楽天グループ株式会社（以下「楽天」）が提供するフリマアプリ「楽天ラクマ」と、株式会社FROM JAPANが海外ユーザーを対象に運営する越境ECサイト「FROM JAPAN」が、2024年版の国・地域別ファッションブランド取引数ランキングを発表しました。この調査は前年に続くもので、2024年度中に「楽天ラクマ」で取引されたファッションブランド品のデータを基に、特に取引の多かった10カ国・地域ごとにランキングをまとめています。
この記事の目次
アメリカ市場でのブランド人気
2024年の調査でも、アメリカは最も取引数の多い国であり、注目すべきブランドとしては、1位「LOUIS VUITTON」、2位「CHANEL」、3位「GUCCI」、4位「CHRISTIAN DIOR」、5位「Chrome Hearts」が挙げられました。昨年に引き続き、ラグジュアリーブランドが引き続き人気を博しています。
「FROM JAPAN」調査では、日本で取引されているラグジュアリーブランドの中古品が、保存状態や為替レートの影響から非常に高い需要を受けていると考えられます。アメリカの顧客層は主に20代の男女が多く、リーズナブルにラグジュアリーブランドを入手できる点が支持されていると分析されます。
香港における人気のブランド
香港では、1位「Supreme」、2位「Nike」と、アメリカ発のブランドが上位に入っている結果となりました。続いて3位「HERMES」、4位「CHANEL」、5位「CHRISTIAN DIOR」でした。
「FROM JAPAN」の見解によれば、香港ではおよそ70％が男性であり、ストリートファッションとスポーツファッションが人気を得ています。越境取引が活発化しており、高価格のラグジュアリーブランドも受け入れられている背景には、日本のリユース商品に対する高い品質基準があるとされています。
カナダの取引結果
カナダでは、2年連続で1位が「LOUIS VUITTON」、2位に日本の時計ブランド「SEIKO」、3位にファッションブランド「YOHJI YAMAMOTO」、4位「Chrome Hearts」、5位「COMME des GARCONS」となりました。特に「LOUIS VUITTON」は、昨年は財布などのアクセサリーが多く取引されていたのに対して、2024年はバッグが増加しています。
また、「SEIKO」では価格の低い「デイデイト」モデルが人気で、取引数の多くを占めていました。さらに「YOHJI YAMAMOTO」は「Y's」、「Yohji Yamamoto POUR HOMME」、「Yohji Yamamoto FEMME」などの複数ラインが活発に取引されています。
イギリスの日本ブランド人気
イギリスでは、日本の「COMME des GARCONS」と「YOHJI YAMAMOTO」が1位と2位を占め、3位には「Nike」が、4位には「ISSEY MIYAKE」が、5位に「ROLEX」が続きました。
「FROM JAPAN」の分析では、イギリスの利用者は20代から40代の男性が多く、特に「COMME des GARCONS」や「YOHJI YAMAMOTO」のブランドが何十年にもわたって愛されていることが良い影響を及ぼしていると考えられています。
オーストラリア初の調査結果
今回初めて調査を実施したオーストラリアでは、1位に「COACH」、2位に「COMME des GARCONS」、3位「CHRISTIAN DIOR」、4位「SEIKO」、5位「adidas」が挙げられました。特に「COACH」のシグネチャー柄のハンドバッグなどの取引が多く見られました。
「SEIKO」に関しては、平均購入金額が約30,000円であり、特に「NANO universe」とのコラボ商品が人気を集めているとのことです。
ドイツの市場動向
ドイツにおいても初の調査が行われ、1位は「GUCCI」、2位が「SEIKO」、3位「LOUIS VUITTON」、4位「COACH」、5位が「PRADA」となりました。「GUCCI」は特に「GGキャンバス」シリーズのバッグが多く取引される傾向が見られました。
「FROM JAPAN」による分析では、ドイツの利用者は20代から30代の女性が多いことから、リユース事業の「ラクマ公式ショップ」から購入が多いことが影響していると考えられています。
シンガポールの人気ブランド
シンガポールでは、日本の時計ブランド「SEIKO」が1位、2位にはファッションブランド「HUMAN MADE」、3位には「LOUIS VUITTON」、4位「CHRISTIAN DIOR」、5位には「Nike」が入る結果になりました。「SEIKO」は多種多様な価格帯の商品の取引があり、また「CHRISTIAN DIOR」では10,000円未満のアクセサリーの取引も多く見られました。
「FROM JAPAN」の所見によると、最近では「グランドセイコー」が海外の時計マニアに注目されており、その精密な技術と美しいデザインが評価されています。
フランスのラグジュアリーブランド
フランスでは1位が「GUCCI」、2位に「Nike」、3位が「PRADA」、4位に「SEIKO」、5位には「COMME des GARCONS」がランクインしました。2023年調査では日本ブランドが多かった中、2024年は「GUCCI」が1位となりました。
「FROM JAPAN」における調査では、型番の商品や過去に販売されたが現在は入手困難なラグジュアリーブランドのリユース品が需要が高いことが報告されています。
オランダの新たな調査結果
新たに調査を行ったオランダでは、1位が「LOUIS VUITTON」、2位が「GUCCI」、3位が「Nike」、4位に「SEIKO」、5位には「HYSTERIC GLAMOUR」が挙げられました。特に「LOUIS VUITTON」の「ノエ」というバッグが多く取引されています。
「FROM JAPAN」の見解では、オランダの利用者の多くが20代であり、比較的若年層に人気のブランドが多数ランクインしています。
マレーシアにおける人気ブランド
マレーシアにおいては、1位が「MARC JACOBS」、2位「HERMES」、3位「COACH」、4位に「CHANEL」、5位には日本の「G-SHOCK」が入っています。「MARC JACOBS」は2年連続での1位となります。「HERMES」では、「ケリー」や「バーキン」といった高額商品が多く取引されています。
「FROM JAPAN」の分析によると、マレーシアの利用者層は20代から40代の男性が多いが、女性向けブランドが上位に来ている事実が見られます。
「FROM JAPAN」サービスを通じた「楽天ラクマ」の越境取引では、特に20代から30代の購入者が中心となってラグジュアリーブランドの人気が高まっていることが明らかになりました。2023年の調査と比べても、その人気はさらに強まっている様子が見受けられます。また、2024年度には「SEIKO」が6カ国にランクインしており、その多様な商品ラインアップが各国で支持を受けていることも明らかにされています。
「楽天ラクマ」と「FROM JAPAN」は、今後も越境取引を通じて、より多くの利用者にリユースを提供し、持続可能な社会の実現に向けた新しいECプラットフォームの構築に挑戦していく考えです。
出典元： 楽天グループ株式会社 プレスリリース
