
国内3大ECモール(楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング)の公開データを収集・分析するクラウドサービス「Nint ECommerce」を提供している株式会社Nint(本社:東京都新宿区、代表取締役:吉野順子)が、TikTok Shopのデータ分析に対応したNint ECommerce「TikTok Shop対応β版」を2025年11月より提供開始し、あわせてβモニター企業の募集を開始することを発表しました。
この記事の目次
背景:モール分析からソーシャルコマース分析へ進化
現在のEC市場は、従来のモールや自社ECの枠を超え、SNS上で購買行動が発生する「ソーシャルコマース」が急速に拡大しています。特にTikTok Shopをはじめとするプラットフォームでは、動画やライブ配信を通じて商品との出会いが生まれ、消費者の購買行動がより直感的かつ拡散的に変化してきています。
このような変化を受け、企業のマーケティング活動においては「どのような動画やクリエイターが購買を促進しているのか」を把握することが重要となっています。株式会社Nintは2025年9月よりTikTok Shopのデータ提供を開始し、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングに続く第4のモール分析としてTikTok Shop市場の可視化を支援してきました。
今回提供開始されるβ版では、次のステップとしてNint ECommerce上でTikTok Shopのデータを分析できる機能が追加され、モールとSNSの両軸から購買構造の可視化を実現するものとなっています。
機能とベネフィット:動画とクリエイターの影響力を分析
Nint ECommerce「TikTok Shop対応β版」は、ソーシャルコマースの拡大に対応して設計された新機能を備えています。TikTok Shop上で展開される動画やクリエイターの活動を軸に販売データを分析できるようにすることで、消費者の購買を動かす要因をデータから把握することが可能になります。


ダッシュボードには新たに「動画」「クリエイター」メニューが追加されています。売上上位商品の動画や、販売に貢献しているクリエイター情報を一覧化し、以下のような分析が可能になります。
- どの動画が、どの商品を売っているのか
- どのクリエイターが、どのカテゴリーで影響力を持っているのか
- 動画投稿と売上推移の相関を確認し、販促・商品企画に活用
さらに、Nint ECommerceが持つモール横断の分析基盤と組み合わせることで、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングとTikTok Shopの4モールの市場規模、競合出店者、商品の販売動向を長期的に分析できるようになります。また、必要なモールを組み合わせて横断的に分析することも可能です。
これにより、モール内の売れ筋とSNS上での話題化の関係を把握し、販売戦略やプロモーション施策の精度を高めることができるようになります。
βモニター企業を募集 正式リリースに向けたフィードバックを反映
正式版リリースに先立ち、株式会社Nintはβモニターの募集を開始しています。モニター企業には、実際の利用を通じたフィードバック提供をお願いし、正式版の指標設計・機能改善に反映していくとのことです。β版は無償で提供され、Nint ECommerceの既存ユーザー・新規ユーザーいずれも参加が可能となっています。
βモニター募集概要
サービス正式リリースに向けて、以下の条件に該当する企業をβ版モニターとして募集しています(数社限定、詳細なヒアリングを経て決定)。
参加条件(いずれかに該当する方):
- 現在 TikTok Shopに出店し販売している 企業、支援会社
- SNSマーケティング/SNSマーケティングツールを積極的に導入している企業
- モニターとして フィードバック(MTG・取材協力等) をいただける方
- 導入事例としてロゴ掲載・事例取材 にご協力いただける方
参加特典:
- 正式版リリース前の全機能を無償で利用可能です
- ご意見・要望が 実際の製品機能に反映されるチャンスです
- β期間終了後も モニター特別価格で継続利用可能です
今後の展望
β提供期間中に得られた利用企業の声をもとに、2025年12月以降、正式版の提供を予定しているとのことです。今後はさらに、ライブ、動画、クリエイター分析指標の拡張を進め、東南アジアをはじめとする他のプラットフォームのサービス対応やクリエイター分析指標の拡張を進め、データを活用してソーシャルコマースの構造と購買行動を多角的に理解できる環境を整備していく予定です。
Nint ECommerceについて
Nint ECommerceは、AIやクローリングなどの技術により日本国内の3大ECモール(楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング)で販売される商品の売上金額・販売数量を高精度に推計したデータに、ECモール内でのプロモーションデータ等も加えた総合的なECデータ分析ツールです。
株式会社Nint 会社概要
代表者: 吉野順子
所在地:東京都新宿区西新宿八丁目17番1号 住友不動産新宿グランドタワー37F
設立:2019年2月
事業内容:ECデータ分析サービスの提供
Nintグループは「データで世界を自由にする」というミッションのもと、急拡⼤するEC市場において、誰もが最適なマーケティング施策を可能とするECデータ分析プラットフォームの実現を目指しています。中国・⽇本のEC市場で10年以上にわたり、EC市場動向に関する推計データを独⾃に蓄積・提供し、⽇本で約2000社のサービス導⼊実績があります。
同社では以下のようなサービスを提供しています。
- Nintコーポレートサイト
- Nint ECommerceサービスサイト
- Nint China データソリューションサービスサイト
- Nint 東南アジアECデータソリューションサービスサイト
このように、株式会社Nintは国内ECモールのデータ分析から始まり、今回のTikTok Shop対応により、ソーシャルコマースのデータ分析へと領域を拡大しています。今後のEC市場では、モールとSNSの両方からデータを分析することがますます重要になると考えられており、同社のサービスはそうしたニーズに応える形で進化を続けています。
TikTok Shopのようなソーシャルコマースプラットフォームの台頭により、消費者の購買行動はより複雑化しています。動画やインフルエンサーの影響力を数値化し、従来のECモール分析と組み合わせることで、より包括的なマーケティング戦略の立案が可能になると期待されています。
βモニター企業の募集は、実際のユーザーからのフィードバックを得て、サービスの質を向上させるための重要なステップです。参加企業にとっては、最新のデータ分析ツールを無償で試せるだけでなく、自社のニーズに合わせた機能改善に貢献できるメリットもあります。
出典元:株式会社Nint プレスリリース