
ネットショップを運営する上で、多くの事業者が直面するのが物流(発送作業)の問題です。商品の注文が増えるたびに、在庫管理、梱包、発送といった作業に時間と労力を費やさなければなりません。
これらの業務はビジネスの成長に伴い複雑化し、経営者自身が全てを手掛けるのは困難です。コア業務に集中し、他の業務をアウトソーシングすることを考えた場合、どの業務がアウトソーシング可能かという議論になるかと思います。
今注目されているネットショップの運営でアウトソーシングできる業務が発送代行です。商品が購入された後の業務をすべて発送代行会社=物流会社へ委託することが可能になりました。
物流や倉庫の利用は、大手じゃないと利用できないのでは?というイメージも強いサービスですが、近年のEC市場の成長により、物流業界も小規模事業者向けサービスが多く展開されています。
この発送代行サービスについて、今回の3回の連載でご案内しています。まず、第1回「EC運営でコストダウンさせる発送代行活用術!-そもそも発送代行とは?-」の記事で発送代行サービスの提供機能をご紹介、第2回の「発送代行を活用してコストダウン!-料金体系のポイントを徹底解説-」では、発送代行サービスの料金体系と料金確認のポイントをご紹介しました。
連載最終の第3回目は、発送代行サービスを利用するメリットデメリットを紹介していきます!
保阪 涼子
株式会社STOCKCREW
Marketing&Sales Team
「世界を面白いモノで埋め尽くす。」をMissionにEC事業者に向けて物流サービスを提供する株式会社STOCKCREWでマーケティング広報を担当。
STOCKCREWは個人・法人などの事業規模に問わず低コスト高品質の物流サービスを650社以上のEC事業者へ提供してきた実績がある。
株式会社STOCKCREW
https://stockcrew.co.jp/
この記事の目次
発送代行サービスを利用するデメリット3選
まずはデメリットからご説明します。この部分をどれだけ、自社ショップの運営の仕組みで変えていけるかが発送代行を活用するポイントになります。
自社にあわせた柔軟な対応ができない
出荷内容の急な変更や遅くに発生した注文の緊急出荷の対応は発送代行では難しいです。なぜなら倉庫では、多くのネットショップの注文を配送会社の締切時刻に間に合わせるために作業計画を作り運用しているからです。
配送会社の集荷締切は多くの場合、17時から19時です。この時間に間に合わせるため、発送代行会社への当日出荷可能な注文連携時刻は、会社によって異なりますが、10時~15時で設定しています。
締切時間が明確にあり、その時刻に間に合わせるために作業を進めているため、急な注文の差し込み対応は難しくなります。
一方、スケジュール通りに運用しているからこそ、決められた時間内の注文は問題なく出荷されていくという安心感もあります。自社で対応している場合、出荷件数が多いと対応しきれずに1日が終わってしまうなんてことになりかねません。
ノウハウが蓄積されない
自社で対応している場合、ネットショップの運営として全ての業務工程をコントロールし、ノウハウが蓄積されていきます。発送代行会社へアウトソーシングしてしまうと、出荷作業のノウハウは自社に蓄積されません。
個人情報流出の危険性
アウトソーシングする故に発生するリスクです。このリスクは発送代行会社の個人情報取扱い方法をしっかり確認しておく必要があります。
紙媒体で倉庫内に多くの人が触れられる状態であるのか、個人情報はどういったケースで紙媒体として出力されるのか、個人情報の廃棄方法は、など倉庫内の作業をしっかり確認しましょう。なお、発送代行会社によっては倉庫見学会を実施しています。実際の作業状況を確認することで個人情報の取扱いについて詳細を確認可能です。
発送代行を利用するメリット
ここからは発送代行を利用するメリットをご案内します。デメリットの対処が可能であれば、あとはメリットを確認してアウトソーシングを進めましょう!
コストダウン
発送代行会社は倉庫で多くの荷物を取扱い出荷するため、運賃もメリットを出すことが可能です。自社の物量だけでは手に入らない運賃で出荷可能になるためコストダウンに大きく寄与します。
コストメリットは配送料だけではなく、人件費や資材費も同様です。注文数の増減波動が大きいと雇用も何人が適正かわからなくなりコスト増になります。資材も同様です。
発送代行会社にアウトソーシングすることで、人件費や資材費も気にする必要がなくなります。
キャパシティアップ
イベント需要やSNS効果などで注文が突然増えることはネットショップの運営では嬉しいハプニングです!一方、自社で発送対応している場合、突然の出荷増に対応しきれず発送が遅延してしまい、お客様からクレームが発生…などトラブルの原因になりかねません。
発送代行会社にアウトソーシングすることにより、出荷増のキャパシティも気にせず常に発送できる体制の構築が可能になります。
また販売好調による生産数の増量も、発送代行会社で倉庫機能をアウトソーシングすることにより場所を気にせず増産することも可能になります。
ビジネスのチャンスを確実に獲得するために、キャパシティ確保として発送代行を活用することをおススメします。
高品質の発送
自社で対応している場合、商品や納品書の入れ間違いが発生しないようチェックして発送するため時間もかかり対応しているスタッフもストレスです。
発送代行会社では検品するためのシステムや管理体制を整えているため高品質かつ処理件数を多く対応することが可能です。
出荷作業に特化して作業をするプロにアウトソーシングすることでリソースをコア業務に分配することが可能になります。
発送代行会社の提供サービスチェックポイント
そもそもアウトソーシングできない!という要件もあるかと思います。ネットショップを運営する上で発送代行会社に求めたいサービスのチェックポイントをまとめましたのでご活用ください!
資料ダウンロードはこちら:https://www.commercepick.com/archives/55544
あわせて読みたい