
青山商事株式会社(本社:広島県福山市、代表取締役社長:遠藤 泰三)は、ネットとリアルの融合システム『デジラボ』を新たに「洋服の青山」357店舗に導入し、10月1日(水)から順次利用を開始することを発表しました。これにより「洋服の青山」全店(675店舗※)47都道府県への導入が実現し、全国の顧客に「洋服の青山」ならではのショッピング体験を提供できるようになったとのことです。※2025年9月末時点。
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『デジラボ』導入の背景
近年の消費行動の急速なデジタル化により、顧客の商品購入方法もオンラインとオフラインを併用し、個人に最適化された体験を求める傾向が強まっています。こうした市場環境を踏まえ、青山商事は中期経営計画における「柱となる3つの方針」を策定したそうです。その中の「OMO推進」「DX推進」の一環として、ネットとリアルを融合させた接客体制をさらに強化するために、今回『デジラボ』を「洋服の青山」全店へ導入する運びとなりました。同社は今後も一人ひとりの顧客に寄り添ったサービス提供を目指していくとしています。
『デジラボ』について

『デジラボ』は、ネット連携による豊富な品揃えとリアル店舗の接客サービスの両方のメリットを最大限に活かした青山商事の独自システムです。導入店舗には、全店の在庫と連動するタッチパネル式の大型サイネージ(一部店舗)やタブレット端末が複数設置されています。顧客はこれらの端末を使って、全国に展開する「洋服の青山」の1,000万点以上ある豊富な品揃えの中から好みの商品を選ぶことができます。さらに、販売員の接客を受けながら実際の商品の色柄や着心地を確認した上で購入することも可能になっているとのことです。
スタッフの接客を受けながら『デジラボ』でショッピングを体験することによって、利用者のネットショッピングに対する抵抗感を払拭し、「洋服の青山公式オンラインストア」の利用促進にもつなげていく考えだということです。
また、『デジラボ』の大きな特徴のひとつとして、顧客が自宅から最寄りの店舗の在庫状況を確認し、来店前に目的の商品があるかどうかを把握できる点にあります。これにより、来店の効率化が図られるとともに、万が一店舗に在庫がない場合でも、店舗スタッフのサポートのもとでオンラインから注文することが可能になっています。
システム導入により店在庫を縮小し、余剰スペースを有効活用・売場を再構築
『デジラボ』を導入した店舗では、同じ色柄のスーツをサイズ別で保有する必要がなくなり、限られたスペースでより多くの種類を陳列できるようになったとのことです。導入当初は主に都市部の売場面積100坪未満の狭小店を中心に展開していましたが、ネット連携による豊富な品揃えと利便性の高さが好評を博し、徐々に導入店舗を増やしてきた経緯があります。
システム導入店舗ではスーツ売場の一部を縮小し、現在、仕事やプライベートの大切なシーンで着用する勝負服として需要が高まっているオーダースーツコーナーを拡充しています。また、働き方の多様化に伴い仕事着の選択肢として定着しつつあるビジネスカジュアル商品やレディース商品の品揃えも強化するなど、売場の再構築を進めています。今回新たにシステムを導入した店舗においても、売場を有効活用し、各店舗の需要や地域特性に応じた魅力的な売場づくりを目指していくとしています。



豊富な品ぞろえの中から人気のアイテムを一目で確認
ランキング表示(メンズ・レディース)


『デジラボ』には、商品を検索する機能に加えて、全国の人気商品をランキング形式で表示する機能も備わっています。ランキングは1位から10位までを表示し、情報は定期的に更新されるため、常に最新の人気傾向を把握することができます。数多くある商品の中から人気のアイテムが一目でわかる仕組みになっているため、販売員の接客を受けなくてもセルフでショッピングを楽しむことが可能です。
今後の展開
このようなデジタル技術を駆使した『デジラボ』の全店導入により、青山商事は実店舗とオンライン販売の融合を進め、顧客の利便性向上と購買体験の充実を図っています。また、実店舗においてもスペースの有効活用を通じて、多様化するファッションニーズに対応した売場づくりを実現しています。
同社は今後も、デジタル技術とリアル店舗の強みを組み合わせたOMO戦略を推進し、変化する消費者のライフスタイルや購買行動に柔軟に対応していく方針とのことです。『デジラボ』の全店導入は、そうした戦略の重要な一歩となるものです。
また、青山商事では『デジラボ』の導入効果として、在庫の適正化によるコスト削減も期待しているとのことです。全国の店舗在庫をネットワークで一元管理することにより、必要最小限の在庫で最大限の品揃えを実現できるようになります。これは、サステナビリティの観点からも重要な取り組みとなっています。
消費者の購買行動が多様化する中、青山商事は引き続きデジタル技術を活用した顧客体験の向上と業務効率化に取り組んでいくとしています。『デジラボ』の全店導入はその重要な一歩であり、今後も進化を続ける予定とのことです。
出典元:青山商事株式会社 プレスリリース