ソニー生命保険が発表した共働き夫婦調査、家庭内の家事分担と育児意識の実態

ソニー生命保険株式会社(代表取締役社長:髙橋 薫)が実施した「20代・30代共働き夫婦の生活意識調査」の結果が発表されました。この調査は2024年11月15日から11月26日の12日間にわたり、全国の有職者の配偶者(20歳から39歳、事実婚を含む)を対象に、インターネットリサーチにより行われました。集計は1,000名(男性500名、女性500名)の参加者から得られ、ネットエイジア株式会社が協力しました。

発表された集計結果は全体を前編と後編で2部構成になっており、こちらでは後編の内容をお届けします。

・家庭内での家事の主担当について:夫が主に15%、妻が53%、夫婦平等に分担している家庭が25%存在。特に北陸・甲信越地域では夫婦間での平等な分担が高い傾向があります。

・家事の負担を軽減する取り組みとしては、1位が「まとめ買い」、2位が「冷凍食品の利用」、3位が「外食・テイクアウトの利用」となっています。

・「老後も現在の配偶者と生活を共にしたい」との回答は、夫が51%、妻が60%に達しています。

【20代・30代共働き夫婦の家事に関する意識・実態】

◆家事の担当に関する調査結果:主な担当者は夫が15%、妻が53%、平等に分担が25%
特に北陸・甲信越地域では夫婦の平等な分担が高い傾向。

家事の担当について全回答者(1,000名)に尋ねたところ、主に夫が担当する家庭は15.4%、妻が主に担当する家庭は52.6%、そして夫婦で平等に分担している家庭が25%という結果になりました。また、親が主に担当している家庭は4.1%、ハウスキーパーや家事代行を利用している家庭も2.9%でした。家計管理と同様に、家事も妻が主に担当している家庭が多数を占めていることが明らかになっています。

地域別に見ると、東海・中国・四国・九州・沖縄では「主に妻が担当する家庭」の割合が高く、北陸・甲信越では「夫婦平等に分担」が31.6%と他地域に比べて高く咲いています。

また、子どもの有無によっても結果が異なることが分かりました。子どもがいる家庭では「主に妻が担当」が56.7%と高い一方、子どもがいない家庭では「夫婦平等に分担」が34.1%となっております。

◆家事分担に関する意識調査:妻の37%が「もっと自分が担当しなければならない」と回答している一方、夫では63%が「もっと配偶者に分担してもらいたい」と感じています。

次に、家事の分担についてのフィーリングを尋ねました。「もっと自分が担当しなければならない」と考えている人は、「非常にそう思う」が11.6%、「どちらかといえばそう思う」が38.6%で、合計で50.2%となり、「全くそう思わない」が16.8%、「どちらかといえばそう思わない」が33.0%で、合計49.8%となりました。これは、夫婦間での家事分担に対する考え方の温度差が見受けられる結果です。

一方で「もっと配偶者に分担してもらいたい」と答えた人は45.3%、親や義理の親に手続きしてもらいたいと答えている人は29.6%、ハウスキーパーや家事代行の利用希望は33.6%と、こちらも半数未満でした。男女別に見ると、男性では63.4%が「もっと自分が担当しなければならない」と感じる一方、女性では37%にとどまりました。逆に、女性では52.4%の人が「もっと配偶者に分担してもらいたい」と思っているのに対し、男性は38.2%に留まっています。さて家事負担軽減にはどのような取り組みが行われているのでしょうか。

(図23)

◆家事負担軽減のための取り組み:1位「まとめ買い」、2位「冷凍食品の利用」、3位「外食・テイクアウトの利用」

家事の負担を軽減するためには、どのような取り組みが行われていますか。

全回答者(1,000名)に家事の負担を軽減するための方法を尋ねたところ、「まとめ買い」が31.5%で最も多く、「冷凍食品の利用」が27.0%、「外食・テイクアウトの利用」が22.0%、「レトルト食品の利用」が21.3%、「食器洗い乾燥機の利用」が18.8%という結果でした。効率的に時間を作る取り組みが進んでいることがわかります。

また、性別による違いにも着目する必要があります。女性では「まとめ買い」が37%、冷凍食品の利用が34.4%、外食・テイクアウトの利用が27.2%、レトルト食品の利用が26.4%と、男性の数値(順に26.0%、19.6%、16.8%、16.2%)よりも全て10ポイント以上高い結果となっています。

(図24)

【20代・30代共働き夫婦の育児に関する意識・実態】

◆考える理想の子ども人数:最も多い回答は「2人」で、52%を占めています。特に20代男性は「1人」を希望する傾向がみられました。

◆育児・子育ての担当者について:主に夫が8%、主に妻が52%、夫婦の平等な分担が34%
北陸・甲信越では「夫婦平等に分担」が高い傾向。

育児に関する調査の結果、「理想的な子ども人数」を尋ねたところ、「0人」が10.4%、「1人」が17.1%、「2人」が52.3%、「3人」が17.2%、「4人以上」は3.0%でした。「2人」との回答が最も多く選ばれています。特に20代男性では「1人」が高い傾向にありました。

