
クラウド型倉庫管理システム(WMS)の開発・提供を手掛ける株式会社シーネット(本社:千葉県千葉市、代表取締役社長:小野崎伸彦)は、主力製品であるクラウド型WMS「ci.Himalayas/R2」において、「個口登録機能」を標準機能として2025年11月4日(火)にリリースすることを発表しました。この機能により、出荷時に「どこに、何を、いくつ運ぶか」を個口単位で詳細に登録・管理することが可能となり、配送単位の明確化と現場業務の効率化を実現するとのことです。
新機能開発の背景
物流現場においては、2024年問題への対応やEC市場の拡大を背景として、配送効率の向上と物流品質の担保が喫緊の課題となっています。このような状況下で、シーネット社のWMSを利用する顧客から「荷姿別の個口数を登録・取得したい」といったカスタマイズ要望が多数寄せられていたとのことです。
また、積み込みや荷卸し時の検品、納品先への正確な情報連携など、物流品質を高めるための基礎データとして、個口単位の情報管理がますます重要視されています。こうした現場の声に応える形で、今回「個口登録機能」が開発され、標準機能として実装される運びとなりました。
個口登録機能の詳細と特徴
「個口登録機能」は、出荷する荷物について「どこに(納品先)」「何を(商品)」「いくつ(数量)」運ぶかの詳細情報を、個口単位でWMSに登録・管理できる機能です。出荷検品時や仕分け作業中に、WMS画面またはハンディターミナル(HHT)から即時に個口情報を登録でき、登録内容はリアルタイムでシステムに反映されるとのことです。
主な特徴は以下の通りです。
個口単位での詳細情報管理
配送先や内容物などを紐づけて管理することで、出荷データの精度を向上させます。これにより、配送単位の明確化と誤配送防止に貢献します。
個口表の発行による現場連携の強化
登録情報をもとにWMSから直接「個口表」を出力することが可能です。出荷検品・積込・配送の各工程で確認作業を効率化し、配送業者との情報共有もスムーズに行えるようになります。
物流品質とトレーサビリティの向上
個口単位での管理により、納品先への正確な情報伝達や、万が一のトラブル発生時における追跡性を強化することができます。これにより、物流品質の向上を実現します。
導入効果
シーネット社によると、この個口登録機能の導入によって以下のような効果が期待できるとしています。
- 出荷現場での仕分け・検品作業の効率化
- 配送単位の明確化による誤配送防止
- 配送業者との情報共有の円滑化
- 個口単位でのトレーサビリティ確保
これらの効果により、物流現場の作業効率向上と品質向上の両立が可能となります。特に人手不足が深刻化する物流業界において、作業の効率化と品質管理の両立は重要な課題であり、この機能がその解決策の一つとなることが期待されています。
今後の展望
シーネット社は、「現場をITで気持ち良くする」という理念のもと、今後もお客様からのご要望を真摯に受け止め、迅速に製品開発へ反映させていく予定だと述べています。WMSのパイオニアとして、物流現場の課題解決に貢献する革新的なソリューションを提供し、業界全体の生産性向上をリードしていく姿勢を示しています。
物流業界では、人手不足や多様化する配送ニーズなど、さまざまな課題に直面しています。シーネット社の今回の機能追加は、こうした課題に対応するための一歩となっており、今後も現場の声に応じた機能拡張が期待されます。
個口登録機能は、単なる情報管理だけでなく、物流プロセス全体の可視化と効率化に貢献する機能として、多くの物流現場で活用されることが見込まれています。特にEC市場の拡大に伴い、小口配送の増加や配送の複雑化が進む中、こうした機能の重要性はますます高まっていくでしょう。
株式会社シーネットについて
シーネットは、1992年の創業以来、物流一筋にシステム化による業務効率化と品質向上に取り組んできた、倉庫管理システムのパイオニアです。「現場をITで気持ち良くする」を企業理念に掲げ、営業・開発・サポートまで、プロジェクトに携わる関係者全員が、それぞれの視点で物流の現場を熟知し、物流現場が抱える課題に最適解を提示しています。
2011年から13年連続でクラウド型WMS売上シェアNo.1を達成しており、現在は物流システムサービスインテグレーションを通じて、多様な企業の物流戦略をサポートしています。同社の強みは、長年の経験から得られた物流現場に対する深い理解と、それに基づく実用的なソリューション提供にあります。
今回発表された個口登録機能も、そうした現場の声を反映した機能の一つであり、シーネット社の現場志向の製品開発姿勢を表すものとなっています。
会社概要
- 会社名: 株式会社シーネット
- 設立: 1992年1月10日
- 代表者: 代表取締役社長 小野崎 伸彦
- 所在地: 〒261-0023 千葉県千葉市美浜区中瀬 1 丁目 3 幕張テクノガーデン B 棟 11 階
- 事業内容:
- 物流システム研究開発・販売業務
- 物流システムクラウドサービス業務
- 音声・画像認識システム研究開発・販売業務
- モバイル端末販売業務
- 電気通信工事業(建設業許可番号:千葉県知事(般-28)第50701号)
物流業界では、効率化と品質向上の両立がますます求められる中、シーネット社の「ci.Himalayas/R2」の個口登録機能は、こうした課題解決に一石を投じる機能として注目されています。特に2024年問題への対応が急務とされる現在、こうしたデジタル技術の活用は業界全体の課題解決の鍵となるでしょう。
個口単位での情報管理によって、単なる効率化だけでなく、物流の品質向上とトレーサビリティの確保が可能になり、最終的には顧客満足度の向上にもつながることが期待されています。シーネット社は今後も物流現場の声に耳を傾け、現場の課題解決につながる機能開発を続けていくとしています。
こうした取り組みを通じて、物流業界全体のデジタルトランスフォーメーションが加速し、持続可能な物流システムの構築に貢献することが期待されています。シーネット社の今回の発表は、そうした業界変革の一歩として位置づけられるでしょう。
出典元:株式会社シーネット













