される脆弱性があります。この不安定さが、現金を持ち歩く理由の一つになっていると考えられます。

その他では、「画面がすぐに出なかった」「磁気が反応しなかったとき」「レジの端末になかなか認識されなかった」「カードの暗証番号を忘れた」「カード会社から不正利用を疑われ、説明が大変面倒だった」といった具体例が挙がりました。

これらの声は、キャッシュレスの便利さの裏にある小さなストレスの積み重ねを物語っています。

完全キャッシュレス化は賛成が63.3%

社会全体が完全キャッシュレスになることへの意向について尋ねたところ、大賛成、賛成、条件付きで賛成の合計が63.3%(190人)となりました。

内訳は、大賛成が6.7%(20人)、賛成が32.0%(96人)、条件付きで賛成が24.7%(74人)、条件付きで反対が21.7%(65人)、反対が13.3%(40人)、大反対が1.7%(5人)です。

賛成派が6割超を占める一方で、反対派も4割近くいるという分断が、完全キャッシュレス化の難しさを物語っています。

賛成派の中でも、無条件で賛成は4割弱(38.7%)にとどまり、条件付きで賛成が24.7%を占める点に注目すべきです。つまり、賛成派の多くも何らかの懸念を抱えながらの支持であることが分かります。

選択理由を尋ねた自由記述では、賛成側には手間が減る、管理しやすい、防犯面で安心などの声がある一方、反対側には災害や停電、通信障害時のリスク、スマホの故障や電池切れ、高齢者など使いづらい層への配慮、店舗側の手数料負担などの懸念が多く見られました。

つまり、便利さと同時に非常時の脆弱性や誰でも使える環境が課題として意識されていることがうかがえます。

まとめ

本調査では、キャッシュレス比率が70%以上の人が55.0%(165人)と過半数に達し、日常の支払いがキャッシュレス中心へ移行している実態が確認できました。

その一方で、現金は1万円以上持ち歩く人が57.7%(173人)となり、キャッシュレスが普及しても備えとしての現金が残っている点が特徴的です。

また、困った経験として店が未対応50.3%(151人)、通信障害32.7%(98人)が上位で、環境要因による利用不可が不安材料となっていることも分かりました。

この調査が浮き彫りにしたのは、キャッシュレスと現金の共存という現代的な支払いスタイルです。支払いの中心はキャッシュレスに移行しているものの、完全に現金を手放すことはできないという二刀流の背景には、通信障害や店舗の未対応、スマホの電池切れといった不測の事態への備えがあります。

ポイント還元や支払いの速さといった便利さに惹かれてキャッシュレスを使う一方で、いざという時のために現金も持っておく。この合理的な選択が、現代の支払い行動の主流になっている実態が数字から読み取れます。

完全キャッシュレス化への道のりは、単に技術やインフラを整備するだけでは不十分です。非常時のバックアップ体制、誰でも使える環境、店舗側の負担軽減、これらの課題を解決しない限り、現金という備えは手放されないのかもしれません。

出典元:株式会社AZWAY

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