
株式会社Shirofune(本社:東京都中央区、代表:菊池満長)は、広告運用自動化ツール「Shirofune」(シロフネ)において、ブランド認知獲得を目的としたデジタル広告運用を自動化する機能を強化したことを発表しました。今回の機能強化では、各広告媒体のリーチ系指標におけるレポート&自動最適化機能が新たに追加され、より効果的なブランディング施策の実現が可能になるとのことです。


この記事の目次
デジタル広告を通じたブランド認知獲得ニーズの増加に対応
日本のデジタル広告市場は、その初期段階から現在に至るまで、クリック数やコンバージョン数、CPC(クリック単価)、CPA(顧客獲得単価)などの指標を重視する傾向が強く、主に商品購入に直結する短期から中期のパフォーマンス指標、いわゆる「下位ファネル」の成果を中心に評価されてきました。
しかしながら、消費者の購買意思決定プロセスには、単なる反応だけではなく、ブランドへの認知や好意的な印象といった「上位ファネル」の要素も重要な役割を果たしています。近年では、デジタル広告媒体および広告フォーマットが動画などリッチコンテンツ化してきたことにより、デジタル広告においても上位ファネル向けの出稿比率が大幅に増加してきています。
このような市場の変化に合わせて、株式会社Shirofuneでは広告運用における新たなニーズに対応するため、ブランド認知獲得を目的とした広告運用の自動化機能を強化したとのことです。
フルファネルでのレポート&最適化を実現
今回の機能強化により、Shirofuneは従来のパフォーマンス獲得広告(下位ファネル向け広告)だけでなく、ブランド認知獲得広告(上位ファネル向け広告)も含めたフルファネルでのレポート作成と最適化が可能になりました。これにより、広告運用担当者は消費者の購買プロセス全体を見据えた、より戦略的な広告運用が実現できるようになります。
具体的には、各広告媒体の運用自動化機能において、「リーチ」や「フリークエンシー」といったブランド認知広告向けの一般指標のレポート評価機能と、その最大化に向けた自動入札最適化機能が追加されました。これにより、広告主は認知度向上のための指標を自動で測定・最適化することが可能になり、ブランディング施策の効果を最大化できるようになるとしています。
日本のデジタル広告市場の変遷と今後の展望
日本のデジタル広告市場は長らく、直接的な成果を重視するパフォーマンスマーケティングが主流でした。しかし、消費者の購買行動がより複雑化する中で、ブランド認知やイメージ構築といった上位ファネルの施策の重要性が再認識されています。
特に、スマートフォンの普及によるモバイル広告の拡大や、動画コンテンツの増加によって、デジタル広告でもブランディング目的の出稿が増加しています。また、パンデミック以降のデジタルシフトにより、企業はオンラインでのブランド構築にさらに力を入れるようになりました。
こうした市場の変化に対応するため、株式会社Shirofuneでは上位ファネルと下位ファネルを統合的に管理・最適化する機能を強化しました。これにより、広告主はブランド認知から購買までの顧客ジャーニー全体を視野に入れた広告戦略を効率的に実行できるようになると同社は説明しています。
リーチ系指標の自動最適化がもたらすメリット
今回追加されたリーチ系指標のレポート機能と自動最適化機能には、以下のようなメリットがあるとされています。
- 効率的なブランド認知の拡大:ターゲットオーディエンスへのリーチを最大化し、ブランド認知を効率的に拡大することが可能になります。
- 適切なフリークエンシー管理:同じユーザーに対する広告表示回数(フリークエンシー)を適切に管理し、過剰な広告表示を防ぎながら効果的なブランドメッセージの浸透を図れます。
- データに基づいた予算配分:リーチ系指標に基づいて予算配分を最適化し、投資対効果の高い媒体やターゲティングに注力することができます。
- 上位ファネルと下位ファネルの連携強化:認知獲得からコンバージョンまでの一連のプロセスを一括管理することで、各施策の相乗効果を高めることが可能になります。
これらのメリットにより、広告主はブランド認知獲得の効率を高めながら、最終的な成果につなげるための一貫した広告運用が実現できるとしています。
Shirofuneの広告運用自動化の特長
Shirofuneは「1日10分でプロ品質の広告運用」をコンセプトに、広告運用が未経験の方でも簡単な操作で高品質な広告運用を実現できる自動化ツールです。広告出稿から最適化まで、ワンストップで実現できる点が特長となっています。
運用領域においては、AIを活用したクリエイティブ(動画/静止画)の分析から改善も可能になっています。また、CRMやECプラットフォームなどのデータを統合し、LTV(顧客生涯価値)をベースにした広告運用を可能にするなど、運用に精通した人がさらに高度な広告運用を行うための機能も提供しているとのことです。
運用に関わる各種業務を自動化することで、広告業務に関わる生産性の大幅な改善を実現しています。現在、13,000を超えるアカウントがShirofuneを通じて運用の自動化を行っており、上場企業から成長企業の広告主様の自社運用支援をはじめ、大手広告代理店様の社内運用業務の基幹システムとしても広く採用されています。

Shirofuneの海外展開と今後の発展
Shirofuneは2023年2月から海外展開も開始しており、北米をはじめオーストラリアなどでもShirofuneを導入する企業が増加しています。2025年4月には、全米広告主協会主催の『2025 ANA Marketing Technology Innovator of the Year Awards』において、Shirofune代表の菊池氏が年間最優秀賞となる「GOLD」を受賞しました。この受賞は、同社のテクノロジーと広告運用自動化の分野における革新性が国際的に認められた証と言えます。
今回の機能強化により、Shirofuneはさらに幅広い広告目的に対応し、グローバル市場での競争力も高めています。特に、ブランド認知獲得のためのリーチ系指標の最適化は、国内外の広告主にとって大きな価値をもたらすことが期待されています。
まとめ:フルファネルでの広告運用自動化がもたらす新たな可能性
今回株式会社Shirofuneが発表した機能強化は、デジタル広告におけるブランド認知獲得の重要性が高まる市場トレンドに対応したものです。上位ファネル(ブランド認知)と下位ファネル(コンバージョン獲得)を総合的に管理・最適化することで、より効果的な広告運用が実現できるとしています。
各広告媒体のリーチ系指標におけるレポート機能と自動最適化機能の追加により、広告主は認知拡大からコンバージョンまでの一連のプロセスを効率的に管理できるようになります。これは、広告運用の効率化だけでなく、最終的な事業成果の向上にもつながる重要な進化と言えるでしょう。
株式会社Shirofuneは今後も、広告運用における新たなニーズに対応し、AI技術を活用した自動化機能の拡充を続けていくことで、広告主の業務効率化と広告効果の最大化を支援していくとのことです。
出典元:株式会社Shirofune プレスリリース