子どもがいる家庭において、育児・子育てを主に担当しているのは、夫が7.5%、妻が51.8%、夫婦で平等に分担している家庭は33.7%、親や義理の親が4.9%、保育士や家事代行を利用しているのは2.0%と、主に妻が育児を担っている家庭が多いことが明らかになりました。

地域別では、北陸・甲信越で「夫婦平等に分担」が54.3%と、他地域よりも高い結果を示しています。

(図25)(図26)

◆育児・子育てに関する分担意識:ママの33%が「もっと自分が担当しなければ」と思っているのに対し、パパでは65%。
また「もっと配偶者に分担してもらいたい」と考えるパパは36%、ママは58%です。

◆男性は家事・育児に関する有償サービス利用意向が高い:
「ベビーシッターや家事代行の利用希望」に対してママは26%、パパは40%。

育児や子育ての分担についての意識も調査され、「もっと自分が担当しなければ」と感じている人は男性に多く64.7%という結果に対して、女性は32.7%にとどまりました。また逆に「もっと配偶者に分担してもらいたい」と思うのは女性が58.0%、男性が36.1%という結果でした。

特筆すべきは、男性が「ベビーシッターや家事代行を利用したい」と答えたのが39.6%で、女性の25.7%よりも高い意向を示しています。

(図27)

◆育児でつまずくポイント:最も多かったのは「育児と仕事の両立」で31.8%。次に「子どもとの接し方」が28.9%、「子どもの健康・栄養管理」が28.4%となっております。

育児や子育てに関する苦労について調査したところ、育児と仕事の両立に苦しむ割合が31.8%に達し、次いで「子どもとの接し方」と「子どもの健康・栄養管理」がそれぞれ28.9%、28.4%に達しています。男女別に見ると、女性が一般的に高い割合を示しています。

(図28)

◆子どもとの触れ合いで癒される瞬間:最も多いのは「顔を見たらニコニコしてくれる」という回答が43.7%で、次いで「『パパ・ママ大好き』と言ってくれる」などです。

子どもとの日常の中で、癒された瞬間について質問したところ、「顔を見たらニコニコしてくれる」が43.7%と最も多く、続いて「『パパ・ママ大好き』と言ってくれる」が34.7%、そして「寝ているときにくっついてくる」という回答が33.4%でした。子どもの存在が家庭全体に与える影響の大きさを示しています。

男女別に見ると、女性の方が男性よりも多くの瞬間で子どもからの癒しを感じている傾向が見られ、特に「顔を見たらニコニコしてくれる」は57.1%と高い数値を記録しています。

(図29)

【20代・30代共働き夫婦の夫婦関係】

◆夫婦関係に関する調査結果:59%が「良好」と回答、42%が「今後、関係をさらに良くしたい」と考えています。

◆結婚相手に対する満足度:55%が「満足」と回答しています。

夫婦関係に関する意識調査の結果、夫婦関係が「良好」とする割合は58.8%、それに対して「どちらともいえない」が36.1%、逆に「険悪」とした人数は5.1%でした。男女別に見ると、良好と答えたのは男性51.0%、女性66.6%で、女性の方が高い結果となっています。

「今後、夫婦関係」をどうしたいかについては、42.1%が「今より良くしたい」と答え、次いで「どちらともいえない」が35.8%、逆に「今のままで良い」と考える人は22.1%でした。男性の方が「良くしたい」と考えている割合が高いという結果です。

結婚相手への満足度調査でも、54.7%が「満足している」と答え、「どちらともいえない」が36.0%、「後悔している」と答えた人は9.3%でした。

(図30)

◆老後も同じ配偶者と暮らしたい意向:夫51%、妻は60%に及びます。

老後に関する調査では、「現在の配偶者と共に暮らしたい」と回答した人は55.2%でした。性別に見ると、女性が60%と高く、「生まれ変わったら結婚したくない」との回答は男性が9.4%に対し女性が14.0%となり、女性の方が高い結果が明らかになりました。

(図33)

◆配偶者への期待と現実のギャップ

夫婦間での期待に対するギャップについても調査され、男性では「家事力」に対する期待が実際を上回り、女性では「やさしさ・包容力」が最も重視されていることがわかります。

一方で「お金の使い方」や「容姿・体型」に至っては、現実とのギャップが存在することが判明しました。

【共働き夫婦の夫婦円満の秘訣:1位は「会話・コミュニケーションを重視すること」】

共働き夫婦の良好な関係を保つためには、会話やコミュニケーションが重要であるとの報告がなされました。この結果を受け、夫婦間の思いやりや共感を大切にしながら、普段からしっかりと会話を交わすことの必要性が強調されています。他にも「家事・育児の分担」や「感謝を伝え合う」という意見も多くみられています。

出典元: ソニー生命保険株式会社

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